《朝日新聞デジタル 2021.2.9 6:00より》
2月9日で朝日新聞が“森友事件”をスクープしてから4年が経つという。この事件を追い続けているジャーナリストの相澤冬樹氏と朝日新聞デジタルの記事で知った。
次から次へと政界スキャンダルが噴出してフォロー報道も無く、風化してしまった感がある。
財務省の調査報告でさえで認めているように、文書改竄、破棄までして国有地の不正払い下げを覆い隠した事件の真相究明は「忘れない」ことなくして出来ない。
相澤氏らの記事によると、自殺した赤木俊夫さんの奥さんの雅子さんが、文書の改竄を指示したとされる佐川元財務相理財局長と国を相手に損害賠償を求める裁判が続いている。
8億円もの値引きがされて森友学園に売却された問題の国有地は国が買い戻しているが雑草が生い茂った中にあのレンガ色の校舎が残ったままのようだ。
建物の処分を巡って学園側管財人、工事施工者(工事代金未収)、国(更地変換要求)の3者の協議が続き、値引きの根拠になったゴミは地中に埋まったまま。
近く、雅子さんは俊夫氏が経過をこと細かく記録した『赤木ファイル』の「提出命令の申し立て」を裁判所にするとう。直属の元上司が存在を証言しているものだ。
裁判における国のこれまでの回答は「争点に関係がない」という理由で提出には応じていないが、「無い」とも言っていないようだ。
今後は裁判所が存在を確認することになる。何故、自殺したのか、真相解明に向かって事態が動くことを願う。
赤木俊夫さんは旧国鉄が民営化するときに官公庁に新たな職場を求めた人だ。自分の周りにも2名の優秀な若い人が来て、一緒に農業の仕事をした想い出がある。“会社文化”の違いもあってご苦労もあったと思う。他人事に思えない。
森発言によって、オリンピックの聖火ランナー、ボランティアの辞退者が出ている。二階幹事長の「瞬間的なもの」という発言を聞くとなおのこと「そのうち忘れる」ということを忘れてはならないと思う相澤さんらの活動だ。