2022年2月 京都童心の会 通信句会結果
雪の花
今年は雪も多く寒いですね。二月句会の後、長岡天満宮の梅園にうかがったのですが、花はちらほら。つぼみが多かったです。
せっかくの梅が首すぼめている ひろあき
それでも、同じ境内にある八条池を見ると、
池のさざ波一足早く春の色
もう亀達出て日向ぼっこしている
その夜は雪。朝方積もっていました。
雪の花開く疎水の桜の木
春の雪オリンピックの最終日
皆さんの選です。
選者 真・・野谷真治 白・・白松いちろう
辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき 硯・・中野硯池
巡・・青島巡紅 須・・三村須美子 さ・・岡畠さな子
加・・野原加代子 真・・岡畠真理子
○野谷真治
1 丸餅雑煮鱈腹初詣 硯
2 冬眠してみようかと寒月 白 須
3 初雪猫の走るせっかち 加
4 未来が見えてゆく寒明り さ 加 硯
5 ふっくらひらがなひとたびぴえろ ひ 巡
○蔭山辰子
6 大寒に氷室の氷取り出す姿
7 朝ニュース九州の震度5にとび起きて
8 次々と災難続き気がめいり さ
9 仏壇に手を合わせたら共に飲む茶 須
10 良寛さま聞いたか芭蕉の雨の音
11 正月をはさんでもコロナ居座れり 白
12 新暦あっという間に春めいて 硯
○金澤ひろあき
13 夏みかん空家の庭のさびしさかがやく さ 須 辰 巡
14 争いのない国はないか社会科教室の地球儀 (特 辰)(特 真)
15 ひとり待つ広間や床の寒の菊 加
16 焚き火囲む苦労話の後黙る (特 硯)白 須
17 年中マスクうしろの正面だあれ 加 真 硯
18 癒される友が道連れ春の雲 硯
19 長き髪とく指先や春きざす 白 巡
20 ガチャ親で勝負決まるという寒さ
21 雪の夜は長風呂になる初老かな さ 白 加
22 思案坂体に灯る黄信号 須
23 おでんこんにゃくダンスしている箸の平和 (特 さ)辰 真
24 醤油の香 私の中にある日本 (特 白) 真 巡
○青島巡紅
25 雪の朝杖つく音に犬の鳴く
26 側溝の蓋の穴入る杖の先 さ
27 雪だるまポストの上で作る乙女 真
28 外人さん居ないと寂し船岡湯 硯
29 石畳猫が横切る昼下がり さ 白 加
30 火星から来た隕石の糸電話 ひ 真
31 行く道の時の流れの蓮華草 須
32 また明日笑顔の向こう赤信号 白 真
33 北野社梅一輪に頬緩む 白
34 国違う友の知らせや酒のあて (特 ひ)須 真
○野原加代子
35 早く来いと立春の陽を浴びて 硯
36 節分に鬼退治して豆まきや
37 水仙花友想いして眺めきし ひ 巡
38 赤切れや母の指思いセーター編み ひ 白
○三村須美子
39 冬ざるる根元の新芽にかぶさって
40 葉隠れのおちょぼ口して椿笑む 硯
41 出目金や片目落として泣きもせず 巡 硯
42 菜の花や山の頂雪かぶり さ 辰 巡 硯
43 さみどりや雪の冠ふきのとう 白 辰 加 真 硯
44 ジャンプする五輪舞台の雪に影 辰
45 切り口に根命つないで春を待つ ひ
46 立春の光増す増す増すや芽の騒ぐ 加 巡
47 鬼は外犬も参加の豆拾い ひ 辰 真
48 コロナ禍を密かに見つめる龍の玉 白 硯
49 太幹に垂れるろうそくキャンドルツリー
50 半額を待って買うなり冬コート 辰
○中野硯池
51 白銀の腹太らせて寒の鰤 須 加 巡
52 鏡餅開けば子餅生まれけり 真
53 一羽来て二羽来る庭の寒雀 白 須 辰 加
54 ゴミの日の一段下枝寒鴉
55 一人来て又一人来る寒念仏 ひ
56 但馬より単身赴任寒造 辰
57 室の杜氏シャツ一枚の寒造 (特 巡)ひ 白 須
58 ベタベタと立春大吉貼る舟屋
59 立春や連合いて出る漁り舟 ひ 須 真
60 唇の切れそな水菜サラダかな (特 加)ひ 巡
○蔭山辰子
61 オリンピック見ているだけで疲れ果て さ
62 ろう梅の香りに酔って春を待ち さ 白 加 真
63 春はいつ柳の新芽色増せて さ 加 巡
64 コロナ風邪まだ世の中に吹きあれて さ 硯
65 少しづつ春が近づく鳥のさえずり 加
66 きさらぎは季が去る二月のことわざか ひ
67 昨日まで冬の風今日は春の陽当り (特 須) さ 須
68 生きいきと正月の菊まだきれい
69 襟巻きのグラデーションがお気に入り ひ さ 硯
○白松いちろう
70 これで一安心待ちに待った3回目の予約票 さ
71 昨日より増えた感染者最早あきらめの溜息 辰
72 アンラッキーを飛び越えて涙のテレマーク 真
73 名曲メドレーで結び留めるオリンピック精神
74 銀メダルにも悔し涙更に高みを狙う女(ヒト) 須 辰
75 探しあぐねて白エビのかき揚げの蕎麦処 さ 真
76 掌から全身へ境内の焚火の暖 ひ 加 硯
77 悪霊も屁っ放り腰を温めて神社の焚火 ひ 須 真 巡
78 誰かが歪めている崇高なスピリットの翳 巡
79 若い芽の成長に目を細めてじいじとばあば 須 辰
雪の花
今年は雪も多く寒いですね。二月句会の後、長岡天満宮の梅園にうかがったのですが、花はちらほら。つぼみが多かったです。
せっかくの梅が首すぼめている ひろあき
それでも、同じ境内にある八条池を見ると、
池のさざ波一足早く春の色
もう亀達出て日向ぼっこしている
その夜は雪。朝方積もっていました。
雪の花開く疎水の桜の木
春の雪オリンピックの最終日
皆さんの選です。
選者 真・・野谷真治 白・・白松いちろう
辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき 硯・・中野硯池
巡・・青島巡紅 須・・三村須美子 さ・・岡畠さな子
加・・野原加代子 真・・岡畠真理子
○野谷真治
1 丸餅雑煮鱈腹初詣 硯
2 冬眠してみようかと寒月 白 須
3 初雪猫の走るせっかち 加
4 未来が見えてゆく寒明り さ 加 硯
5 ふっくらひらがなひとたびぴえろ ひ 巡
○蔭山辰子
6 大寒に氷室の氷取り出す姿
7 朝ニュース九州の震度5にとび起きて
8 次々と災難続き気がめいり さ
9 仏壇に手を合わせたら共に飲む茶 須
10 良寛さま聞いたか芭蕉の雨の音
11 正月をはさんでもコロナ居座れり 白
12 新暦あっという間に春めいて 硯
○金澤ひろあき
13 夏みかん空家の庭のさびしさかがやく さ 須 辰 巡
14 争いのない国はないか社会科教室の地球儀 (特 辰)(特 真)
15 ひとり待つ広間や床の寒の菊 加
16 焚き火囲む苦労話の後黙る (特 硯)白 須
17 年中マスクうしろの正面だあれ 加 真 硯
18 癒される友が道連れ春の雲 硯
19 長き髪とく指先や春きざす 白 巡
20 ガチャ親で勝負決まるという寒さ
21 雪の夜は長風呂になる初老かな さ 白 加
22 思案坂体に灯る黄信号 須
23 おでんこんにゃくダンスしている箸の平和 (特 さ)辰 真
24 醤油の香 私の中にある日本 (特 白) 真 巡
○青島巡紅
25 雪の朝杖つく音に犬の鳴く
26 側溝の蓋の穴入る杖の先 さ
27 雪だるまポストの上で作る乙女 真
28 外人さん居ないと寂し船岡湯 硯
29 石畳猫が横切る昼下がり さ 白 加
30 火星から来た隕石の糸電話 ひ 真
31 行く道の時の流れの蓮華草 須
32 また明日笑顔の向こう赤信号 白 真
33 北野社梅一輪に頬緩む 白
34 国違う友の知らせや酒のあて (特 ひ)須 真
○野原加代子
35 早く来いと立春の陽を浴びて 硯
36 節分に鬼退治して豆まきや
37 水仙花友想いして眺めきし ひ 巡
38 赤切れや母の指思いセーター編み ひ 白
○三村須美子
39 冬ざるる根元の新芽にかぶさって
40 葉隠れのおちょぼ口して椿笑む 硯
41 出目金や片目落として泣きもせず 巡 硯
42 菜の花や山の頂雪かぶり さ 辰 巡 硯
43 さみどりや雪の冠ふきのとう 白 辰 加 真 硯
44 ジャンプする五輪舞台の雪に影 辰
45 切り口に根命つないで春を待つ ひ
46 立春の光増す増す増すや芽の騒ぐ 加 巡
47 鬼は外犬も参加の豆拾い ひ 辰 真
48 コロナ禍を密かに見つめる龍の玉 白 硯
49 太幹に垂れるろうそくキャンドルツリー
50 半額を待って買うなり冬コート 辰
○中野硯池
51 白銀の腹太らせて寒の鰤 須 加 巡
52 鏡餅開けば子餅生まれけり 真
53 一羽来て二羽来る庭の寒雀 白 須 辰 加
54 ゴミの日の一段下枝寒鴉
55 一人来て又一人来る寒念仏 ひ
56 但馬より単身赴任寒造 辰
57 室の杜氏シャツ一枚の寒造 (特 巡)ひ 白 須
58 ベタベタと立春大吉貼る舟屋
59 立春や連合いて出る漁り舟 ひ 須 真
60 唇の切れそな水菜サラダかな (特 加)ひ 巡
○蔭山辰子
61 オリンピック見ているだけで疲れ果て さ
62 ろう梅の香りに酔って春を待ち さ 白 加 真
63 春はいつ柳の新芽色増せて さ 加 巡
64 コロナ風邪まだ世の中に吹きあれて さ 硯
65 少しづつ春が近づく鳥のさえずり 加
66 きさらぎは季が去る二月のことわざか ひ
67 昨日まで冬の風今日は春の陽当り (特 須) さ 須
68 生きいきと正月の菊まだきれい
69 襟巻きのグラデーションがお気に入り ひ さ 硯
○白松いちろう
70 これで一安心待ちに待った3回目の予約票 さ
71 昨日より増えた感染者最早あきらめの溜息 辰
72 アンラッキーを飛び越えて涙のテレマーク 真
73 名曲メドレーで結び留めるオリンピック精神
74 銀メダルにも悔し涙更に高みを狙う女(ヒト) 須 辰
75 探しあぐねて白エビのかき揚げの蕎麦処 さ 真
76 掌から全身へ境内の焚火の暖 ひ 加 硯
77 悪霊も屁っ放り腰を温めて神社の焚火 ひ 須 真 巡
78 誰かが歪めている崇高なスピリットの翳 巡
79 若い芽の成長に目を細めてじいじとばあば 須 辰