今日は曇り後晴れ。今朝は上空に厚い雲が広がっていて日射しが無く、スッキリとしない空模様である。路面がしっとりと濡れていて、未明に雨が降ったことを物語っていたが、雨は既に止んでいる。朝の気温は17℃で冷たい北風が吹いていて、湿った空気がヒンヤリと感じられた。
日中は雲の合間から青空が顔を覗かせたものの、日射しはなく、気温も上がらなかった。昼間の最高気温は21℃で涼しい陽気である。午後になって風は止み、乾いた空気が冷たく感じられた。
今日は1日新宿で仕事。仕事の帰りに夕食を食べて帰ることにした。夜、仕事を終えて、職場を後にすると、新宿駅を東西に伸びる地下道を歩いて紀伊國屋書店のある紀伊国屋ビルに入った。ビル地下1階にあるとんかつ屋「とんかつ和幸 紀伊国屋ビル新宿店」に入店する。
テイクアウトの窓口脇にある入口から店に入る。店内は入口から見て右手に厨房があり、左手に10席配されたカウンター席がある他、厨房とカウンター席の周囲に4人掛けのテーブル席が5卓と2人掛けのテーブル席が7卓ある。
店員に言って空いているカウンター席に座らせてもらった。席に座ると緑茶の入った湯呑みと紙おしぼりが出されたので、緑茶を飲みながら卓上のメニューを眺める。卓上にはメニューの他にとんかつソースと柚子どれっしんぐ、小分けにしたマスタードといった調味料の他、紙ナプキンと楊枝が置かれている。
注文したのは「おろしひれかつ御飯」である。ご飯、味噌汁、キャベツがお替わり自由なので、最初のご飯を大盛りで注文した。
しばらく待っていると、料理が一式トレーの上に載せられて出された。いざ食べようとすると、皿の上に載せられているかつがひれかつではなく、ロースカツのように見える。前に1回ひれかつを注文したつもりでロースかつが出されたことがある。店員にひれかつと念を押したつもりだったが、あわてて伝票を見ると、確かにロースかつだった。店員にこのことを申し出ると、料理を変えてもらえることになった。
お茶を飲みながら更に待っていると店員がサービスで茶碗蒸しを出してくれた。こんなことをされるとこちらも恐縮してしまうが、ここはありがたく頂くことにした。
しばらくして再び料理が一式トレーの上に載せられて出された。トレーの上にはひれかつの載った皿にご飯と味噌汁、お新香、大根ころし、とんかつソース用の皿、醤油、緑茶の入った鉄のやかんが載っている。
金属製の網に載せられたひれかつは8切れにカットされていて、その脇に千切りキャベを盛っている。千切りキャベツの上にはムラサキキャベツの千切りが少し載せられていて、彩りを添えている。
味噌汁はしじみの味噌汁で、中にはしじみが15粒入っていた。
お新香は浅漬けのタクアンと野沢菜で、ニンジンの千切りが彩りを添えている。
大根おろしには刻み九条ネギがトッピングされていて、白い大根卸の山に緑の九条ネギが彩りを添えている。添えられた醤油をかけて食べるように店員から案内された。
大盛りで注文したご飯は茶碗に山盛りになっている。米粒が艶々としていて美味しそうである。
サービスの茶碗蒸しは中に小エビと椎茸、鶏肉、ミツバが入っている。
まずは味噌汁を飲む。味噌汁の中に入っているシジミの出汁がよく出ていて、空腹の胃袋にシジミの旨味が染み渡るように美味しい。
続いてキャベツの千切りにドレッシングをかけて、キャベツを食べた。千切りキャベツはふんわりとした絹のような食感で、空気が乾燥しているせいか、キャベツが美味しい。キャベツを全部食べてしまうと、キャベツのお替わりを勧められてしまうと考えて、全部は食べずに半分くらい残してみる。
キャベツに箸をつけた後は大根おろしに醤油を垂らし、ひれかつを1切れご飯の上に載せると、大根おろしをたっぷりと載せて口に運んだ。大根おろしを載せたひれかつはあっさりとしていて美味しい。サクサクとした食感の衣をまとったひれかつは厚めで柔らかく淡泊な中に上品な旨みと甘みが感じられる。これに大根おろしの甘さが加わって、さっぱりとした美味しさである。
ひれかつを食べながらご飯をかき込む。ひれかつが4切れ無くなったところで、残りのご飯をお新香で片づける。味噌汁も飲み干すと、店員を呼んでご飯と味噌汁をお替わりした。当然、ご飯は大盛りで注文する。
ご飯と味噌汁のお替わりを注文した後、サービスで頂いた茶碗蒸しを食べる。添えられたスプーンで茶碗蒸しを掬って口の中に入れた。ふわふわの食感の茶碗蒸しは滑らかな舌触りで、玉子の甘みにダシの旨味が加わって美味しい。
茶碗蒸しを食べ終えた頃にご飯と味噌汁のお替わりが運ばれてきた。
2杯目のご飯は1杯目のご飯と同じくらいにたっぷりと盛られている。
2杯目の味噌汁にはしじみが20粒入っていた。
2杯目のご飯にひれかつを1切れ載せ、大根おろしをたっぷりとかけて食べる。ひれかつは大根おろしでさっぱりとした味わいとなって美味しい。ひれかつの衣は大根おろしの水分を吸わず、サクサクとした食感のままひれかつを味わえる。それがまた美味しい。
ひれかつ2切れで大根おろしが無くなってしまった。残りの2切れは卓上のとんかつソースをかけて食べる。とんかつソースのフルーティーなフルーティーな甘みとひれかつの淡泊な旨味のバランスがまた美味しい。ひれかつを食べてしまったところで、お新香でご飯を食べるとご飯茶碗も空になった。
いつもならご飯を3杯平らげるところだが、今日は1杯のご飯でひれかつを半分食べてしまったので、2杯のご飯でおかずが無くなってしまった。ひれかつの配分ミスである。もっともご飯大盛り2杯でお腹もいっぱいである。
皿の上に残っているキャベツにドレッシングをかけて片づけると、最後に味噌汁を飲み干し、味噌汁の中に入っているしじみの身を食べて完食。
食事を終えて、やかんに入っている熱い緑茶を湯呑みに注ぎ、食後のお茶を楽しんだ後、伝票を持って席を立った。
支払いは現金のみとのことである。店の入口脇のレジで代金を払い、店を出て帰宅の途につく。
今日は中秋の名月であるが、満月ではない。「中秋の名月」とは太陰太陽暦の8月15日の月のことを指し、かならずしも満月とは限らない。満月は6日である。とはいえ、昔から愛でていた月である。
帰りに空を見上げると、上空には雲が浮かんでいたが、雲の合間から「中秋の名月」が明るく光を放っていた。