楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

秋、コクワ酒を漬けた

2024年09月06日 | 日記



       


       

   
9月に入った。
キノコ、山葡萄、コクワ・・・子供の頃の血が騒ぐ。

数年前に見つけた秘密のコクワの森に行ってみた。JAの農作業支援の昼休みに近くの防風林に成っているのをみつけ、やった〜と小躍りした。

以来、「コクワ酒」を漬けている。熟す前の固いものを35度の焼酎に氷砂糖とともに漬ける。コクワは熟すと外観も味もキウイそのものになる。


古いのは5年物の〝古酒〟になった。昔、大人たちが薬用酒と言っていたので疲れた時に少し飲む。

去年は猛暑の影響か、コクワは殆ど成っていなかったが、今年は平年並みの作柄?だった。
羆のエサになるので今年は山オヤジが里をうろつかないよう願っている。


来年の秋にうっすらと琥珀色になって飲めるようになる。
こうして1年1年を暮らせれば幸せだなぁと瓶を眺める。


今日は秋の北海道からまだ夏の福岡に出掛ける。
7日の九響演奏会のリハーサルが末永の森の練習場で始まった。






小沢一郎の考えを早く聞きたい

2024年09月05日 | 日記



国民が今、差し当たって政治に求めているのは「政治改革」と「物価高騰対策」だろう。

ところが今のところ自民党総裁選、立憲民主党代表選に出馬を表明した政治家は誰もこのことに触れていない。(9/4現在)


自民は「裏金事件は検察が調べても分からなかったのだからこれ以上の解明はムリ。」と政治改革にヤル気が無いのを看過してはならないし、立憲は第三者による調査委員会の設置は党の方針として各候補者は声を揃えるべきだ。
誰が、いつから、何のためにの究明なくして対策は打ち出せない。

「政治改革」は多くの国民にとって、次の総選挙での一票の行使の重要な判断材料だ。もう忘れない。


「消費減税・廃止」を宣言しない理由は簡単である。財務省にソッポを向かれたくないからである。財務省は徴税、予算編成、納税査察の強大な権限を有する官庁だ。味方につけておかなければ自民、立憲どちらにしても政権運営はおぼつかない。

財務官僚に限らず、中央省庁の官僚は「この政権はいつまで持つか。」と値踏みするし、あからさまに抵抗もする。

民主党政権が短命だったのは財務官僚を使いこなせなかったからである。消費税について枝野幸男がかろうじて分かりにくい減税策を掲げているが、立ちはだかる財務省を今度は乗り越えられるか疑問ではある。


ここに来て、かつて消費税の導入か反対かで袂を分かった賛成派の野田佳彦と反対派の小沢一郎が手を握った。

政権交代には兎にかく野党を大きな塊にするしかないと小沢が進退を賭して決断したと思が、両者が消費税を野党連携のとっかかりにすると考えたならどう折り合ったのか。二人して消費減税・廃止を諦めたのなら小沢の背信行為だ。


期待しているのは江田憲司の出馬だ。消費減税・廃止論者であり、積極財政派である。官邸、財務省を熟知しており、江田には立憲民主党の議論を活発化させるためにも票は他候補に流さず、最後まで基本政策の持論を語って欲しい。


世界を見まわして、一般税の消費税を目的税のように福祉に使うという国はあまり無いのではないか。イギリス、カナダ、韓国、オーストラリアは消費税を導入していても食品は無税である。

必要なのは所得格差が広がり過ぎた社会の税制全体の公平化である。
ここでも財務省と闘わなければならないが、アメリカの日本政策を財務、外務を通じてコントロールするジャパンハンドラーの〝筋金入りの操り人形〟となるのが目に見えている小泉進次郎には到底無理である。

〝軽い神輿〟を担ぐ時は要注意である。そのことを一番よく分かっているのは小沢一郎だが、野田を通してどのような政権奪取戦略を描いているのか、早く知りたいものである。



エンヤ 『オンリータイム』
     - 知っているのは時間だけ -


『ナマコもいつか月をみる』

2024年09月02日 | 日記



8月の焼尻島への自転車旅の途中、羽幌港で暫くぶりにナマコに出会って、記憶にあった椎名誠の『ナマコもいつか月をみる』を読んでみたくなった。




Amazonにあったのは中古品のみで価格94円、送料が2倍以上の257円 !
初版が33年前の1991年で42才の時だからまだ自転車を始めていない頃の古い本だ。


椎名誠に出会ったのは確か1993年の写真集『草の国の少年たち』だ。
モンゴルの草原で馬、羊と生きる遊牧民の子供たちが白黒写真で収められている。

久しぶりにパラパラと捲っていたら、この日本にもかつてはそこらじゅうにこんな笑顔があったなぁとしみじみと想い出す。


今、モンゴルの草原にパオで暮らす人は殆どいないという。放牧では生活できず街に出ているとBSか何かで放映されていたことがあった。モンゴルの草原を吹く風も雲も変わっていないのに生活は一変したようだ。


『ナマコもいつか月をみる』は新聞などの連載をまとめたエッセー集だが目次のどこにも〝ナマコ〟の文字は無い。

ナマコはどこだどこだと叫ぶ読者を見透かしたように「あとがき」でやっと登場する。ナマコという不思議な生き物は海の底で何を考えているのだろうと常々思っていて本のタイトルにしたのか。。。


そのナマコ、大消費地の中国では養殖で増産されているところに消費が落ちて崖を落ちるような値崩れを起こしているらしい。高品質の道内産乾燥ナマコも原発処理水の問題で中国に輸入ストップされて漁業者、加工業者の苦境が続く。


この本が世に出て33年間、モンゴルの草原にも海の底にもアメリカが吹きまくってきたグローバリズムの嵐が押し寄せていたのだとしみじみとエッセイを読む。



恵庭から眺める山々  2024.8.29