桜和尚ブログ

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◆妖怪ウォッチと吉祥天黒闇天

2014年12月31日 | 終末ケア

 

今日の大晦日の紅白歌合戦に、妖怪ウォッチが出演するそうです。

このアニメは知っていましたが、どんなストーリー?と娘に聞いたところ

例えば、ドンヨリーナとホノボーノという妖怪がいて、片方は人の心を悪に向かわせ、

片方は明るい心にする妖怪だといいます。

しかも、一匹だけでは存在せず、二匹でひとつの夫婦妖怪なのだそうです。

これを聞いて、仏教説話にもそんなのがあったと思いだしました。

 

吉祥天と黒闇天(こくあんてん)。福の神と貧乏神のようなものです。

しかも姉が吉祥天に対し、妹が黒闇天で、姉妹はいつも一緒なのです。

説話では、裕福な家にある日黒闇天がやってきました。

家主は不吉な貧乏神はお断りと玄関で追い出したところ、

その家はどんどん没落していったのだとか。

実はその家には長年、吉祥天が住み着いていたのですが、この神様は黒闇天の姉で、

二人はいつも一緒の間柄。片方を嫌って追い出すと、福の神まで去ってしまうという喩え話です。

妖怪ウォッチの作者は、こんなことも知ってキャラを作ったのかもしれません。

 

つらく苦しいことがあっても、必ず明るい時が来ます。

今は順風満帆であっても、いつまた嵐になるかわかりません。

楽あれば苦あり。苦あれば楽あり。

禍福はあざなえる縄のごとし・・と昔から言うではありませんか。

 

それにつけても、新しい年を迎える皆様が

今年も一年良い年でありますよう、祈り申し上げます。

 

 


◆祈りと供養のしるべ完成

2014年12月21日 | 鎮魂の桜の森

12月21日 祈りと供養のしるべ 開眼法要 

ロケット技術と東京駅の雄勝スレートが支える慰霊供養墓

発願から完成まで二年間もかかりましたが、納得いくものが出来ました。

設計士さん方と智慧を絞ったのは、犠牲者と不明者のあわせて18千もの数を、どのように表現するかでした。

東京駅の屋根にも使われた、特産のスレートを使うことは最初から決めていました。

当初は縦に差しこむように並べるデザインでしたが、「冬場に水が入ったら凍って割れてしまう」との

現地施工業者の指摘でで、上部は屋根のように、そして周囲は若干傾斜をつけて積み重ねました。

また、ここは墓地の一部にもなっていることから、この建物の内部は納骨もできる

納骨堂としての機能も果たします。

と言うのは、あるお年寄りから

「私たちは、津波でお墓も流され、家族も失った。高齢で入るお墓もない」

という電話を頂いた事がきっかけです。

墓を再建するにも経済的負担もあります。何より頼りの家族もいない。

さらに、高齢で亡くなった時に墓がないというのは、別の意味での不安です。

これは震災の二次的被害の何物でもないでしょう。

このようなことで、震災関係で高齢かつ経済的困窮者に対しては、

希望があれば無料で納骨できることにしました。

 

手前の扇型の金属板は、ロケットの先端部分を加工する技術が施されています。

東京の特殊な加工業者さんによる、シボリという技術が使われています。

雄勝スレートの伝統的な屋根ふき技術と、宇宙工学がギュッと詰まった慰霊碑でもあります。