今年1月、五能線を巡る旅に出た時、最初に訪れたのが山形県鶴岡市。鶴岡駅前の観光案内所を訪ね、「インターネットでいくら調べても藤沢周平記念館の所在が分からないのですが」と尋ねると、「完成が遅れていて、4月29日に開館の予定です」との返事。鶴岡市内の地図と同時に「海坂藩」の地図も渡される不思議さ。
予定通りに4月29日にオープンしたとの新聞記事を読み、良かったとの思いと同時に、何時か訪れたいと思いも抱きました。1月の旅では日程の関係で素通りしてしまった「弘前」。この街の夜に遊びもっとじっくり聴いてみたい津軽三味線。鶴岡と弘前、この2つを組み合わせて旅に出られれば最高なのですが・・・。
生きている人で既に記念館が出来ている有名人もいますが、彼ほどの作家の記念館が今までに設立されなかった不思議さを思います。日常の折々で出会う藤沢作品。NHK大河ドラマ「天地人」を見た直後に再読したのが直江兼次を描いた「密謀」。今年は「花のあと」を観、NHK作品「蝉しぐれ」1~7をDVDに落とす作業も2日前に終わりました。折しも「必死剣鳥刺し」が豊川悦司主演で封切られます。読書の楽しさを味わわせてくれ続けている藤沢周平の記念館の開館を悦んでいます。