茶陶遊人の部屋

日々の日記と、お茶と地元の歴史等を発信していきます。最近はk-popにはまっている韓国好遊人です。

秋の気配を感じる今日この頃・・・「秋の七草」をじっくり鑑賞してはいかがでしょうか・・・

2021年09月24日 | Weblog
秋の七草~お・す・き・な・ふ・く・は・?
スポーツの秋、食欲の秋、行楽の秋、秋には様々な面がありますが、芸術の秋もあります。暑さが和らぎ、澄んだ空気の中で芸術作品に触れる時間は、一年の季節の中でも特別なものです。私はその中で「花」も芸術の秋に一役買っているのも興味があります。秋の七草のひとつ、オミナエシ(女郎花)は日本に古くから自生している植物で、小さな黄色い🌸をたわわにつけ、日本の野山を黄金色に染めています。その人気は万葉の時代からあり、平安時代には女郎花合わせといって和歌を添えた女郎花を持ち寄ってどれが一番美しいかを競い合う遊びがあったほどです。平安時代の歌人、紀 貫之はその宴で詠んだ歌が秋にふさわしい歌として私が大好きです。
「小倉山 峰たちならし なく鹿の 経(へ)にけむ秋を 知る人ぞなき」
その意味は「小倉山の峰に立ち、(妻を恋しく)鳴いてる鹿は、これまで何年、何回秋をこうして過ごしてきたのだろうか」秋にふさわしいしっとりとした歌が好きです。また、この歌の句の頭文字上を注目してみるとオミナエシの文字が忍ばせてるのがわかります。秋の七草は春の七草と違い食べるのではなく、鑑賞するために選ばれた花々なのです。平安人の歌のセンスに想いを馳せながら、オミナエシの花を飾ってはいかがでしょうか。

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