今日、ポンカンを食べました!
この時期にしては、甘みが強くてびっくりしてます~
実はポンカンを交配親に使うと、糖度の高い子孫が出現しやすくなるらしいです。
たとえば、ミカンの中でも糖度15%になる甘い品種は、甘平・あすみ・せとみ・サザンレッドで、
それぞれ、
甘平
→西之香×ポンカン
あすみ
→(スイートスプリング×トロビタオレンジ)×(清見×ポンカン)
せとみ
→清見×吉浦ポンカン
サザンレッド
→カラマンダリン×ポンカン
という交配になっており、すべてポンカンが親に使われています!
ただ、ポンカンは種が多いという弱点があり、
ポンカンを交配親に使った品種改良では、子の代から種の多い個体が多く出現してしまいます。
具体的に言うと、
種をなくす一因になる、雄性不稔性(花粉ができない性質)は、核外遺伝子(母性遺伝する遺伝子)と核内遺伝子によって支配されているのですが、
核外遺伝子の雄性不稔に関する遺伝子をS、雄性稔性(花粉ができる)に関する遺伝子をFとし、
核内遺伝子の雄性不稔の遺伝子をr(劣性で遺伝)、雄性稔性の遺伝子をRとすると、
ポンカンは[F(RR)]と表されます(もしかすると[S(RR)]かもしれない)。
雄性不稔の品種は[S(rr)]なので、
雄性不稔の個体を親に使ってポンカンと交配しても、子は[S(Rr)]、つまり雄性稔性の個体になってしまいます…
(確かにF1である、甘平・せとみ・サザンレッドは雄性稔性の品種です)
ということで、ポンカンを親に使って、種が少なく甘い品種を作るためには、
F2(2代目)まで交配を進めなくてないけないということになります。([S(rr)]×[F(RR)]→[S(Rr)]×[S(Rr)]→[S(rr)][S(Rr)][S(RR)]=1:2:1)
とはいっても、種が少ない品種を作り出す方法は雄性不稔性の利用以外にも、
雌性不稔性(種の発達が止まる性質?)や無核紀州型雌性不稔性(受粉した種の発達が途中で止まる性質)、
3倍体(染色体数を通常の2本に対して3本にした個体)、単為結果性(受粉しなくても実が大きくなる性質)を利用する方法などもあるので
一概にF2まで交配をしなければいけない、というわけではありませんが…(甘平・せとみは、雌性不稔性の性質が強い(量的遺伝する)のでF1であるものの、種が少ない)
↑雄性不稔性によって花粉が退化した個体
こんな感じで、今後はこのような具体的な話も盛り込んでいこうかなぁと思っているので、
ミカンの品種改良に興味がある人はぜひ読んでみてください!(間違っているかもしれないので、信頼度50%くらいの気持ちで読んでください…(^_^.))
この時期にしては、甘みが強くてびっくりしてます~
実はポンカンを交配親に使うと、糖度の高い子孫が出現しやすくなるらしいです。
たとえば、ミカンの中でも糖度15%になる甘い品種は、甘平・あすみ・せとみ・サザンレッドで、
それぞれ、
甘平
→西之香×ポンカン
あすみ
→(スイートスプリング×トロビタオレンジ)×(清見×ポンカン)
せとみ
→清見×吉浦ポンカン
サザンレッド
→カラマンダリン×ポンカン
という交配になっており、すべてポンカンが親に使われています!
ただ、ポンカンは種が多いという弱点があり、
ポンカンを交配親に使った品種改良では、子の代から種の多い個体が多く出現してしまいます。
具体的に言うと、
種をなくす一因になる、雄性不稔性(花粉ができない性質)は、核外遺伝子(母性遺伝する遺伝子)と核内遺伝子によって支配されているのですが、
核外遺伝子の雄性不稔に関する遺伝子をS、雄性稔性(花粉ができる)に関する遺伝子をFとし、
核内遺伝子の雄性不稔の遺伝子をr(劣性で遺伝)、雄性稔性の遺伝子をRとすると、
ポンカンは[F(RR)]と表されます(もしかすると[S(RR)]かもしれない)。
雄性不稔の品種は[S(rr)]なので、
雄性不稔の個体を親に使ってポンカンと交配しても、子は[S(Rr)]、つまり雄性稔性の個体になってしまいます…
(確かにF1である、甘平・せとみ・サザンレッドは雄性稔性の品種です)
ということで、ポンカンを親に使って、種が少なく甘い品種を作るためには、
F2(2代目)まで交配を進めなくてないけないということになります。([S(rr)]×[F(RR)]→[S(Rr)]×[S(Rr)]→[S(rr)][S(Rr)][S(RR)]=1:2:1)
とはいっても、種が少ない品種を作り出す方法は雄性不稔性の利用以外にも、
雌性不稔性(種の発達が止まる性質?)や無核紀州型雌性不稔性(受粉した種の発達が途中で止まる性質)、
3倍体(染色体数を通常の2本に対して3本にした個体)、単為結果性(受粉しなくても実が大きくなる性質)を利用する方法などもあるので
一概にF2まで交配をしなければいけない、というわけではありませんが…(甘平・せとみは、雌性不稔性の性質が強い(量的遺伝する)のでF1であるものの、種が少ない)
↑雄性不稔性によって花粉が退化した個体
こんな感じで、今後はこのような具体的な話も盛り込んでいこうかなぁと思っているので、
ミカンの品種改良に興味がある人はぜひ読んでみてください!(間違っているかもしれないので、信頼度50%くらいの気持ちで読んでください…(^_^.))