消費税の引き上げについてどう思いますか?と訊かれてもね。ネット上でも新聞上でも、その手のアンケートが多い。
これは困る。いきなり路上で訊ねられたらどうしますか?税金が上がることを喜ぶ奴はいない。いても特殊な事情に決まっている。僕は昔、ある事情で税金が上がることを「喜んだ」ことがあるのだが、ちょいと書くことは憚られる。
そこで大抵の人が「困りますよねえ」と曖昧に笑う。その笑いを見た欧米人は「日本人は分からない。困っているときに笑う」と、なぞの国というキャッチフレーズを創り満足する。
外国人にどう思われるか、なんていうのは本来大したことではないけれど。
日本人はたしかに曖昧な笑い方をすることがある。それは本当らしい。でも悪いことではあるまい。それなりの心の動きの歴史があるのだから。
アメリカ人は口の端を、上唇を思い切り引き上げて歯をむき出して笑う人が多いではないか。ヨーロッパ人はそうした笑い方をしないにもかかわらず。
これは多分アメリカという国の成り立ちと関係があるだろう。あれだけ異民族が集まってできた国だ、お互いに敵意がないことを示すには笑顔でことがたりるのだが、遠慮がちな表情では見誤られる可能性があった。そこで口の端を思い切り引き上げて、誰の目にも笑顔だと分かるようにした。僕は勝手にそう思っている。
その上で、アメリカ人がみんなそういう笑い方をするのではないことも付け加えたほうがよいだろう。僕の知っている人は、そもそも笑うことがほとんどないくらいである。
脱線はこれくらいにして。本題もへったくれもないのだが、酒も呑まないのに酔っ払ったみたような書きっぷりだね。
アンケートは訊ねかたひとつで結果が大いに違うというのは良く知られたことだ。政党や新聞社が行う世論調査も、それを充分承知して、なるべく自分たちの都合の良い結果を引き出そうとする。
最初に挙げた消費税云々に関しては、そこまですらいっていない。
もしも国庫に金がないのであれば、その時は僕たちもおとなしく払うものを払う以外にない。僕は穏健な思想の持ち主だから、そこで反抗はしない。
しかしね、ここ最近の、おっと、最近というのは僕の知る限りの最近50年だよ、税金の無駄遣いを考えるとね。
ということが言いたいのではないです。肩透かしでしょうが。
そもそも、消費税という名目だけを比べて、ヨーロッパ諸国より低いとか言っても、それが税体系全体とどう結びつくのか。
僕は専門家ではないからまったく分からない。僕が異論を唱えるのは、ただただ次の点である。
例えば高速料金がめったやたらに高いのはつとに名高いが、高速道路が無料の国や、有料でもせいぜい何百円といった単位の国がある以上、高速料金は一種の税と見做してよい。払う側から見たらそれしかないはずだ。
込み入った諸体系をうまく僕たち素人に説明するのがマスコミ、政治家、そして経済学者の仕事だろう。
僕の知る限り、学者たちも、どこそこの国では消費税何パーセントだとかこと細かく紹介することばかり。これでは学問のふりをしたうわさ話ではないか。思想というのが何かそぐわない気がするから思考と言っておくが、思考の停止ではないか。
違う国である以上、いろいろな差異があるに決まっている。しかし、歳入と歳出という大元だけを知れば、あとはどうでも良い。少なくともそれ以後の議論は専門家に任せる。そこだけ押さえたら、次に使い道をチェックする。これは経済学なんて脅かしなしに、だれでも常識で分かることではないか。
複雑な体系を易しく解きほぐすことが役目なのに、それを放棄して枝葉末節の迷路に導き、最後に「仕方がない」と思わせるのは仕組まれたことなのか、はたまた彼らの頭はそれほどまでに粗末なのか?
これは困る。いきなり路上で訊ねられたらどうしますか?税金が上がることを喜ぶ奴はいない。いても特殊な事情に決まっている。僕は昔、ある事情で税金が上がることを「喜んだ」ことがあるのだが、ちょいと書くことは憚られる。
そこで大抵の人が「困りますよねえ」と曖昧に笑う。その笑いを見た欧米人は「日本人は分からない。困っているときに笑う」と、なぞの国というキャッチフレーズを創り満足する。
外国人にどう思われるか、なんていうのは本来大したことではないけれど。
日本人はたしかに曖昧な笑い方をすることがある。それは本当らしい。でも悪いことではあるまい。それなりの心の動きの歴史があるのだから。
アメリカ人は口の端を、上唇を思い切り引き上げて歯をむき出して笑う人が多いではないか。ヨーロッパ人はそうした笑い方をしないにもかかわらず。
これは多分アメリカという国の成り立ちと関係があるだろう。あれだけ異民族が集まってできた国だ、お互いに敵意がないことを示すには笑顔でことがたりるのだが、遠慮がちな表情では見誤られる可能性があった。そこで口の端を思い切り引き上げて、誰の目にも笑顔だと分かるようにした。僕は勝手にそう思っている。
その上で、アメリカ人がみんなそういう笑い方をするのではないことも付け加えたほうがよいだろう。僕の知っている人は、そもそも笑うことがほとんどないくらいである。
脱線はこれくらいにして。本題もへったくれもないのだが、酒も呑まないのに酔っ払ったみたような書きっぷりだね。
アンケートは訊ねかたひとつで結果が大いに違うというのは良く知られたことだ。政党や新聞社が行う世論調査も、それを充分承知して、なるべく自分たちの都合の良い結果を引き出そうとする。
最初に挙げた消費税云々に関しては、そこまですらいっていない。
もしも国庫に金がないのであれば、その時は僕たちもおとなしく払うものを払う以外にない。僕は穏健な思想の持ち主だから、そこで反抗はしない。
しかしね、ここ最近の、おっと、最近というのは僕の知る限りの最近50年だよ、税金の無駄遣いを考えるとね。
ということが言いたいのではないです。肩透かしでしょうが。
そもそも、消費税という名目だけを比べて、ヨーロッパ諸国より低いとか言っても、それが税体系全体とどう結びつくのか。
僕は専門家ではないからまったく分からない。僕が異論を唱えるのは、ただただ次の点である。
例えば高速料金がめったやたらに高いのはつとに名高いが、高速道路が無料の国や、有料でもせいぜい何百円といった単位の国がある以上、高速料金は一種の税と見做してよい。払う側から見たらそれしかないはずだ。
込み入った諸体系をうまく僕たち素人に説明するのがマスコミ、政治家、そして経済学者の仕事だろう。
僕の知る限り、学者たちも、どこそこの国では消費税何パーセントだとかこと細かく紹介することばかり。これでは学問のふりをしたうわさ話ではないか。思想というのが何かそぐわない気がするから思考と言っておくが、思考の停止ではないか。
違う国である以上、いろいろな差異があるに決まっている。しかし、歳入と歳出という大元だけを知れば、あとはどうでも良い。少なくともそれ以後の議論は専門家に任せる。そこだけ押さえたら、次に使い道をチェックする。これは経済学なんて脅かしなしに、だれでも常識で分かることではないか。
複雑な体系を易しく解きほぐすことが役目なのに、それを放棄して枝葉末節の迷路に導き、最後に「仕方がない」と思わせるのは仕組まれたことなのか、はたまた彼らの頭はそれほどまでに粗末なのか?