2016年の壱岐島に続いて、2019年に対馬を自転車旅した。どちらも4月。
対馬の南部の厳原(イズハラ)港から200Kmほどを縦断北上し、北部の比田勝港に自転車を置いて海上50Km先の韓国・釜山に水中翼船で渡るという旅だった。
港で出入出国手続きをするのは初めての経験だった。
2019年4月7日博多港0:05のフェリーに乗って直ぐに寝た。知人のYさんと再会し、『博多もつ鍋』で呑んだ 酒が心地良かった。
壱岐島に寄港する時の船内放送で目が醒めた。2時間くらい 経っていただろうか。2段ベッド8人のドライバーズルームは ずっと貸切だった。
3年前に壱岐島で下船し陽が昇るまでフェリーターミナルで 仮眠していたことを想い出していた。
再び眠り、大地震の夢で目が覚めた。 船は対馬海流を横断して揺れていたのだろうか。
万葉の頃、或いはもっと前の古墳時代から倭の国と大陸 との往来がこうした波のうねりの中で行われていたのだろう。
午前6時前に厳原港に着いた。港のすぐ傍まで山が迫っていた。下船し、早朝の街を歩いている人に予約していた民宿の場所を尋ねると皆さん首を横に振った。
後で知ったことだが、大型店に化粧品や薬などを仕入れに来ている韓国の人達だった。看板のハングル文字が国境の島であることを印象づけた。
民宿『ペコちゃん』に着くと韓国からの5~6人のグループが朝食を囲んでいた。荷物を置いて早速20Kmほど北の「金田城」へ向かった。“防人”の城だ。
(つづく)