宝満山研究会(山岳宗教遺跡の保全と研究)

大宰府の北東に聳える宝満山の歴史的価値を掘り起こし、山の保全を考える会です。

長床と獅子の宿

2007-11-08 | Weblog
長床と獅子の宿

現在、長床といわれる場所は山中でも
古木に入る大きな杉がある谷地であり、
キャンプセンターから剣窟に至るルート沿いにある。
道沿いに半分埋まった花崗岩の石の列が覗いている。
それらは建物の礎石のような配置を呈している。
谷の奥は雑草が茂るが、一見して何度かの土砂崩壊によって
旧地形が埋没している様子が伺える。
したがって宿としての参篭小屋や護摩壇などの諸施設は
埋没していて見ることができなくなっている可能性もある。
測量などの調査が必要な重要箇所のひとつといえる。

『宝満山絵図』(江戸前期)と『宝満山山中絵図』(江戸後期)
の表記にみる獅子宿と雨宝堂の位置的関係も
一見すると整合していない模様であり、
場所の比定は容易ではなさそうでもある。

『宝満山歴史散歩』の森弘子説では
獅子の宿はキャンプセンター下の水場あたりにされている。

通称「水場」