心に響く、一日一語⑯ 「和敬清寂」 ~わけいせいじゃく~
茶室には掛物がかけられます。よく見かける言葉のひとつ「和敬清寂」があります。わづか四文字の言葉ですが、千利休の目指した茶の湯の精神が全てがあります。最近の世相はとても痛ましい事件があとを絶ちません。ウクライナでの争い、イスラムでの争い、都知事選ポスター問題などなど数えたらきりがありません。日本人の心もゆがんできてるようでたまりません。「和敬清寂」の「和」は調和の和、平和の和です。聖徳太子も「和をもって貴しとなす」と唱えております。「敬」は尊敬の敬です。好き嫌いや相性の良し悪しきを超えて他人を心から尊ぶこと。「清」は自浄の大切さを云っています。心の曇りや、汚れを清めようとすることが大切です。「寂」は静で寂しいという意味ではなく、どっしりと落ち着いて何があっても動じない心を表しています。現代は自己中心的に走ってしまっています。このような世の中で私達が学ばなければならない哲学であり身につけなければならない思想が「和敬清寂」であると思います。