脂肪細胞には、エネルギーの貯蔵庫となるだけでなく、ホルモンのような物質を分泌する働きがあります。たとえば健常な脂肪細胞は、アディポネクチンという動脈硬化を防ぐ物質を産生。しかし過剰に増殖し丸々太った内臓脂肪は、このアディポネクチンを十分に作れなくなる上に、血圧を上げる、糖の代謝機能を悪くする、血液中で血の塊を作りやすくするなどの悪玉物質を続々と放出します。
これらは血管の老化を早め、高血圧、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化、さらに脳梗塞や心筋梗塞などの生活習慣病の誘因です。また肥満はさまざまな臨床データから、がんと認知症の発症リスクを高めることもわかっています。
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