「雨漏り修理、防水工事」職人魂の防水屋、職人社長安藤のblog

雨漏り診断士、1級防水技能士、2級建築施工管理技士の有資格者である職人社長安藤の「雨漏り修理・防水工事」に関するblog

新築の時からの雨漏りの原因は・・・。そんなことって、あるんですか!?

2009-10-22 12:43:28 | 雨漏り調査・診断・修理・防水工事
画像:ALCの上にタイルを貼ってある建物の建具廻りにあるべきはずの捨てシールがないことに起因する漏水事故。
よく見てください。これでは雨漏りして当然です。


昼休みにblogの原稿を書いている職人社長の安藤です。


皆さん、緊急報告です。
これは本当にあった怖い話です。



・・・・・
「15年前の新築のときから雨漏りしているんです。」
台東区にあるALCにタイルを貼った建物です。


こちらの現場、受注しました。
そして、足場に上り、窓廻りのシーリングの撤去からはじめてみると、「あれ!? なんか変。何これ!?」すごいものを見つけてしまいました。

それは、タイルを貼る前に建具とALCが取り合う箇所には、必ず捨てシールをしてから、タイルを貼ってシールをするのに、最初にやるべき捨てシールがしていなかったんです。


これでは新築のときから雨漏りがしているのも納得いきます。
なぜこんなことが起こったのでしょうか。


シーリング工事は多くの場合、元請である建設会社→防水工事店→シーリング業者、このようなシステムになっています。

僕が昔、個人でシーリング工事の請負をしていた頃、ひどい場合、僕で5番目、6番目という超重層下請の末端で、工事をしたこともあります。


途中で入る中間業者は、もちろんマージンだけを取ってただ下請に流していただけなので、末端で実際に現場で工事をする職人が、中間業者の顔を知っているわけがありません。

今思うと、恐ろしい時代だったと思います。
これだけ中間業者が入っているのに、末端の職人はその報酬で生活が成り立っていたのですから。


どれだけ高い建築費をオーナーは当たり前に支払っていたのでしょうか。

それに現場監督は、施工に関しては下請任せで、下請業者(末端の職人)は監督の指示、または防水会社からの指示した内容の工事しかしないのが当たり前でした。
でも、指示されたことをやっているのだから、確かに間違ってはいません。


今回の現場の場合、おそらく建具廻りのシールを請負った業者(現場でシール工事をした職人)は少なくとも、捨てシールをしていないことぐらいわかっていたはずです。

捨てシールの意味を知らないシール業者はいないはずですから。


ここで怖いのは、知っていても工事をしてしまうことです。
このような欠陥工事があまりにも多い為、現在雨漏り修理の依頼が非常に多くなっているのが現状です。


例えば、建築会社またはリフォーム業者が今回の現場を請負っていたとします。
工事契約時には建具廻りのシール打ち替えの項目があります。

建具の捨てシールは必ずやってあるものなので、改修時のシール打ち替えの時に捨てシールのことなど、気がつく人はまずいないでしょう。

建築会社→防水業者→シール業者→シール職人(外注)の場合、mで請負っている外注のシール職人が細かく気にしてシールの撤去をしているでしょうか。


シール撤去は、シール職人以外でもできる仕事なので、外国人のアルバイトがやっている場合もあります。

彼らが捨てシールの意味を果たして知っているでしょうか。
言われたとおりの自分の仕事しかやらないはずです。(それが当たり前です。)

どうでしょうか。
なんとも恐ろしいことではないでしょうか。


僕がblogで言っているように、営業会社(下請に仕事を投げるだけの会社)なのか、実際に社長が足場に上がり、工事をする工事店なのか、これを見極めて大切な財産である建物のリフォーム、メンテナンスの工事を発注するべきなんです。


今回、緊急報告として、皆さんにお伝えする理由は、インターネットで探すのは営業会社ではなく、本物の工事店だということを知っていただきたいからです。

将来的にも雨漏りが起きない工事、さらに20~30%も工事費が安く済むのであれば、本物の工事店を見つけた方が良いに決まっています。


今昼休み中にblogの原稿を書いているので、このくらいにしておきます。

忘れないでください。インターネットで探すのは、本物の工事店です。

あら、こんなところに本物の工事店が・・・ (クリック、クリック!)




それでは、また。