”母の日”ということで、世界中の家庭で、母に感謝する言葉がかわされていることでしょう。
世界には無名・有名に係わらず偉大なる母、女性が数多い。
私が環境について学ぶようになって、忘れられない「環境の母」としてアフリカだけでなく世界で知られているノーベル平和賞を受賞したワンガリー・マータイ前ケニア環境副大臣がいる。彼女は、祖国の貧困や、環境破壊に心を痛め、「環境保護のため、グリーンベルト(植林)運動を展開、政府の弾圧を受けながらも、貧困な女性を含め延べ10万人の運動を展開し、当初ケニヤの森林破壊による砂漠化を防止するためのの植林が、最初7本の木から始めた植林は400万本を上回る運動に」。貧困に苦しんでいる女性たちの動員から始まった運動だが、資金や、技術、教育、家族計画の知識の向上につながり、環境教育や女性たちの生きる価値観の向上も高めていくことになった。この運動は、ケニヤ国内にとどまらず、タンザニアやウガンダなどアフリカの20か国まで広まる活動に展開されている。このグリーンベルト運動は、先進国のみならず途上国においても、年々深刻化する地球温暖化や開発による環境破壊に対する環境運動として、森林や土壌を守る力として評価されている。皆さんもご存じのように、2005年に来日したさい日本語の「もったいない」に深く感動し、この言葉には環境活動の3R をたった一言で表現されている だけでなく、かけがえのない地球に対する尊敬の内容が含まれているとのことで、「MOTTAINAI」を地球環境保護、限りある資源の有効活用として世界共通語としてのキャンペーンを推進提供している。
環境3R「Reduce(ごみ削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)」+Respect (尊敬の念)=もったいない。この「MOTTAINAI」キャンペーンは地球環境に負担をかけないライフスタイルとして、持続可能な循環型社会の構築を目指す世界的な活動として展開されている。
今も来日の際触れた博士のキラキラ輝いた眼と笑顔が忘れられない。
森林破壊でフランスの政治家・作家の言葉を思い出しました。
「文明の前に森林があり 文明の後に砂漠が残る」
フランソワ・ルネ・シャトーブリアンの言葉である。
フランス革命後の激動の社会を目撃した彼の眼には、人間の欲望が自然界を蝕んでいく未来像を見ていた言葉かもしれません。
環境破壊は人間のエゴの醜さがすべてである・・・と思う。
もう一人「環境教育の母」といわれる、アメリカのエレン・スワロウ・リチャーズ博士がいる。あんまり知られていない(私だけが知らなかった)かもしれませんが、正しい生活を導く応用化学を”エコロジー”と命名した、環境調和的文化の創造を提唱した女性職業科学者です。アメリカで最初の女性科学者、水質検査基準を確立したといわれ、マサチューセッツ州の上下水の包括的分析調査に従事し、4万件ものサンプル分析を行って、世界初の水質純度表の規準となる「正常塩素量地図」を作成した。また衛生化学にも詳しく、学校給食制度や家政学の成立に貢献された科学者。彼女の活躍した著書が出されているので、勉強したいと思います。(輝さん)
参考著書;環境教育の母 エレン・スワロウ・リチャーズ物語、;健康なための正しい生活術 ;ユーセニクス : 制御可能な環境の科学;