京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

2022年4月 京都童心の会 通信句会作品

2022-04-15 09:12:01 | 俳句
2022年4月 京都童心の会 通信句会作品

この中より、十五句を選んでください。さらに特選一句をお願いします。
特選句の選評をいただけるとありがたいです。
1 戦禍の街固まる泪
2 あらほら猫の尻尾の花びら
3 足音おんぷ春の透明
4 B2出口駆け上がる桜咲く街
5 春風の手紙つまづく余白
6 しみじみと水飲んでいる鶏の立春
7 戦争も線香花火だったらすぐお仕舞
8 何をしに来たのか忘れちまったおぼろ月
9 泣くだけ泣いてにっこり笑う赤ん坊
10 不器用に老いてきました昭和の男たち
11 謝ればひと言で済む紙風船
12 貴方はあなたであればよい桜は散った
13 カラス沢山鳴くコロナと戦争止まない朝
14 蝶々の正客となる野点かな
15 種袋開ければ種の深呼吸
16 円空仏 風の光にくすくすくす
17 騙されて戦場に行かされた若者の叫びの遺書
18 花見には無言の帰国なさるとは
19 コロナと戦 いつまで待てば良いのだろう
20 核兵器発言花冷えぞっと冷え
21 女には独立記念日ありました
22 戦せぬ国の桜を見に来いよ
23 血圧の上がりっぱなし四月馬鹿
24 みちのくはまだ進行形春の地震
25 玉子溶く膝立ち仲居絵に成りて
26 フード被ると温もりの増す缶珈琲
27 日向社靴音も無く桜舞う
28 交差する靴の向こうに雪柳
29 夢に出る二人はいつも若いのに
30 入学式思わぬ奴とハイタッチ
31 花筏空缶あやし子守唄
32 花曇千人以下をまだキープ
33 百合の花束アンネの銅像の足元に
34 水素からホップステップジャンプで僕らの宇宙
35 雪渓で冷やした缶ビール吊り上げる 
36 本当に帰りたい時と場所には帰れない
37 見上げてや桜満開歩きたし
38 早朝にホトトギス鳴きて耳澄まし
39 桜餅母の味食べ懐かしく
40 二輪草山道に咲きて父の汗
41 青柳今年も垂れしくくりぬけ
42 桜並木を孫かけめぐり笑いして
43 つばめや今年もやって来た軒下に
44 桜見し友肩ならべ歩きたし
45 花曇り桜をめでつ手をこすり
46 美しい町並消えるウクライナ
47 替えがたい人の命の貴さを
48 なぜ許す狂気の独裁者なぜ許す
49 長生きをしすぎて見たのは無差別戦争
50 花冷えに桜もふるえもう四月
51 校門へバイクで送る大試験
52 種牛を放つ山畑耕せる
53 燈台の見える山畑耕せる
54 海峡に鮊子曳きし二艘舟
55 女子大の坂ゆるやかに八重桜
56 高層の住いを降りて桜見に
57 夜ざくらの哲学の道暗らかりし
58 血の色に見えて術後の木瓜の花
59 鳶舞ひて舟屋の入江長閑なり
60 長閑なる海の向こうはロシア
61 囚われのザリガニ解放水ゆるむ
62 春暁やだるい痛みに腹這いす
63 桜前線明るい色の服選ぶ
64 大輪の早々と落ちる八重椿
65 アスファルトに肩身の狭いすみれかな
66 春の旅スマホの指先赤い爪
67 チュウリップママと一緒に保育園
68 濃淡の花のトンネル揺れる席
69 割引でワクチン接種促す春
70 戦況の裏にコロナ禍春の鬱
71 どうなってんの高官の苦しい言い訳
72 惨事見て平穏の日々に感謝せり
73 国旗国歌祖国防衛に支援の輪
74 人間ごっこしている中に赤ん坊になってゆきます山桜
75 優しさは許すことです乳母車
76 貴方はあなたであれば良い桜はだまって散った
77 何をしに来たのかわすれちまったおぼろ月
78 半逆光 映える小林牧場の桜並木
79 思いがけずケイタイ久し振りの同期会案内
80 にら玉に春雨が合うこの頃の発見
81 若芽赤く輝き五十年目のもみじ
82 泥ねぎ伸びて手招きしてる
83 トイレで春の山を詠む山頭火
84 日一日首伸ばしていぬふぐり
85 白い花弁追って柔らかく芽吹く木蓮
86 春一番腹を抱えて横切るノラ
87 いぬふぐり青青青の行進曲
※月末ぐらいまでに、選評をいただけるとありがたいです。よろしくお願いします。