東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

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筋ジストロフィーに対してのリハビリテーション

2021年12月10日 | 臨床雑記

皆さん、こんにちは。

つんとした冷たい空気に、ひんやりとした風。もう季節はすっかり冬ですね。

 

今回は、当院で行っている筋ジストロフィーに対してのリハビリテーションについてお話して

いこうと思います。

当院には、120床もの筋ジストロフィー病床があります。そこには、10代から80代まで

幅広い年齢層の患者さんが入院されています。患者さんそれぞれが、多種多様な趣味を持ち、

楽しみとして入院生活の中に取り入れながら過ごされています。病棟でも、カラオケやお花見等

(コロナ禍の為、現在は行っていません。)のイベント活動を行い、生活の質を上げられるよう

取り組んでいます。

そんな中、リハビリテーション科でも、患者さんの趣味をうまく活かし、身体機能維持と同時に

楽しみながら行っている訓練について御紹介させていただきます。

 

 

上の写真は麻雀を行いながら腕の筋力維持訓練を行っている様子です。

筋ジストロフィーという病気は、全身の筋力が徐々に落ちてしまう病気です。

このような筋肉の病気に対し、腕を遠くに伸ばすことで座位バランス訓練と

腕の筋力維持訓練になります。そこに本人の趣味である囲碁や麻雀を用いることで

楽しみながらリハビリテーションを行えています。

 

 

この写真はティルトテーブルに乗りながら立位訓練と腕の筋力維持訓練を行っている様子です。

普段、車椅子上で生活している患者さんにとって立位をとる事は、足に自重が乗ることで足関節

が固くなるのを防いだり、下肢筋力の維持につながる大事な訓練です。

また、起立性低血圧の予防にもなります。この患者さんは、音楽が好きなのでテンポに合わせ

太鼓を叩くことにより、腕の筋力維持も同時に行っています。

 

筋ジストロフィーに対してのリハビリテーションでは、身体機能の維持が最も重要な目標です。

これには、普段から患者さんの身体機能を評価し、個々の状態に合わせた訓練が必要になってきます。

その一部の訓練に、患者さん自身の趣味を取り入れることで、日々のリハビリテーションを楽しみに

してくれる患者さんも多く、積極的にリハビリテーションを行って頂けています。

このように、患者さんの事を理解し、個々に合わせたプログラムを行えるのも当院のリハビリテーション

ならではだと思います。

 

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【注意】

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