古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第八章 レイディ・ワシントン号・その五十一

2011年11月26日 08時56分01秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

淑女ワシントン号第十九ページ(上の写真の三行目と四行目)

解読    沖合難見渡候付、翌早朝古江浦猪之鼻

      山、木本浦城山等へ遠見之者指置セ遠見為致

読み方  (暮れに及び)沖合い見渡し難く候に付き、翌早朝古江浦猪ノ鼻

      山、木本浦城山等へ遠見の者指し置かせ遠見致させ

解説  「難見渡」・・・下から返って「見渡し難く」。 「見渡」の次の止めている様な点が「候」です。 「付」の字はキズが入っていてよく分かりません。 「翌」は縦に長く、その下が「早朝」です。「朝」の崩し方に注意。 「古江浦」・・・「江」の崩しが分かりにくいです。 次は「猪ノ鼻山」・・・現在の地図で見ますと、「亥谷山・六八八㍍」と出ていますので、この山の事かも分かりません。古江町は現在尾鷲市古江町となっています。 「木本浦」は現在の熊野市です。現在の地図で見ますと熊野市には「華城山」と言う山がありますが、或いはこの山の事かも分かりません。 次の「遠見」の「遠」の字は中で切れているので読みにくいです。 「見」のにんにょう(目の下のル)の中に「之」が入ってしまって読みにくい。 「指置セ」は何とか読めます。 その次の「遠」は上の「遠」と少し違った形です。 「為致」・・・致させ。