ローラー台トレーニングであまり心拍数を上げずに時間を長めにする時には小田和正を良く聴きます。音楽を聴いて集中力が高まれば、心拍数が上がりβ波が増え、逆に心が安らぐような音楽を聴けば、心拍数が下がりα波が増加することは良く知られています。おそらく私は小田和正の曲を聴くとα波が増加するからだと考えています。
小田和正よりオフコースの方が馴染みのある方も多いのではないでしょうか?1972年から小田と鈴木康博のデュオで活動していたのですが、この頃のオフコースはまだマイナーなフォークシンガーでした。デビュー7年目の1976年にギターの松尾一彦、ベースの清水仁、ドラムスの大間ジローがレコーディングに参加し、キーボード、シンセサイザーを含めたバンドサウンドとなります。デビュー10年目の「さよなら」の大ヒットで人気を獲得し、それ以降も多くのヒット曲を生み出し、ビッグ・グループになったのです。
ほとんどのオフコースファンは「さよなら」以降の活躍しか知らないと思いますが、私は1974年の春に初めて「僕の贈り物」を生で聴いています。場所は東京の中野サンプラザでした。受験生だった私はこの年の1月に札幌の道新ホールでコンサートがあったことさえ知らなかったのですが、予備校に通うため上京し、お上り気分で行ったあべ静江コンサートのゲストがオフコースの二人、小田和正と鈴木康博だったのです。
初めて聴いた「僕の贈り物」は強く私の心を揺さぶります。曲や歌詞というより二人の歌声が美しかった。後にオフコースのハーモニーのベースが既にあったのです。前の年に発売されたばかりのファースト・アルバム『オフ・コース1 ⁄ 僕の贈りもの』が会場で販売されていたので、迷わず購入しました。
数学が苦手で典型的な私立文系だった私は希望した東京の大学に落ち、東京での浪人を選びました。当時の北海道には適当な私立大学がなかったからですが、上京し予備校に通い始めると学力の格差に愕然とさせられたのです。その頃の心細さにオフコースの歌声が染みたのを今でもハッキリと覚えています。下宿生活でTVも冷蔵庫も無い生活でしたが、高校時代から愛用していたオーディオセットだけは持ち込んでいたのです。
収録曲は
SIDE A
# タイトル 作詞・作曲 時間
1. 「僕の贈りもの」 小田和正 3'17"
2. 「よみがえるひととき」 小田和正 2'43"
3. 「彼のほほえみ」 鈴木康博 3'22"
4. 「水曜日の午後」 小田和正 2'47"
5. 「地球は狭くなりました」 小田和正 2'39"
6. 「でももう花はいらない」 鈴木康博 3'59"
SIDE B
# タイトル 作詞・作曲 時間
1. 「歩こう」 鈴木康博 2'53"
2. 「ほんの少しの間だけ」 小田和正 2'05"
3. 「貼り忘れた写真」 鈴木康博 2'52"
4. 「静かな昼下がり」 鈴木康博 2'16"
5. 「さわやかな朝をむかえるために」 小田和正 3'47"
おそらく、ほとんど知られていない曲ばかりかもしれませんが、LPがすり減る位に良く聴きました。夏休みには北海道へ持ち帰り、妹や従弟に宣伝しまくったものです。
その後は「愛を止めないで」や「さよなら」等で注目を集めて行きますが、当時は根暗の音楽と揶揄された時代もありました。1980年代に入ると『We are』が「第23回日本レコード大賞」“ベスト・アルバム賞”を受賞し、日本武道館連続10日間公演をするまでになったのですから驚きです。
毎年楽しみしていた『クリスマスの約束』が2年続けて収録できずにいたのですが、今年は3年ぶりに放送されることが発表されています。公開収録は明日12月3日に小田和正の地元である横浜のKT Zepp Yokohamaで開催されるそうです。放送日の発表はまだありませんが今から放送が楽しみです。