9月28日 日本総研50周年記念シンポジウム第1弾
「多死社会を迎える日本
国民一人ひとりが『幸福な最期』を選び取るために」
経団連会館には300人以上の方がお越しになりました。
セッション1 最期を迎える場所、最後の迎え方
ではシルバーウッド の下河原さんより
「これからは多彩な共同住宅が必要。高齢者だけの住宅、ということすら不自然」
「生活の場で看取る文化を取り戻す」
「点で接する医療よりも、面で向き合う介護職こそが看取りで力を発揮する」
「高齢者住宅での看取りを行うことは介護職のやりがいにつながり、人材確保や経営にもプラス」
介護職への力強いエールをいただき、これからの住まいのあり方を示していただきました。
建築の世界から高齢者住宅経営に飛び込んだ下河原さん。看取りに取り組むきっかけは「私はここで死にます。死に方は私が教えてあげますから」とおっしゃった元看護師のおばあさんだったそうです。施設や共同住宅での看取りができるかどうかは経営者の覚悟次第なのだ、とつくづく思います。
セッション2 医療のあり方
は悠翔会 佐々木先生より
「健康寿命がのびたぶん、平均寿命ものびる。人生には病気や障害とともに生きる期間が必ず存在する」
「身体は衰えても、社会的機能は維持できる。生活を支えるケアが重要」
「人世の最終段階に向かうほど医療依存度は下がっていく。いつ、医療から卒業するか」
「終末期は人世の下山プロセス。専門職はそのガイド役」
先生の言葉一つ一つに会場の皆さんが我がこととして引き込まれていくのが壇上から見ていてわかりました。超高齢社会に適した医療を「当たり前」にしていくためには、医療側の体制や教育が大事なのはもちろん、「お医者さんに言われるがまま」ではなく、人生の主体者として意思決定していく市民側の意識改革が欠かせません。そのためには、判断や意思決定ができるように、まず事実をしっかり伝え、考えるきっかけをつくること。弊社の経営陣の反応を見ても、職域を通じた啓発には大きな可能性があるように思いました。
セッション3 地域コミュニティのあり方
は武蔵野市の勝又さんより
「地域包括ケアを、市民にわかりやすく『まちぐるみのささえあい』と言い換えて伝達」
「在宅医療について、『のぞむなら、住み慣れた我が家で暮らし続けられます』というセミナーにも着手」
市民が「生き方を選択」できるような発信に積極的に取り組んでいらっしゃるのが印象的でした。
「住民同士の支え合い」の一番の課題は「支える側の高齢化」とのこと。
はじめに「支える」というボランティア意識ありきではなく、「心地よさ」から、自然と多世代が集うところからスタートする方が結果として多くの人を巻き込むことができるように思います。銀木犀や佛子園さんの事例をみていると、コミュニティ形成には民間の力がこれからますます重要な気がします。
セッション4 働き方・企業
はwiwiwの角田さんから
「仕事と介護の両立は『プロジェクト』のようなもの。自分で全てやろうとせず、チームで取り組むこと」
「介護の支援を企業がおこなうことで『良い会社』との評価は高まる」
「働き方改革を同時に進めることがポイント。定時退社や有給が取りやすい職場では介護離職は少ない」
育児に加えて、企業において仕事と介護の両立支援はこれからますます重要になります。「自身や親の介護や終末期に備えるための知恵や知識」を伝えるチャネルとして企業、職場に期待したいです。
一人ひとり「何が幸福か」は異なります。多様な価値観に従い、主体的に「納得して選ぶことができること」ことが大事なのだと思っています。
そのために介護や住まい、医療、コミュニティ、働き方はどうあるべきなのか。
あるべき姿、ビジョンは明確な気がしています。
しかし、そこに至る道のりには沢山の困難が待ち受けています。
「すでにいっぱいいっぱい」になっている介護の現場で、いかに認知症ケアや看取りに魅力を感じてもらい、専門性を磨いていくか。
経営は民営主体、費用は公費というねじれの中でいかに国民の意識と医療提供体制を高齢化に適したものに変えていくか。
行政のマンパワーやノウハウが限られる中、地域のコミュニティ再生をいかに進めていくべきか。
真の働き方改革やダイバーシティを企業の中で文化としてどう根付かせるか。
これらの課題に対して、
今回のシンポジウムを単発のものとせず、シンクタンクの立場でできることを一つ一つ積み上げていきたいと思います。
ご登壇いただいた皆様、上期最終日のお忙しい中ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。
※当日の議論内容は後日JRIレビューという弊社の研究誌に掲載予定です。
どんなに制度や方法を論議しても、
その適任者がいなければうまく行われない。
その人あって初めてその方法が行われるのだから、
人こそが第一の宝であって、
自らがそういう立派な人物になろうとする
心がけが大事なのだ。
- 西郷隆盛 -👤
朝から台風北上の影響で雨が降っております。
それにもめげずに、リンクモアスタッフと出店業者は黙々と会場準備スタンバイをしておりました。
ゲートには早くも行列が…本当に有り難い光景です。
お客様の笑顔が何よりも我々の心のサプリメントであります。
素敵なご臨終。
同じ地域で在宅緩和ケアで連携させていただいている廣橋先生の新刊を拝読しました。
避けることのできない「死」という運命にしっかり向き合うっておくことで、幸福な最期を選択できること。だれもが、その人が穏やかな時間を過ごすための手助けができるといくこと。そして、人生は最期の瞬間まで輝き続けることができるということ。
緩和ケアという医療は、病気を治すことも、もうすぐ死が訪れるという運命を変えることもできない。しかし、残された大切な時間をよりよいものにすることができる。
その人が素敵な思い出とともに旅立ち、その旅立ちが残された人々にとっても素敵な思い出となる。僕たちもそんな看取りを目指したい。
家族のみならず、在宅療養支援に関わる専門職にとって、緩和ケアの知識とスキルを再整理するためにも有意義な一冊だと思います。
悠翔会の基本テキストとして各クリニックに配備したいと思います。
素敵なご臨終 | 書籍 | PHP研究所
https://www.php.co.jp/books/detail.php…
朝一騒動勃発❣️❣️❣️
羽田空港行きの特急に乗り込み、朝焼けを写そうとして、タブレットが手元に無いことに気づきました。品川京急駅自販機のところにこの「あおもり再生」タブレットを忘れてしまいました。
支配人がすぐに品川京急駅に問い合わせしましたら、奇跡的に忘れ物預かり所に保管してあるとのこと。タブレットと再会できました。届けてくれた方に感謝します。そして、このようなことがあったら、直ぐに私もそのように対応します。タブレット再生、ありがとうございます