お寺でクリスマスやるの?とよく聞かれます。
子供がいる家庭のお寺であれば、一般の家と同じようにクリスマスをします。
私が育った田舎の小さなを寺でも、父である住職がモミの木を山から切ってきて
ツリーを作り、友達を呼んでパーティーなどやった覚えがあります。
今から40年も前のことです。
キリストさんが生まれたことを祝う行事というような意味は全くなく、
単なる季節のお祭りのようなもので、昭和40年頃テレビが普及すると同時に
全国に広まっていったのでしょう。
本地垂迹説と言うのがあります。(なんか歴史の教科書で習ったような記憶があります)
神仏混合の考え方で、日本の固有の神々の姿は、仏教の仏が化身として現れたものとする見方です。
天照大神(アマテラスオオミカミ)は大日如来が姿を変えて現れたものとか、
オオクニヌシノミコトは大黒天の変身だったり、とか・・
それを、クリスマスの主人公、サンタクロースに当てはめた場合、
観音様の化身と考えたらどうか、ということを言っている先生(菅原師)がいます。
私はこれに賛成です。
観音様よりは地蔵様の方が似合っているのではないかとも思います。
笠地蔵と言うお話もあるほどですから、
サンタはお地蔵さんの化身と考えたら、合点が行くのではないでしょうか。
お地蔵さんに傘をかぶせてあげたら、その夜、密かにお地蔵さんが恩返しに来てくれたという話は、
まさにサンタがプレゼントを寝静まってから置いて行くようなものです。
良い子の家にはサンタさんが来ますが、
良いことをすれば(良いことをするから)どの家にも地蔵サンタが来るよ、と子供に話せば、
子供心に、進んで良いことをするのではないでしょうか。
仏教の縁起や善因善果にも通じます。
インドで生まれた仏教が日本で花開いたのは、なんでも取り込んで
日本特有のものにしてしまうという日本人のすばらしい知恵です。
今日はクリスマスイブ。
みんなの家にも、地蔵サンタが必ずきてくれることでしょう。