ウクライナ方面の今日は、ロシアとルガンスク人民共和国の連合軍が、ドンバス中心部のリシチャンスクを解放したというニュースで賑わった。
🇷🇺とLPR軍に解放されたリシチャンスクの地元民。ウラ〜〜〜!😄 pic.twitter.com/ABsqBnBdCk
— マヨ (@littlemayo) July 2, 2022
Has Russia invaded, or liberated Lisichansk?..
— Vera Van Horne (@VeraVanHorne) July 2, 2022
You tell me. #Ukraine
pic.twitter.com/4ZDh1UWoK1
喜んでる人の動画がたくさんあった。どう考えても、一般人の多数はロシアが来て解放してくれることを喜んでる。待ってました、やっと来た、でしょう。この間も、多数の街や村が解放され、そのたびにみんな大喜びの図をどれだけ見たことでしょう。
逆に、ウクライナ側はマリウポリで攻防やってた頃よりずっとずっと兵士の士気は低調で、投降者は常に多数。また、逃げる時も前と比べるとさっさと退却してる。玉砕思想はない模様。
それがメディアの文言になると、
ルガンスク州「制圧」宣言 最後の防衛拠点、陥落
ロシア、東部州の拠点制圧主張 リシチャンスク巡り攻防
という具合で、何か、戦争風味が強まる。
確かに人と人が殺し合いをしているのでそれを戦争と呼ぶならそうだけど、ウクライナで起こってる「戦争」は、マンシュタイン率いるドイツ軍とソ連軍の攻防みたいなのとは相当違う。
(ゴリコフの失敗からジューコフ急遽登板みたいな逸話から、ショイグ病気、ゲラシモフ行方不明みたいな偽エピソードが生まれたのかしら、とか思ったりしている。)
というか、2月23日までの彼らの計画によれば別の局面もあり得たが、ロシアが幅いっぱいに出てきて、彼らの想定をぶち壊したことから、NATO/USAの軍であるウクライナの戦争計画はすっかり狂って、以降全然立て直せず、ロシア+ドンバスの連合軍による解放作戦の前にずるずると退却してる。
冷静に考えると、これはNATO/USAの軍事的敗北。
何年もかけて鍛えて、武器もたせて、戦争プラン考えて、傭兵(本当は退役の軍人だが)、CIAをウクライナにおいて戦争を開始して(相手に撃たせたとしても)、こういう結果になっております、と誰か言わないとならないわけだけど、言わないでしょうね。
(NATOが出てこないわ、本気じゃないのよ、みたいに思って見ている人たちは、NATOはどれぐらい強いと思っているんでしょう?)
しかし強い者を相手にずるずる作戦を取ると、強い側が安心できるまで続くことにしかならない。
アメとかブリュッセルはここをわかってやっているんだろうかと不思議になる。西側の人間としては、心配になる、と言うべきでしょうが。
で、リシチャンスクあたりは町のサイズだけ見ると大して大きく見えないけど、全域で工業化された地帯だから、ここがウクライナの手を離れるということは、ドンバスの工業地帯はもうほぼ全部ロシア側に行ってしまいました、という状態でしょう。
また、全部終わったわけじゃないけど、ドンバスの中の一般人を殺してやろうと真剣になって作っていた要塞の連続線はずたずたになりました、もうとうてい機能なんかしてません、という局面といってもいい。
2月特殊作戦開始直前にはウクライナ側はこういうフォーメーションを取って、ドンバスを襲おうとしていたと考えられている。あらためて眺めるに、行けると思ったんだろうなぁ。
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■ ナチ作戦は重要
ビクトリーバーナーはいやほんと効果があった。現在の国境がウクライナだろうがロシアだろうが、これを上げる人たちは自分たちの仲間だ、と直ちに人々が認識するんだなって感じだった。
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そして、なによりも、なによりも、バンデラ・ウクライナ派はこの旗が大嫌いなので、そのことによってここに越えがたいギャップがあることが露呈する。
このギャップは応援団の中にも存在する。アメリカの右派の中には、この件に関してある種の親ロシア派みたいな人たちがたくさんいるのだが、その人たちの多くは非ナチ化問題は無視する傾向にある。
多大な犠牲を払ってナチから解放したこの土地で再びこのようなことをしている、といった状況を考慮に入れない。こんな映像たくさんあるのにね。
Group „O“ in Belogorovka - the last village that was needed to fully liberate the LPR pic.twitter.com/hHFSQz2Kxe
— Levi (@Levi_godman) July 3, 2022
そりゃロシア人なら、ナチを嫌うのは当然でしょ、勝利の旗を見たらロシア人同士、味方が来たと思うんでしょうね、みたいな感想もない。
スコット・リッターとかマクレガー大佐、ラリー・ジョンソンなどは(私が思い付く限りだが)、今般の事件を1945年に終わった戦争のことを含めて概括してる。
私としては、こっちの人たちは、個々には意見の差異はあっても、策謀の懸念なく、楽に聞いてられる人たちという認識ですね。
■ 多分先は長い
今後どこに焦点が行くのか。ドネツクの西側あたりかもしれないし、ハリコフ郊外かもしれない。ロシア参謀本部以外の誰もわからない。
で、先般、キッシンジャーが出て来て、あと2ヶ月のうちになんとか目鼻みたいなことを言っていたわけだけど、あれはオデッサを取られないうちにという意味なんじゃないかと私は思ってる。
だがしかし、ロシアに、そんなことを聞き分けなければならない義理はないと思われるので、今後また別の展開が来ることでしょう。
https://rusonline.org/opinions/sergey-naryshkin-polsha-gotovitsya-raschlenit-ukrainu
どこまでの範囲を考えているのかはわかりませんが,歴史的なことを考えるとガリツィアから右岸ウクライナまででしょうか.ノヴォロシアはロシアに,ということでキエフを含む左岸ウクライナを緩衝地帯に考えているのかもしれません.
https://twitter.com/Peaceke81017283/status/1543516368834011136
捕りに行くかもしれませんね。
実はショボかったNATOの有様にリベウあたりが陥落すると、次はワルシャワ、ベルリンだと21世紀信長釜山赤旗騒ぎが起こるだろう!
先の私のコメントも最初は RIA Novosti,つづいて RBK のサイトを貼りましたが,いずれも投稿できず,最後に .ru の入っていないものを選んだところ,投稿できたという次第です.
goo も検閲を始めたのでしょうか.