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自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

向かい風の中をなるべく楽に走る方法(2)

2024-12-01 12:46:16 | ロードバイクの科学
 向かい風のときはペダルが重くなるので、出来る限り風に逆らわないように、どんどん軽いギヤにしていくことが大切です。むきなって風に逆らってもただ辛さが増すだけだからです。その上で気をつけてほしいのが、だからといって足がクルクル回るほど軽いギヤにしてしまわないようにすることです。実は、ケイデンスが上がれば上がるほど足元の空気をかき混ぜることになるため、その乱流により空気抵抗が増すのです。従って、向かい風で強い風が当たっている中でケイデンスを上げると、かえって空気抵抗が増して辛くなってしまうのです。こうした乱流が発生すると物体は後方へ引っ張られてしまうので速度が落ちるという訳です。

 ロードバイクの抵抗の80%は空気抵抗だと言われていますので、この空気抵抗をいかに減らすのかが大切になるのです。先のポイントでは前衛投影面積をできるだけ小さくして空気抵抗を軽減することでしたが、ペダリングに関しては空気の乱流が大きな抵抗になるということを意味します。
 ロードバイクやパーツの形状が円形から流線型に変わって来ているのは、この空気の乱流を減らすことが最大の目的なのです。円形のチューブやスポークは乱流を生みやすく、空気抵抗が大きいとされているからです。

 強い向かい風の中では、いつものサイクリングよりも低めのケイデンスにすることです。目安としては、毎分60〜70回転(60~70rpm)ですが、これは個人差があるでしょう。普段より10~15回転(10~15rpm)ほど少なくしてみて下さい。
 強い向かい風の中のライドはヒルクライムに近いと考えた方が良いでしょう。ただ、ヒルクライムの場合は軽いギアをクルクル回すイメージがあります。確かに、脚の疲労度を軽減するために、軽いギアを高いケイデンスで走る人も多いのですが、ケイデンスを上げると心拍も上がります。心肺機能が高い人は高いケイデンスにも耐えられますが、普通の人はどうでしょう?

 個人的には登りでハイケイデンスは無理でした。ロードバイクに乗り始めた頃は80回転/分(80rpm)が理想と教科書通りの走りをしていたのですが、登り坂でこれをしていて心拍数が上がり過ぎてバーンアウトしてしまった苦い経験があるのです。

 それが、あるイベントで上から落ちて来た人の後ろに付いて登っていたら、急に楽になり、サイコンを見たらケイデンスが60rpmを切っていたのです。以来、登りでは無理をせず55~60回転/分くらいで走ることを心掛けています。速度は落ちますが、それ以降、時間さえかければそこそこの峠はこなせるようになったのは事実です。

 強い向かい風の中も同じでしょう。個人的には無理に風に逆らわないことを心掛けています。速度が20km/hを切るようになっても、決して焦らず無理をしないことがロングライドの秘訣でもあるのです。エイヤーと重いギヤを踏むのではなく、あくまでも、速度の低下に合わせてギヤをどんどん軽くして、その上でも毎分60〜70回転程度になるほどのギヤを選択しましょうということです。上り坂と同じでどうしても速度は落ちてしまいますが、これによってなるべく楽に走れ、そして極端に遅くならない速度がキープできれば良いのです。
 



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