現在新しいホイールの購入を検討していて、ほぼMAVICのKsyrium SLに傾きかけているので、そもそもMVICとはどういうメーカーで、MAVICのホイールはどこが良いのかをできるだけ客観的に評価してみようと思います。MAVICというメーカーに関しては、先の記事で触れましたので、今回はMAVICのホイール・システムを個々に検証してみたいと思います。
世界にはLightWeight、Bontrager、Campagnolo、EASTON、ZIPP、Fulcrumなどなど完組みホイールのメーカーは沢山あります。勿論、日本のSHIMANOもそうです。このようにホイール・メーカーは多数あれど、アルミリムを使用した完組みホイールを世界に先駆けて製作したのはMAVICなのです。
超軽量のカーボン・ホイールが買えるだけの資金力があれば、他の選択肢もあるのですが、ホイールの価格がバイク本体の価格を上回ることになってしまう身としては選択肢から外さざるを得ないのが実情です。
MAVICのKsyrium SLでもCAAD10のフレーム価格とほぼ同等という高価なものですが、これから挙げるテクノロジーを考えれば妥当な価格の製品だと思います。勿論、コストパフォーマンスを考えればDURA ACEグレードのホイールも選択肢に入るのですが、カップコーン式ハブ以外の完組みホイールを使ってみたいという気持ちが強いのです。
SHIMANOの完組みホイールはハブの性能が生命線で、DURA ACEグレードのハブならセラミック・ベアリングなど必要無いほどの回転性能があると思いますが、WH-6700を使用した感じから、SHIMANOのホイールはよく言えば優等生、悪く言えば無個性で、少々物足りなく感じている状況なのです。
駆動部分は軽い方が良いのは当然で、リム素材としてはスチールよりもアルミが、アルミよりもカーボンが良いことになります。ただ、コンプリート・ホイール(完組みホイール)として考えた場合、スポークの素材や本数、ハブの素材も無視できない要素となります。リム素材は剛性の面からアルミが主流ですし、スポークに至っては未だにスチールが主流という状況なのです。一部カーボンリムもありますが、大半がチューブラ専用ホイールなのが実情です。クリンチャーやチューブレスだと強度を出すためにカーボンを厚目に積層する必要があり、どうしても重量が嵩んでしまうことになるためです。また、カーボンリムは専用パッドを使用してもブレーキの効き目が悪くなる傾向もあり、カーボンリムでもブレーキ部はアルミのコンポジットが主流なのです。
MAVICはハイトリムのCSMICにはカーボンを使用したモデルもありますが、ノーマルハイトのモデルはすべてアルミリムを採用しています。Reynolds RZR 46のようにリム高46mmで前後で1kgを切るフルカーボンの超軽量ホイールも存在しますが、高級カーボンロードの完成車が買えてしまうほどの価格です。
現在の市場ではディープリムでリム部の重量を抑えるためにカーボンを使用する傾向があります。FFWD F2R 240sはノーマルハイトのカーボンリムを使用し公称重量1100gと軽量ですが、例外中の例外といえるでしょう。勿論、クリンチャーではありません。耐久性の高いアルミリム使用だと1400g前後というのが妥当な重量のようです。
ホイールを選ぶ場合のポイントは軽さは勿論ですが、いくら軽くても耐久性がなければ非常に危険ですし、実用的とはいえないでしょう。プロとは違い1レースで使い捨てという訳にはいかないのですから。
耐久性を考えるならSHIMANOのホイールになるでしょう。国産メーカーということもあり、万が一の場合のサポートも万全です。ただ、ハブがカップコーン式なのでメンテナンスは楽なのですが、メンテナンス後の玉突き調整が非常に難しいことは知っておく必要があるでしょう。
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