e411y(回顧録)

e411yの旅でのことを書き残しておきたいと思います。

地震と読書と墓参り

2010年08月30日 | 読書
今朝のネットのニュースを見ると,次のような事が載っていた。



「11日午前9時50分ごろ、静岡市駿河区南町のマンションで、会社員の女性(43)が大量の本に埋もれて死亡しているのを母親らが見つけた。



県警によると、部屋には約千冊の本があり、11日早朝の地震で崩れたとみられる。行政 解剖の結果、女性の死因は胸と腹を圧迫されたことによる窒息死とわかった。」



今朝は早起きをしてご先祖様を迎えに墓へ。



手には線香と再び「胡瓜の馬」,「茄子の牛」。



今回は,母以外のご先祖様をお迎えするのだ という。



私は墓への道中,ネットのニュースで見た記事が気になってしょうがなかった。



1000冊の本が倒れてきて,埋もれて死亡なぁ・・・



もの凄い読書量やなぁ~



せやけど凄い死に方やなぁ~



そんなことを考えながら墓から帰って来たら,仏壇の前で「茄子の牛」の脚が1本ないのに気が付いた。



墓まで探しに戻ったんやけど・・・

野道で見つけるのは無理やった。


佐野洋『四千文字ゴルフクラブ』

2010年08月29日 | 読書
今日は誘われてゴルフへ。

昨夜はワクワクして寝床に入った。

ところが,今朝起きてみると雨が降ってるやんか!

それに,かんなり寒い・・・

オニューの靴がグチュグチュになるのは嫌やけど ・・・

男の約束果たさんなんから,ゴルフ場へと出かけた。

冬場は寒かったので練習場へ出掛けず,イメージトレーニングのみ。

読んだ本は,佐野洋著『四千文字ゴルフクラブ』。

本日の結果?

出だしにパーを2つ取ったら嬉しくて・・・

茶店でビールと熱燗を飲んだら酔いが回り・・・

後はボロボロ・・・

ただ良かったことは,スタートする頃には雨があがり,靴があんまり濡れへんだことぐらいやろか。

「写真;クラブハウスからの眺め」


梅原猛『飛鳥とは何か』

2010年08月29日 | 読書
インフルエンザに感染しても、タミフルで発熱や症状がとまってしまった私は、自宅に籠もって梅原猛『飛鳥とは何か』を読んでいた。

梅原猛氏は、その本を次のように締めくくっていた。
 『飛鳥は日本の故郷であるといわれる。しかし、それはけっして、永久の昔から日本の故郷であったわけではない。これは、むしろ6世紀末から7世紀末にかけて 、日本が、大いなる変革を求めた時代の政治的な拠点なのである。そして、その拠点は、政治革新を進めようとすれば、そこから逃げねばならぬという大きな矛盾を含んでいた。そして、その矛 盾によって、5回にわたって都は飛鳥に入り、そして飛鳥を出た。そして5回の遷都の後に、日本の政治は大きく変貌したのである。』

謎が多く興味深い本だった。

・約100年の飛鳥時代であったが、飛鳥に都があった期間は36年ほどしかなかったのはなぜか?

・小墾田宮の位置は、本当に飛鳥の豊浦なのか?

・天皇中心の国家を創ろうとしていた聖徳太子が、蘇我馬子が崇峻天皇を殺すのを黙認していた?

・聖徳太子一族の滅亡と大化の改新との関係?  等

感想?

難しすぎた・・・

あんまり病気の時に読む本ではなかった・・・

ぜんぜん脳みそが働かへんねんもん!

元気になったらこの本を持って、自転車乗って飛鳥へ行こうかなぁ~

「写真;飛鳥坐神社 」




玉村豊男「食客旅行」

2010年08月29日 | 読書
8月の末、もうすぐ“読書の秋”ということで近所の古本屋へ出かけた。

店内に入ると、すぐにカウンターから福引き当選の声。

私は500円購入で1回の福引きセール期間中であることに気づいた。

いつものように105円コーナーへ行き、本を探した。

10冊ほど買う予定だったが、結果は15冊のまとめ買い。

“大人買い”って言いたいところだが、総計1500円ではねぇ~

福引きを3回したけど、ハズレばかり・・・

50円の商品券を3枚もらって帰宅した。

その15冊の本で最近読んだのが、玉村豊男の「食客旅行」(中公文庫)。

世界中の都市が出てきて、その食べ物が登場した。

“読書の秋”、“食欲の秋”にはもってこいの 1冊やった。

現在、あまり遠くへ旅することができない私は、せめて旅行気分だけでも・・・と、家にあるワインを飲もうと探したのだ。

イタリア旅行の記念に買ったワインを開けるのはモッタイナイ。

しかし、他にワインはこれ1本しか残っていなかった。

飲むと、んん~なかなかエエヤン!

ラベルには “ENMUSUBI”?

“縁結び”って島根の出雲大社や!

これこそ正真正銘の国産の名前や~

ホンマは、ドイツ・ライン川近くで見た広大なブドウ畑をイメージして飲みたかったに・・・

私の頭に浮かんできたのは、二上山の向こう、南阪奈道路から見える大阪・河内のブドウ畑、それにPLの塔・・・

PLの塔の下にあるのは、高校野球で有名なPL学園。

先日引退したオリックスの清原の顔まで浮かんできたやんか・・・

えらい旅行気分になってしもうたなぁ~

「写真;ドイツ・ライン川近くで見たブドウ畑」



小林多喜二の『蟹工船』

2010年08月29日 | 読書
今、小林多喜二の『蟹工船』が若者たちに読まれているという。

今頃、何故?と思ったが、そのTVでは、“ワーキングプア”と呼ばれる人々からの共感があるからだと解説していた。

当時とは時代背景が違う。

若者の我慢が足りない。

自分の好みで仕事を選びすぎる などと、

自分の考えを云う出演者もいた。

私も学生の頃にこの小説を読んだことがある。

しかし、内容はほとんど忘れてしまったなぁ・・・

覚えているのは、30年ほど前の3月、学生活最後の旅。

知床に流氷を見に行った帰りに小樽に立ち寄り、“小樽文学館”に行ったこと。

そこには小林多喜二や石川啄木、伊藤整らのコーナーがあり、彼らの日記や手紙、直筆の原稿などが展示されていた。

たしか小樽文学館は、小高い丘の上にあったよなぁ~

その窓から外を見ると、雪の残った道路(下り坂)が、ず~っと港に向かって続いていた。

この旅終えたら、学生生活も終わりやなぁ・・・って思いながら、暫く眺めてたのを覚えてる。

北海道最後の夜、札幌で食べた蟹は美味しかったなぁ~

手袋を買いに

2010年08月29日 | 読書
先日、家人は“鍋つかみ”に紐を縫い付けた“手袋”を病院へ持参した。

母が、少し動くようになった手で、鼻から胃へと入っている食事用のチューブを夜中に抜いてしまうからだ。

家人も100均の“鍋つかみ”では・・・と思ったようで、自分好みのモノを、店を巡って買ってきた。

しかしその夜、母はその“手袋”をしてもらっていたのに、また、鼻から入っているチューブを抜いてしまったのだ。

私の予想通り、親指と他の指との間を利用したのだろう・・・

さらには、手袋の紐まで解いてしまって、“手袋”を脱いでしまっていたのだという。

結果、再びベッドの柵に、母の両腕を縛ることになったのだ。

そして、その“手袋”の親指と他の指の間を糸で縫い付けた。

しかし、これからの季節、その手袋では暑いのではないかということになった。

片面が通気性のある生地を使った手袋?

「介護用品を売っている店に行けばあるんちがうの?」と、私が聞くと、

家人は「結構ええ値段すんねん。それに、私、作ってみたいねん・・・」と言う。

「手、括られてたら、手袋あっても一緒やのになぁ~」とか会話しながら、昨夜遅く、新しい手袋が完成した。

家人の横で、昨秋の知多半島・新美南吉を訪ねる旅や彼の作品である『手袋を買いに』を思い出していた。

「写真;鍋つかみの手袋」


折口信夫『死者の書』

2010年08月28日 | 読書
先日、ブック○○に行った。

いつもの場所の“105円コーナー”に行って本を探し、手にとって裏表紙の解説を読むと自然と価格が目に入った。

いつもの“105円”と違うやんか!

何故?あたりを見回すと、いつもの“105円コー ナー”の表示がない。

大好きな“105円コーナー”は廃止になってしもたんやろか???

店内を探すと納得、105円コーナーの棚が移動してただけや!

そこで偶然、折口信夫の『死者の書』に出会った。

以前、『死者の書』は自宅にあったが、誰に貸したか所在不明。

購入のチャンスやんか!

でも・・・老眼鏡かけて読んでも、私には難しすぎた・・・

もう太陽は春の日差し。

三輪明神から見る日没の位置は、日々着実に“二上山”、“当麻寺”の方角に移動している。

今日、この本にも登場する“磐余”とよばれる地域の近くに住む私が、所要があって二上山の麓の當麻へ・・・

折角やからと、当麻寺の境内を散策した。


境内で思い出すのは『死者の書』のこと。

「平城京の大貴族藤原南家の姫は、当時のもっとも新しい文化、仏教に目覚め、称讃浄土経の千部手写を始めていた。 春の彼岸中日、夕陽が二上山の山あいに沈む頃、荘厳な俤が煌めき浮かび上がるのを見た。再び巡ってきた春の彼岸中日、姫は千部目を写し終えて山を見た。・・雨。姫は何処をどう歩いたのか覚えが無い。 何かに導かれるように二上山のふもとへ来てしまった。落慶したばかりの女人禁制の当麻寺の境内である。」

本堂前の中将姫の像は、その西塔を拝んで立っておられた。

境内、二上山を背景に建つ二つの三重塔が美しい。

春の休日、都合つけば久々に二上山に登ってみたいなぁ~


養老孟司

2010年08月27日 | 読書
今日は“文化の日”。


朝から親父を“けまり祭”が開催される談山神社に送り、

私は午後から、東京大学名誉教授 養老孟司氏の講演を聴きに出かけた。

テーマは「現代人はなぜ“利口なバカ”になったのか」。


いやぁ~素晴らしい講演やった!

90分があっという間に終わってしまった。

しかも、少し早めに会場に出かけたので最前列に。

お隣の席は、知り合いの元高校の国語科の先生だったので、

講演が始まるまでの間、養老孟司氏の文章についてのコメントも聞くことも出来た。


「バカにならない方法」は、自分で“考える”こと。

“考える(脳を働かせる)”ためには、“身体を動かすこと”から・・・

脳(言葉)は“同じ”にするはたらきをする?

“同じ”であることが進めば、“言葉の重み”が無くなってしまう?

人は変われるから教育の価値がある?

世界を変える一番簡単な方法は、“自分を変える”こと。

“日本人は生きていない!”ということにまで話は発展していった。


それじゃあ「バカを直す方法」は?????


私には難しすぎて・・・?????


古本屋の山頭火

2010年08月27日 | 読書
先日、久々に入った古本屋の105円コーナーで



『山頭火 日記』山頭火文庫を見つけた。



全巻揃っているわけではなかったが、“山頭火”に興味があり、



お安いということもあり、とりあえず購入することにした。



家に帰って読み始めるとビックリ!



本には、元の持ち主宛の絵の展覧会への案内状がはさまっているではないか。



つまり、住所や氏名が書かれた葉書が入っていたのである。



我が家からそれほど遠くなく、長谷寺あたりに住む女性・・・



葉書の消印は5年ほど前だ。



葉書以外に近鉄電車の特急券。展覧会を観に行った時に乗られたのだろうか。



さらには、長谷寺を拝観されたのかその半券も・・・これは栞の代わり?



どうしてこの本は、売りに出されることになったのだろうか?



なんか・・・その女性を想像してしまって・・・



“山頭火”を読む気分では、なくなってしまった。