コロナの影響で一時的にオンラインレッスンという生徒が数人出た。
対面してのレッスンが大切なのは言うまでもない。しかし実際にやってみると思ったよりは出来るものだ。考えてみれば僕らはいつの間にかスピーカーを通しての演奏に慣れ親しんでいるのだ。そこで聴き分けることが可能ならテレビ電話で出来ないはずもあるまい。
映像と音がほんの少しズレるのが不愉快だが何とかなる。
いざやってみると面白いことに気付く。普段のレッスンでは僕はピアノの横に座っている。当たり前だ。僕が生徒の上に座ったり生徒が僕の上に座ったり出来るはずがない。
ところがオンラインレッスンでは僕がピアノの前に陣取るのである。だからだろうか、僕が弾いてみせることが遥かに多くなった。
また色々なアングルで撮してあげることでより丁寧な説明が可能になる。僕の掌の内側を覗き込ませるなど不可能なのにそれすら出来る。
結果より丁寧な説明をしているようで、一曲にかける時間が長くなるようである。これは予想外だった。
僕はこうした機器の知識は恐ろしく貧弱だが、そうしたスキルがある人ならばもっと良い音でレッスン出来るだろう。
言うまでもなくオンラインでのレッスンは限定的なものだ。普段対面してレッスンなのでその記憶を頼りにしている面もあるだろう。それでもまったくレッスンから遠ざかるより遥かに遥かに望ましい。それを実感した。
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