桜和尚ブログ

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◆桜の勇者達が東北に希望と勇気を与えてくれた!東北出身FW選手

2015年10月14日 | 鎮魂の桜の森

  

ありがとう。桜の勇者たち。

イングランドでの予選リーグを終えて、日本に感動の嵐を伝えてくれたラガーマン達が、全試合を終了し帰国しました。

スポーツ史上に残る勝ち星をあげ、またリーグ3勝したのに決勝トーナメントに進めないのも、ワールドカップ初のこと。

個人的ですが拙僧、高校-大学とラグビーに情熱を傾けていた頃がありました。

1980年代の全盛期を過ぎ、最近のラグビー人気の低迷には、一抹の寂しさを感じていたものです。

ところが一発逆転のような人気の復活を、選手たちは桜のマークを背負い、本当によく戦ってくれました。

南アフリカ戦を深夜観戦していましたが、血湧き肉踊る感動とはこのことです。涙が出ました。

19年の日本大会に素晴らしい道筋を付けてくれました。

19年といえば東北では唯一、震災で大きな被害を受けた釜石(岩手)が会場です。

そして東北といえば、日本代表のFWに東北出身が4人もいるのです。

気仙沼出身のプロップ畠山選手、同じく青森の三上選手、ロックの郡山出身大野選手、同仙台出身真壁選手。

ラグビーのFWはスクラム組んだり、モールやラックで相手に踏まれ、押しつぶされても黙々と耐え、

BKに生きたボールを供給するのが任務(仕事)です。

バックスのように決して目立つ存在ではなく、縁の下の力持ち的存在なのです。

そんなFWの選手は、寒さにじっと耐え、春に花を咲かせる桜のようです。

あと4年後、沿岸部に植えた桜も大きくなることでしょう。

そして、ラグビー人気復活によって、東北からまたラガーマンが育っていくかも知れません。

勇気と希望の桜が、世界中に心の復興を伝えることができればと思います。

 

 


◆鎮魂の桜の森で一泊プチ修行「生と死の体験」

2015年10月10日 | マインドフルネス

    

 

東京のGCストーリー㈱の皆さん6名が、1泊で石巻観音寺(桜の森)にプチ修行(マインドフルネスリトリート)に来ていただきました。

社長の西坂さんとは臨床宗教師でご縁があり、社員の皆さんで「一度来てみませんか」と、私からお誘いしたのがきっかけで実現しました。

慌ただしい都会の喧騒から脱出し、自然の中でストレスフリーになって、普段見えない聞こえない何かに気付き、感じてほしいと思いました。

お寺の生活やマインドフルネスの体験は、きっと仕事や普段の生活にも役に立つのではないかと・・・。

また、この場所は「生と死」をコンセプトとして森づくりを進めていることもあって、死の体験旅行もワークに取り入れました。

以下は、参加者の方々の感想です。


gCストーリー株式会社 高沖さんの感想

今回の旅を受けて、マインドフルネスとは、意識を向ける・集中させることによって、普段認識できていない領域を知覚する・自覚することと理解しました。

何かを新たに生み出すのではなく、既にあるものがあることに気づくことで豊かになることがある、そんな風に感じました。 それは日常の、例えば都会での生活でも同じで、意識を高めることで普段聞こえていない“音”や“声”が聞こえたり、感じていなかったものが感じられたりするのかなと思っています。

東京に戻ってからも、ご飯の際には一口ひとくち、一品いっぴんを噛み締めていただくようにしています。 同時に、人によっては感覚を掴みにくいのではないかと感じました。 例えば、30秒間は味わい続ける、というようなガイドをしてあげると、回数や噛むことそのものに気を取られずに味わうことに集中できるのではないかと思いました。

また、マインドフルネスの実践以外のところでも大変良い経験ができました。 特に印象深かったのが、田園風景を眺めながらの瞑想でした。 日本の美しさを再認識しながら、その感動のうちに心を解放することができました。 (内観よりも、自然とひとつになっていくような、自分が空っぽになる感覚でした)

2日目の朝ご飯も、檀家さんに振る舞っていただいたことで体験の価値が上がりました。 当たり前にある人と人とのつながりを実感できることが重要だと思いますので、その点をもっと強調してもいいように感じました。 (進んでお宅を訪問させていただく、朝ごはんをご用意いただく、という助け合い・お互い様の精神が根底にある) お寺という場の力も大きいと思いますので、死の体験旅行など、より場所を活かした形にしてきけば、よりコンテンツとして魅力のあるものになると思います。 可能ならば、例えば仏様の前で円座したり、“死”を感じるタイミングで音を鳴らしたり、ストーリーを脚本のように固めておくなど、効果を高める方法があるように感じました。


マインドフルネス体験レポート gCストーリー株式会社 高齢者福祉事業部 木塚俊介さんの感想

【参加のきっかけ】 これまでマインドフルネスについての前知識はほとんどありませんでした。

かねてより、瞑想や座禅、滝行、写経などお寺で行うを周りの方にお誘いを受けてはいましたが、なかなか機会に恵まれなかったところ、社内メールで今回のお寺研修の案内があり、今回参加させていただきました。

ただこの度の正直な心持ちとしては、瞑想を通じて何かを得たいというよりも、そもそも瞑想とは何の為にするのだろう?と言う好奇心の方が先に立っていたかも知れません。

【マインドフルネスの感想】 座って目を閉じると、すぐ眠たくなったり、色々余計な事を考えてしまうのではないかと思っていましたが、杞憂でした。

目を閉じ、言われた通りに自分の呼吸に気を使い、手の指先に意識を集中していると、眠気どころか、自分の感覚が鋭敏になっていくのを感じました。 自然の中の、静かな環境でした。静かすぎて「シーーーン…」と音が聞こえ、音楽スタジオの中のようだなと感じました。

次に、その「シーーン」の音がカラスの「カア」で破られ、それからはさっきまで気付かなかった、周りの住民の立てる生活音や、風や虫など自然の音が遠くから聞こえて来るようになりました。 指先に意識を集中する事で、他の感覚が鋭くなる、初めての体験をしました。

マインドフルネスの実践は、座って行うだけでなく、食事や歩行中、色々な場面で行なえるとの事なので、是非生活に取り入れてみたいと思います。

聞こえていなかった音が聞こえ、見えていなかった存在に気付け、より深く生きられる感性が身につくのではないか?と今は感じています。

 

◆田頭和みさんの感想

初めてお目に掛かった時から、いつか訪問させて頂きたかった 後藤さんの桜葬、現場に伺えて光栄でした。

気持ち良い見晴らしで、あそこに入ることができたら どんなに気持ち良いかと思いました。

また、素敵なデザインの慰霊碑も 瓦の重みを感じました。 特別な場所であることを改めて感じました。

私にとっては、桜と檀家さんが振る舞って下さったお食事と あの雰囲気が印象的でご馳走でした。 地域の繋がりの要をお寺が担っている、素敵な形だと思いました。

死体験やマインドフルネスは微妙にかじっている事もあり もう少し集中したかったというのが感想です。 せっかく特別な場所ですので 東京では出来ないことをされると もっと魅力を感じたのではないかと思います。

石巻だからこそ お寺だからこそ 後藤さんだからこそ に価値があるのだと感じました。 素敵な時間をありがとうございました。

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参加の皆様、丁寧な感想を書いていただき、ありがとうございました。

経験不足もあり、指導力不足もありでしたが、幸い天気には恵まれました。

朝、森の中で皆さんと瞑想していると、ちょうど朝日が額に差し込んで来ました。

身体が光りに包まれるような、とても柔らかで温かな初めての感触でした。

前夜死の体験を経て、今朝朝日を浴びて生きていることを実感する。

これが「擬死再生」なのかと思いました。

 

宜しければまた来てください。私も修行させていただき感謝です。ありがとうございました。

 

 



◆奥州市ケアマネ研修会で臨床宗教とマインドフルネス体験

2015年10月09日 | 臨床宗教師

奥州市のケアマネ支援研修会で、「自分らしい生き方逝き方」という内容でお話させていただきました。

参加したのは、市内の介護支援に勤務する支援専門員の方々130人。

皆さんには、臨床宗教師としての立場から話を聞いていただいた後、 意見交換及びグループワーク、そして発表していただくという内容です。

死の不安を感じる患者や家族に寄り添い、仏教的看取りを考えていこうというものです。

また、スタッフ(介護従事者)のストレス低減と燃え尽き(バーンアウト)を防止するのに効果的な

マインドフルネスを体験していただきました。

まず、気持ち良い呼吸でリラックスしていただきながら、心の平安へと導きます。

あまり気持ちが良すぎて、イビキがどこからか聞こえてきたりしますが、それも良しです。

130人がシーンと静まり返ると、何かそれだけで充実した場の空気が生まれてきます。

 

今までは病院で死を迎えていましたが、これからは家族や地域が担う時代に変わっていきます。

死とどう接するか、心理的負担をどう軽減するかという問題と、正面切って対応しなければなりません。

仏教的な看取りを少しでも多くの皆さんに知っていただき、考えていきたいものです。