京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

「フード被ると」の巻

2022-03-23 07:54:00 | 俳句
「フード被ると」の巻
フード被ると温もりの増す缶珈琲  巡紅
刑事ドラマの張り込みシーン    ひろあき
遺骨を粉にして沖で撒く桜の花びらと共に 巡紅
飾らない別れの言葉がしみてくる  ひろあき
花開くように笑いし乙女の舌出し  巡紅
大暴投やってしまった始球式のマウンド ひろあき
貴族の縦社会に切れた勇者の雲隠れ 巡紅
満開の梅の林にかくれんぼ     ひろあき
桜の樹の下で睡眠薬を飲む     巡紅
憧れのアニマに出会う旅に出て   ひろあき
洞窟奥炭酸泉にて脱魂する     巡紅
ピラミッド死んで再生する儀式   ひろあき
ガス欠のバイクを押すは二つの背  巡紅
気安い仲「おい」「それ」だけで用が足る ひろあき
行く春や一日違いで逝く夫婦    巡紅
思い出話まだ半分である日永    ひろあき
夢に出る二人はいつも若いのに   巡紅
耳遠くなり会話合わない      ひろあき
夜明け前デュエットする犬と鴨   巡紅
陽が笑う絵本を編んだ自由時間   ひろあき
ヤルタ会談の甘さが尾を引くウクライナ 巡紅
マクドナルドロシアの地から消え失せる ひろあき