今日はお盆の入り。盆棚を設え、迎え火を焚いてご先祖様の霊をお招きする家も多いと思います。お盆は先祖の霊をお迎えして供養し、またお戻りいただくという行事で、「盆と正月」というように、日本では重要な行事です。15日が盆中日で、16日は送り盆。精霊送りで見送ります。
I saw the angel in the marble and carved until I set him free.
私は大理石の中に天使を見た。そして天使を自由にするために彫ったのだ👼
ミケランジェロ(イタリアのルネサンス期の芸術家 / 1475~1564)
お盆が近くなりました・・・
死を想う宮沢賢治先生の二つの詩を紹介します📖
そしてわたくしはまもなく死ぬのだろう
わたくしといふのはいったい何だ
何べん考えなほし読みあさり
さうともきき かうも教えられても
結局まだはっきりしてゐない
わたくしといふものは
詩(そしてわたくしはまもなく死ぬのだろう)
賢治 33歳
血がでてゐるにかかはらず
こんなにのんきで苦しくないのは
魂魄なかばからだをはなれたのですかな
ただどうも血のために
それを云えないがひどいです
あなたの方からみたらずいぶんさんたんたるけしきでせうが
わたくしから見えるのは
やっぱりきれいな青ぞらと
すきとほった風ばかりです
詩(眼にて云ふ)
賢治36歳…死の前年
「われ日本の柱とならむ、われ日本の眼目とならむ、われ日本の大船とならむ等と誓いし願いやぶるべからず」
非常な非難、迫害に遭いながら法華経の教えを説き続けた日蓮上人の燃ゆるがごとき使命感に学ばねばならぬと思います。
自分こそいわゆる末法の世における法華経の業者だと考えました。我こそ火種なり!
岩波書店の仏教辞典には、鎮魂とは、「死者の霊をなだめ、鎮めること」とあり、「古くから死後の魂は、生き残った魂に危害を加えると信じられ、それを慰め供養する儀礼が行われた。」と説明されております📖
このように、供養されてはじめて、死後の魂は生きている人たちに危害を加えることがないようになって、祖霊と一体となっていくと信じられてきました
98歳で逝った俳人の金子兜太先生は十数年前から「立禅(りつぜん)」を朝の日課にしておりました🙏
立ったまま目をつぶり死んだ人の名前を小声で唱える・・・
海軍主計中尉として赴いた南洋トラック島で戦死した部下たち・・・
食糧が尽き、次々に餓死していくのを助けられなかった・・・
水脈(みお)の果て炎天の墓碑を置きて去る📝
奇跡的に生き残り引き揚げ船から島を見ながら詠んだそうです。
非業の死を遂げた仲間に報い、戦後を生き抜いていく決意がにじんでおります!
平和と自由を追い求める句作の原点です。
壮絶な戦争体験に基づいた反戦への思いは生涯揺るぎませんでした。
原爆許すまじ蟹(かに)かつかつと瓦礫(がれき)あゆむ