世界TOP10ライダーのバイクを考える（4）

　世界ランク4位はブエルタでも活躍したベン・オコーナーです。前年は53位でしたから大活躍の年になったようです。チームメンバーは今季からメインスポンサーについた仏大手スポーツブランド、デカトロンが展開するヴァンリーゼル（VAN RYSEL）のバイクに乗っています。今季のAG2R（アーゼードゥーゼル）の躍進を見ればバイクの影響は小さく無いと思います。昨年まではAG2RシトロエンでBMCのバイクを使用し世界ランクも18位と低迷していたチームなのですから。

　ヴァンリーゼルはデカトロンが2018年にスタートさせたブランドで、ワールドチームに供給されるのは初めてなのです。ロードバイクのRCR ProとTTバイクのXCRが用意され、コンポーネントはカンパニョーロからシマノへ、ホイールもカンパニョーロからスイスサイドに変更されています。

　国内販売されていないので、バイクの詳細は不明ですが、RCRモデルの形状は空力への強い焦点を暗示しているようで、Van Ryselはバイクの開発時にフランス国立航空宇宙研究局 (ONERA) や研究機関と協力したという記事がインスタグラムにUPされています。RCRフレームの公称重量は830g、Proの重量は790gとされていますが、見た目はもう少し重そうに見えてしまいます。バイクはBMCからの変更で、コンポもホイールも変わっているので、単純にバイクが凄いとも言えない状況ですが、チームの成績を見る限りトータルとして悪いバイクではないはずです。

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