桜和尚ブログ

下記に引越しました
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◆お墓と樹木葬のこわい話

2014年08月27日 | お墓と終活

お盆の月ももう残り僅かですが、TV局もお盆に関係した内容を企画するようです。

今まで何本か見逃しましたが、今月14日朝、羽鳥アナのモーニングバードで、

桜葬・樹木葬「広がる墓トモ」という内容を放送していました。

関西にできた桜葬・樹木葬の取材です。

第一生命経済研究所が全国の35~79歳の600名対象にアンケートを取ったところ

・近いうちに無縁墓になる4.1%

・いつかは無縁50.3%

・その可能性はほとんどない29.8%

という結果で、なんと過半数は、自分の墓が将来無縁になるだろうと考えていることです。

イエ制度が廃止され、生活スタイルが変わっているのに、お墓は一向に変わらない。

そんな中、お墓のあり方として注目されているのが、樹木葬の一種の桜葬です。

例えると、お墓のマンション型のようなもので、桜の下の限られた敷地に

直接埋骨する集合墓です。

小さな面積ですが、他の人の骨と重なったり混じったりしません。

個が守られています。

価格はというと、25☓25㌢で40万、二人だと60万

年管理費5千円、生きている間は月300円がかかります。

大阪の話ですから、安いか高いかというよりも

石を使わないお墓ですから、その分絶対安価です。

墓石を用いると維持管理が出てきますが、

世間一般の人がで心配しているのは、無縁になるかもしれない

ということ。

墓石を用いず、合同で永代供養すれば無縁になりません。

ですから、これからの時代、今まで石のように硬く変わらなかった

お墓のカタチも、こんなスタイルで変化の兆しが出てきているようです。

最後にコメンテイターがこんなことを言ってました。

生きている間にお寺や坊さんと交流しないとね・・・

そのとおりです。

そして、自分のお墓の隣に誰が眠るかわからないから、

生きている時に墓トモになっておけばいいのです。

生きている時に、お寺と墓トモの縁。

これが新しいスタイルになればいいですね。

今の時代、なんといっても恐ろしいのはお化けや幽霊でなく、

無縁が最大の恐怖ですから。

 

 


◆都会に住む地方出身者のための「樹木葬」

2014年08月16日 | お墓と終活

  

岩手の新聞2社に掲載されました。

日報さんには、お墓のPRと記載されてしまい、少し残念でした。お墓の宣伝やPRではなく

現代のお墓事情、ひとつの社会問題の対応方法として、紹介して欲しかったのですが

真意が伝わらなかったようです。

記事を読む人にとって、「お墓の宣伝か!?」と捉えられる人もいるかと思いますが、

昨今の死後の問題、終活や墓のことは今や社会問題・切実な問題です。・・・

 

実はこの樹木葬墓園、5年前に都会に住む檀家さんの希望を取り入れ、当寺が管理する墓地の片隅につくったのが始まりです。

元となったのは、地元と都会に住む檀家の会「日高見の会」でした。

きっかけは、都会に住む地方出身者が「自分たちが死んだら入る墓などない」という悩みが発端です。

話を聞くと、都会に住んでいる方々は、その頃から樹木葬というお墓をよく知っていたのです。

なんといっても樹木葬は一関の寺院(知勝院)が始めたもので、もう15年にもなります。一関が樹木葬の元祖です。

つまり、都会の人の方が、ふる里の情報をよく耳にしていたということです。

その後、当寺役員とこの問題を話し合った結果、墓地の一画に、都会に住む地方出身者の

「ついのすみか」を作ってみることにしました。

それが桜の木の下に直接埋骨するサクラ樹木葬です。

周辺には散策路にチップを敷いて歩けるようにしたのですが、5年も立ってチップも腐ってきたので

新たに敷直ししました。

年々都会では亡くなる人が増え、お墓の問題が深刻化しています。

都内の倉庫に積み上げられたお骨や

電車の忘れ物、故意の落し物。

行き場のないお骨が激増しています。

都会の檀家さんの希望によって実現した「みちのく花の樹木葬」

どこの寺の檀家にもなっていない方で、次男三男のご夫婦などが対象です。

石を用いない、維持管理不要で、永代供養になるお墓ですので、一度見学してみてください。

もう少しでコスモスが一面咲き出します。

 

 

 


◆墓じまい--TVで話題--これからのお墓のあり方

2014年08月16日 | お墓と終活

お盆に合わせ、お墓に関するTVの話題が多いですね。

昨日の朝の番組でも「墓じまい」ということが取り上げられていました。

都市圏で自分の両親が購入したお墓を、次の代が結局は守りきれないという現状リポートの内容でした。

そのままにしておくと、毎年管理費はかかる、草ぼ-ぼ-。結局無縁墓になります。

それを見ていられないので、墓じまいになるのです。

墓じまい。具体的には、墓石を業者に頼んで石を撤去し、合同供養塔に引っ越しするというものですが、

ここで問題なのは、墓は石で出来ていること。

そして、墓は後継者(後継ぎ)がいないと存続できないということです。

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そこで、これからのお墓を考えてみましょう。--

お墓は石とは限りません。

それが土に直接埋骨する樹木葬です。

 石を使わないので、維持管理が不要です。

また、後継ぎがいなければ、最初から永代供養をおすすめします。

ご夫婦は子供がいてもいなくても、後の人に迷惑をかけたくないという気持ちがあります。

そんな時はご夫婦で永代供養ができる墓を求めればいいと思います。

この2つの利点を兼ね備えたのが、岩手一関の花の樹木葬永代供養墓(常堅寺管理)です。下記サイト参照。

http://hana-jyumokuso.com/ 

花の樹木葬   で検索

以前はこのような選択肢がありませんでした。

お墓といえば、先祖や子々孫々眠る石のお墓しかありえませんでした。

家族の変容や生活スタイルの変化で、お墓も選べるようになってきたのです。

石のお墓を購入すれば、いつの時代いか維持管理できず墓じまいになるでしょう。

樹木葬と永代供養の組み合わせが、これからの新しい時代のお墓のあり方ではないかと思います。

 

 


◆最終回--手作り絵本『鉄砲と釣り鐘』---

2014年08月10日 | あの世この世

ゴーン

これでまた大好きな野球もできる。ホームランやストライクという言葉も使える。

もうひとつ、ゴーン

ブリキのおもちゃやボタンは帰ってこないけど、この音であの日の悔しさも忘れられそうな気がする。

最後に、ゴーン

これから俺ががんばって、母ちゃんやじいちゃん、家族を守っていくんだ。

そんな心が、ケンジに芽生えたのでした。

 

1ヵ月後、ケンジの前に、大きなリュックを背負い、包帯をぐるぐる巻いた片目の兵隊が現れました。

ケンジは兵隊を見て、一瞬後ずさりしました。

金属供出の嫌な思い出が、今でも頭から離れないからです。

しかし、兵隊の目には見覚えがあります。

「ケ、ケンジ!俺だ、父ちゃんだ!今帰ったぞ!」

兵隊はしゃがれた声で言いました。

父ちゃんは大きな怪我をしたものの、九死に一生を得て、戦争から戻ってこられたのです。

「と、父ちゃん、ほんとに父ちゃんか!?」

ケンジは父ちゃんのボロボロの懐に飛び込みました。

そして、泣きました。いつまでも泣きました。

 

ゴーン

 

世の中が変わる。

新しい時代が訪れる。

戦争のない、平和の鐘がなっている。

ケンジの耳には、そう聞こえたような気がしました。

(完)

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◆平和について--手作り絵本『鉄砲と釣り鐘』--4

2014年08月10日 | あの世この世

 

「じいちゃん、この鐘どうした?どこの鐘や?供出で持っていかれたはずだべ?溶かされたんでねがったのか?」

ケンジは矢継ぎ早にたずねました。

「なぁケンジ、2年前、お前のおもちゃやボタンを持っていかれて泣いてたべ。

 あん時、じいちゃんも悔しかったんだ。必ずこの鐘も持っていかれると思って、

 次の夜、オラと若頭4・5人で、松明灯しながらこの700キロある釣鐘を、こっそり外して隠したんだ。」

ケンジはじいちゃんの話に驚きました。

「…日本中から金属を集めたのに、結局役には立たなかった。

 東磐井の寺や神社の釣鐘も、根こそぎ持っていかれたけども、武器にされる前に日本は負けてしまった。

 だけんども、供出したものは戻ってなんかこねぇんだよ。

 それを予想して、オラ達は常堅寺の釣鐘をこっそり隠したのさ。

 あん時は悪いことだと思ったけど、今となっては正しいことだったのかもしれねぇ。

 戦争は正義が悪に、悪が正義に、全てをひっくり返ってしまうほど、人の心を狂わせる恐ろしく愚かなことなんだ。

 もう二度とこんな時代を繰り返してはだめだ。

 釣鐘を隠したことは悪いことさ。だけんど、門崎の誇りを守ったことのほうが正しいと、

 この釣鐘の音を聞いて誰もが納得してくれるはずだ。

 これから時代は変わるぞ、ケンジ!平和な世の中になるんだ!

 確かに今は苦しいけども、一生懸命働けば必ず暮らしが良くなる。

 そんな時代が来る。

 間違いねぇ、さぁ、ケンジ、お前も鐘をついてみろ!」

ケンジは、じいちゃんに言われるまま、平和な時代が来る、努力が報われる時代がやってくる、もうビクビクしなくていいんだ、

そう思って鐘をついたのでした。