マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

新春浅草歌舞伎を観る

2015年01月14日 | 映画・美術・芝居・落語

 昨日、浅草公会堂で新春浅草歌舞伎を観て来た。この数年、新春の浅草歌舞伎に出かけて来たが、今年は例年と趣向が変わっていた。一昨年は海老蔵、昨年は市川猿之助・片岡愛之助など、人気役者が舞台の主役をつとめてきたが、今年は、若手俳優が中心の舞台となった。尾上松也・中村歌昇・坂東巳之助・中村種之助・中村米吉・中村隼人・中村児太郎ら20代の花形俳優7人が浅草に集結ときた。しかし、私が知っている役者は坂東巳之助のみ。その若手による第一部(昼の部)は次の3作で構成されていた。
 1.
春調娘七種(はるのしらべ むすめななくさ)
 2. 一條大蔵譚(いちじょうおおくら ものがたり)
 3. 独楽売

 どの芝居も、新春に相応しく、溌剌として華やかで、観ていて非常に楽しくなる舞台だった。
 この4年間、随分歌舞伎を鑑賞させて頂いているので、初めて観る芝居は春調娘七種のみ。幕開きは曽我兄弟を題材にした、舞踊の中では最古の作品と言われる春調娘七種。
 イヤホンガイド「くまどりんカード」の会員となり、6000円をチャージしておいた。こうしておけば、毎回、供託金1000円は不要で、使用料700円のところ600円で済む。そのイヤホンから「新春歌舞伎では、曽我ものの舞台上演が恒例となっています」と流れてきた。同行の友人は「丸谷才一が、曽我ものが必ず上演される謂れについて書いています」と言っていたので、帰宅後調べているが未だその地点に到達していない。
 曽我五郎を尾上松也が、十郎を中村隼人の二人が、息の合った舞踏を観せてくれる。

 続いてが一條大蔵譚。前回は吉右衛門の一條大蔵を観た。ストーリ展開は殆ど同じ。阿保を装う大蔵長成が、時折真顔になる。阿保と真顔の切り替えがこの芝居の見所と思うが、歌昇の演技より、年期の入った吉右衛門の演技の方が強烈な印象であったことは否めない。
 独楽売では特に中村米吉の粋筋に強烈な色気があった。同行の友人とその艶やかさを同感しあうほど色香が匂い、彼のファンになってしまった。坂東巳之助の発声は、独楽売の千吉のみならず、冒頭の舞台挨拶も、耳に難点のある私の耳に、はっきりと快く届いた。細長い顔とともに、この役者をしっかりと覚えてしまった。
 独楽の曲芸は、「後見」が独楽を針金の先に着け、巧みに操作していたが、種之助と巳之助の二人が実際に曲芸を演じていると見える場面があり、これは驚きだった。
 会場は大入りで、和服姿の多くの女性が新春の雰囲気を醸し出していた。私は、友と二人浅草の飲み屋街へ。


 


 


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