CYCLINGFAN!!

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MTBのホイールサイズを考える(1)

2024-12-12 14:26:09 | 自転車用品
 マウンテンバイク(MTB)には目的に応じた車種がありますが、もう一つ知っておいてほしいのがホイールサイズの違いによる特性です。MTBのホイールサイズは26インチ、27.5インチ、29インチの3タイプがあります。ホイールはバイクの走行特性や操作性に大きな影響を与えますので、それぞれのサイズの特徴を考えてみようと思います。

 MTB市場におけるホイールサイズのシェアはこの10年で大きく変化しました。26インチホイールは、かつての標準的なホイールサイズで、軽量で機敏な操作性が特徴です。小回りが効くため、急なカーブやテクニカルなトレイルで有利です。また、軽いため加速も良く、跳ねるような動きが得意なのです。
 利点は機敏なハンドリング、素早い加速、軽量であること。欠点としては、荒れた地形での安定性や障害物の乗り越え性能が劣り、最近は27.5インチや29インチが主流になってきているためモデルの選択肢が少なくなりつつある点です。かつて主流だった26インチホイールは、現在ではほとんどの主流モデルから姿を消していて、ダートジャンプや子供向けバイクなど、特定のジャンル・目的でしか見られなくなっているのです 。

 27.5インチホイールは、「26インチの機動性」と「29インチの安定性」を兼ね備えた中間サイズとして広く受け入れられ、現在もトレイルバイクやエンデューロバイクで人気があります。このサイズは特に女性や小柄なライダー、操作性を重視するライダーに向いています。
 26インチと29インチの中間に位置するサイズで、両者のメリットをバランス良く持ち合わせ、機敏さと安定性を兼ね備え、トレイルライディングやエンデューロに適した選択肢です。加速もスムーズで、29インチよりもやや軽めです。利点は、機敏さと安定性のバランスが取れており、加速が比較的良く、オールラウンドに使えること。欠点は、29インチほどの安定感や乗り越え性能はなく、26インチほどの軽さや機敏さもない点です。

 29インチホイールは、クロスカントリーやエンデューロ、長距離トレイルなどで最も一般的で、特に安定性や障害物を乗り越える性能を求められるライディングで好まれています。現代のクロスカントリー(XC)やトレイルバイクで標準となりつつあるサイズなのです。
 大きなホイール径により、障害物をスムーズに乗り越え、荒れた地形でも安定感が抜群です。特に長距離や高速走行に向いていますが、加速はやや悪く、機敏さには欠けます。利点は、優れた安定性とトラクション、障害物をスムーズに乗り越えやすいことや高速での直進性が高いこと。欠点は、カーブやテクニカルなセクションではやや操作が重く感じることがあり、車体全体が大きくなるため小柄なライダーには操作が難しく感じるかもしれない点です。
 



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UCIが一酸化炭素吸引に警鐘(2)

2024-12-12 11:54:09 | ドーピング問題
 近年はとてもクリーンになったロードレース界に今年のツール・ド・フランスの最中、唐突に話題に上ったものがあるのです。それが一酸化炭素吸引機の使用でした。果たしてそれは何なのか、私を含め多くの人が聞いたことなかった言葉に困惑したのではないでしょうか。まずはそれがいったいどんなものなのでしょう?
 一般的に一酸化炭素と聞いて多くの人が思い起こすのが一酸化炭素中毒でしょう。ヘモグロビンは血中で酸素を運搬する役割を担っているのですが、酸素の200倍ヘモグロビンと結びつきやすいとされる一酸化炭素が体内に入ることで、酸素がヘモグロビンと結合できずに、血中酸素運搬能力が低下し、酸素不足となることで発症します。最悪の場合死を迎える恐ろしい中毒なのです。つまり一酸化炭素を体内に取り込むことは本来は”毒”なのです。

 ところが、このヘモグロビンと結びつきやすい性質を利用して、血中の的確なヘモグロビン量を計測するのに使われているのが、今回話題に上がった「カーボンモノオクサイドリブリーザー」と呼ばれる機械なのです。これは適切な量の一酸化炭素を体内に取り込み計測することで、ヘモグロビンの量を計測する機械で、医学や薬学の世界では普通に使われてきた機材なので、何も新しいものではなかったのです。
 では、今回これが各チームで何に使われていたのかと言えば、高度トレーニングでどれだけのヘモグロビン変動があるかを確認するために使われていたのです。まず高度トレーニングとは、標高の高い場所、つまり酸素が薄い場所で体に負荷をかけることで、体内でヘモグロビン量が増加させるものです。その結果ヘモグロビン量が増えると、酸素をより多く筋肉へ運搬できるようになるのです。マラソン選手らが高地トレーニングを行うのもこれらが目的で、特に持久力が問われるスポーツで行われるトレーニングなのです。ポガチャル等のGCライダー達もその例外ではありません。特に高高度に弱いとされたポガチャルが近年多く取り入れているといわれているのです。
 



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