東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

国立病院機構東埼玉病院リハビリテーション科の公式ブログです

*表示される広告は当院とは一切関係ありません

さいたま市保健所難病患者医療講演会・患者交流会に行ってきました!

2019年10月28日 | 紹介

さいたま市保健所 難病患者医療講演会・患者交流会 に行ってきました!


※キャラクターと外観の写真はさいたま市保健所HPより抜粋。


 2019年10月5日(土)の午後に、さいたま市在住で筋萎縮性側索硬化症ALSの患者さんとその家族の方を対象とした、医療講演会・患者交流会に講師として参加してきました。

 さいたま市保健所が把握しているALS患者さんは約100名程度であるとの担当の方のお話でした。当日は5名の患者さんと家族の方6名が保健所の会議室に来られ、アットホームな雰囲気で行われました。

 手動車いす/電動車いす/杖歩行で来られた方が1名ずつ、2名は独歩で来られていました。

講義では、一般論としての病状の進行やその際に出現しうる症状についてお話ししながら、簡単な座位でできるストレッチと腹式・口すぼめ呼吸の実演を行いました。皆さん病状の説明は医師からされていることと、訪問や通所のリハビリテーションを既に利用されていることもあり、中身については目新しいことを提示したわけではありませんが、今後出現しうる症状、特に喋ること・呼吸のことも含め、再確認できたことと情報を同じ病気の皆で改めて共有できたことが良かった、とお話しされていたことが印象的でした。

その後の患者交流会も参加しました。皆さん診断がついてから数年経過されておられる様子で、皆さん一度は相当なショックを受けたこと、病状をいつどこまで身内や職場に伝えるかなど、普段の自宅や生活の中では話せないような事をお話しされて、お互いに共感されていました。「妻や姉には言えても、子供たちや親にはいろいろ考えることがあってまだ言えていない」など、実際にお聞きしないとどこに難しい一面があるか分からないな、と感じました。一方で、車いすサッカーに参加してみたい、今まで続けてきた講談の講演会を話ができる間は続けたい、職場には病気の話はしていないけども身体が動く限りは続けたい、などの積極的な目標をお一人お一人持っていらっしゃることもお話しいただきました。

 また、症状出現や進行スピードが人によって様々であることをお断りした上で、私が担当したALSの方々の経過を紹介したところ、そのようなお話が聞けて良かったとの感想もいただきました。

皆さんにとって有意義な時間と機会になったようで良かったと思うと同時に、私個人としても実際に参加して色々なことを知ったり感じたりする特別な一日となりました。