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 季節はずれのインテルメッツォ(続)

音楽、文学、絵画、スポーツ、シェパード等々についての雑記帖。

類似

2019年03月07日 | 音楽
僕はメンデルスゾーンが大変好きだ。この作曲家の佇まいはあくまで控えめである。
それ故にではないのだが、昨今弾く人はめっきり減ってしまった。

シューマンはメンデルスゾーンに親近感を覚えていたのだろう。僕はそう信じている。

メンデルスゾーンの作品で内省的な箇所が来るとシューマンの作品かと錯覚してしまいそうな響きになる。

いや、内省的な箇所に限らない。メンデルスゾーンが実に鮮やかに用いる金管やファゴット、遠い世界からのシグナルの効果をシューマンはピアノで実現させようと骨折っている。

ところがメンデルスゾーンは時として直情的な激しさを見せることがある。この種の表現はシューマンには見られない。むしろウェーバーに通じるものがある、僕はそう感じている。

シューマンとウェーバーの間には直接共通するものはほぼ無い。人の世を見渡せば何ら不思議なものではない、当たり前のことなのだが。

ウェーバーの「オイリアンテ」を聴き、例えば「厳格なる変奏曲」に同様の激しさを持つ変奏を探すことは難しくあるまい。

この様な、当人達はもしかしたら自覚していなかった類似を見つけるのは楽しい。転じて人の影響すら無意識のうちになされるものでもあることに思いを巡らせる。

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2 コメント

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Unknown (豪太)
2019-04-30 22:41:15
厳格なる変奏曲、イイですねぇ~♪♪♪
永井進さんがお好きな曲でしたよね🎶
お弟子さんの深澤亮子(大野亮子)さんも中学生の頃よく演奏されたそうで、私も高校生の時放課後の教室で弾きまくってました^_^
永井進さんが日本ショパン協会会長の頃、渋谷にあったカワイの店舗のミニホールでショパンコンクールの審査員報告が直接あり、聴きに行ったのですが、レオ・シロタの弟子の姿と声を初めて見聞できて感動しました♬
メンデルスゾーン→ユダヤ人→レオ・シロタ
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Unknown (dummkopf_1950)
2019-05-07 19:26:25
豪太様

コメントをありがとうございました。

何とはなしに日本の楽壇の生き字引のような方を連想してしまいました。
永井進氏がショパンコンクールの審査員を務めたのですね、僕はそうした事には全く関心がないまま歳を重ねてしまい知らぬままでした。
永井進氏の記憶といえばただ一つ、氏がマズルカ全曲演奏をしたことです。その出来栄えはまるで記憶にありません。ただただ途中からは聴くのが退屈で。きっと素晴らしい演奏だったのでしょう。しかしこうしたプログラムはマズイのだな、と思ったものでした。
立派な功績を残した方でしょうに、楽壇に無関心だったためにこの様な記憶しか無くて申し訳ない気持もあるのです。
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