「世直し太郎」の政局斜め読み

偏向マスメディア報道の本質を直観力で読み解き、内外の話題を大胆に斬っていきます。とりわけ大中華帝国主義許すまじ!です。

「錦の御旗」のない非合法な武装集団の独立宣言をいったい誰が認めるのか?

2014年07月21日 | 外交・安全保障問題
 さて、ウクライナのドネツクとルガンスク地域に展開する親露派武装集団の正当性が限りなくなくなってきましたね。

 ウクライナ政府との地域紛争であるならローカルな領土問題として、ロシアを盾にしてウクライナ軍としばらく戦っていればなんとなるくらいに思っていたのでしょうが、今回のマレーシア機撃墜事件のように紛争当事者と何ら関係ない第三国(それも10カ国)の民間人から多くの犠牲者を出して巻き添えにしておきながら、現地の事故調査すら拒絶して認めない武装集団の姿を観る世界の人に、いくら「ドネツク人民共和国」と勝手に宣言しても、国際社会全体を敵に回しては、単なる「テロ集団」とのレッテル張りを回避できるほどの正当性は出てきませんね。擁護したくてもロシア政府にも限界があります。

と言う事で、「ドネツク人民共和国」構想のとん挫は必至とみました。要は「錦の御旗」がありません。

で次に、撃墜事件の責任問題になりますが、これは簡単に答えが出ません。なぜなら、正式な賠償責任を負えるような体制が、非合法な親露派武装集団を母体とする「ドネツク人民共和国」などにあるわけがないからですし、プーチン大統領が何と言おうと、ましてやウクライナ政府も責任を負う気はさらさらないと思います。

ということは誰かが肩代わりしない限り事件の賠償責任は半永久的に誰も負わない事になってしまいます。これでは犠牲者を出した当事国の世論が収まらないでしょう。

さあ、どうするか?今後、国連安保理の常任理事国同士の駆け引きが本格化しますが、前述したとおりロシアは「準当自国」ですので、簡単に非を認めるわけがありません。

と言う事で、70年前に原爆まで落とされ「無条件降伏」し、いまだに他国から戦後賠償責任を延々と突き付けられるような限りなくお人好しの国家は、今の世界の中には一国もないということです。

もしもマレーシア機撃墜事件の犠牲者に政府要人がいたら、ひと昔まえなら、第三次世界大戦の引き金を引きそうな事件ではあります。

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