夕日はまだ赤く、蛍もデート前の準備中な頃に早めのふろに入った。
単調な蛙の合唱をかき消そうとテレビをつけて、ハイボールセットを用意して、寝落ちする気満々で過ごした夜。
記憶があったのは10時前後まで。そこからの私という意識は儚く消滅。
気が付くと5時。
ウグイスは何パターンかの変化をつけた美声を響かせていた。
テッペンカケタカとホトトギス。
トンビがピーヒョロロと代返してくれていた。
三文の得と身を起こして、コーヒー片手にぬるくなった湯に身を沈め覚醒を確かめた。
夢見心地の中、これは夢じゃないと言ってみる。
「・・・・・」
いつ消えるかわからない頼りない自意識なんだから、こんなもんかと納得して浴槽を出る。
朝の散策。
墓地周囲の防草シートが、地下を這って光なきシートの下から伸びてきた幾つもの竹に剝がされかけていた。
都会じゃ想定外と言えばことが済む人のことを意識の片隅に感じながら、急遽野良仕事。
シートを剥がしてナタで竹を切り、防草シートに改めて杭を打ち込み直す。
数の守り神である神社の清掃日だったので、丁度よいウォーミングアップになった。
単調な蛙の合唱をかき消そうとテレビをつけて、ハイボールセットを用意して、寝落ちする気満々で過ごした夜。
記憶があったのは10時前後まで。そこからの私という意識は儚く消滅。
気が付くと5時。
ウグイスは何パターンかの変化をつけた美声を響かせていた。
テッペンカケタカとホトトギス。
トンビがピーヒョロロと代返してくれていた。
三文の得と身を起こして、コーヒー片手にぬるくなった湯に身を沈め覚醒を確かめた。
夢見心地の中、これは夢じゃないと言ってみる。
「・・・・・」
いつ消えるかわからない頼りない自意識なんだから、こんなもんかと納得して浴槽を出る。
朝の散策。
墓地周囲の防草シートが、地下を這って光なきシートの下から伸びてきた幾つもの竹に剝がされかけていた。
都会じゃ想定外と言えばことが済む人のことを意識の片隅に感じながら、急遽野良仕事。
シートを剥がしてナタで竹を切り、防草シートに改めて杭を打ち込み直す。
数の守り神である神社の清掃日だったので、丁度よいウォーミングアップになった。