たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

訃報つづく

2013年07月10日 | 日記

昨日のコンペの朝、朝食も採らず新聞の県内版「お悔み」を見てビックリ、飛騨高山の夜間高校の同級生の女性の死が報じられていました。74歳、8日届け出とあります。2つ違いです。

彼女はわたしが57歳で早期退職させられ、長く中断していた同窓会を自ら計画し、学生時代から世話好きで積極的だった彼女に、高校からコピーして貰って来た同窓会誌の住所録でも分らない何人かの級友の住所を聞くため電話しました。何十年振りかの電話に「どうしてわたしの電話番号が分ったの?」と、妙なことを言い、とんちんかんでいつもの調子と違い変だなと感じました。

住所が分らない人を、教えてと付記したハガキの案内状を出すと、皆喜んでつぎつぎ返書がきました。不明者の住所も教えてくれ、そのやりとりの電話で彼女は既に記憶障害のアルツハイマー病に侵されていることを知りました。平成6年のことです。
彼女はその前から治療方法の無い病になっていたので、かれこれ20数年間、日毎に記憶が薄れて行ったようで、近年は療養型施設に入所していました。成人してから会ったのは、うどん屋の2階であった同窓会と、二次会に行ったことがあります。学生時代はわたしが生徒会長を任命されたとき、役員を依頼し快く引き受けてくれました。

彼女の実家は自転車屋に毛の生えたくらいの車屋でしたが、時代の波に乗り大きな販売会社に発展して行きました。会社に勤めたご主人と結婚されたようです。主人は優しい方で施設へ入っても毎日、20数年見舞いを欠かされなかったと聞いています。1回見舞に行って受付の方の好意で見舞金だけ預けてきたこと、彼女の父が無くなってご主人に弔意の電話をし、返書をもらったこと。電話で病状をお聞きしたことなど数回ありました。

気風(きっぷ)がいい女性だったこと、生徒会活動で特に親しかったので、絆が強かったのです。
夜、皮膚科から帰宅して同窓生の中心的存在の、陶器製造販売の陶芸家主人に電話しました。彼はすぐ察して同窓会規約では「弔費を一度も納めなかった方は、会としての香典は持たない規約なので明日個人的に葬儀にお参りする」と言いました。

名古屋近辺に住む級友に電話やメールをして知らせました。女性の一人は今朝、別の女性から通知があり、「秋に墓参で帰省するので、その際寄ってお参りし弔意する」といいました。わたしは、お参りは遠いので弔電にしました。

NTTの電報受付115へ電話すべきなのに119番、救急火災にダイヤルし、「火事ですか?」と応答され、平謝りのドジをやりました。
115の受付は福岡で受けてくれこの時間帯は神戸と福岡の2箇所で受けているとのこと。応対者の女性は派遣社員だといいました。わたしの出身母体の会社なのです。
簡単な文面、「ご令室さま」なんて他人行儀な文例は断り、代議士並みの質素な弔電をお願いし、電文は「○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔み申し上げます。同級生 ○○市 ○○」と、本文に彼女のファーストネーム、自分の身分を入れ、翌日午前配達指定でお願いしました。
料金は924円でした。縦書き毛質印刷のもあるとセールスされました。「ご冥福をお祈り申し上げます」と、いつも勧められるので、
冥福---死後の幸福のこと。
冥土、冥界---死者が行く暗黒の世界。あの世。
浄土仏教では冥土の幸福は祈らない。死後は極楽という明るく、浄らかな世界へ旅立つ、「人間は生まれ変わり、死に代わりして、やがて仏になる」—-それが仏教の教え。電文でも基本的には避けることと、受付に常識程度に知っていてくださいと教え、受付は礼を言いました。、阿弥陀経は、

---池の中の蓮華、大きな車輪のごとし、青き色には青き光、黄なる色には黄の光、赤き色には赤き光、白き色には白き光あり。微妙香潔なり。舎利仏、極楽国土には、かくの如きの功徳荘厳を成就せり。----

池中蓮華 大如車輪 青色青光、 黄色黄光、 赤色赤光、 白色白光、 微妙香潔。舎利仏、極楽国土、成就如是、功徳荘厳。
ちちゅうれんげ だいにょしゃりん しょうしきしょうこう おうしきおうこう しゃくしきしゃっこう はくしきはっこう みみようこうけつ。 しゃりほつ ごくらくこくど じょうじゅにょぜ くどくしょうごん。

其の人、命終の時に臨みて、阿弥陀仏、もろもろの聖衆と、現じてその前にましまさん。
其人臨命終時、 阿弥陀仏、 與諸聖衆、 現在其前。
ごにんりんみょうじゅじ あみだぶつ よしょしょうじゅ げんざいごぜん。

最後は何も分らなくなってしまった級友の彼女の前に、観音菩薩、勢至菩薩の脇士を従えて、阿弥陀仏がお迎えに来られたのでしょう。
昨日、福一の吉田元所長も亡くなられた。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、合掌・礼拝