『DQXエンドレス・ラブ』①
前回
『エンドレス・ラブ』幻影⑭
<衝突⑮>
「えーと実際は…デヴィッドが朝食を食べた後に…」
「事故をおこしすんだっちゃ」
「こら!静かに。ごめんねー続けて」
「で、・・・」
「アンが書いた小説?」
「う、うん…」
「今日ヒューが、交通事故に遭ったの」
「今日の午後、あのひと、死んだわ。即死ですって!一瞬の出来事だったわ」
「ん!」
「え!」
「デヴィッド!」
「!!」
「くそ!まて!」
バン!
「キャー!!!!!!!!!」
「ヒュー!しっかりして!ねー誰か助けて?なんとかして!!」
「誰か助けてお願い?誰かお願いよ!あなた助けて?」
「・・・・」
「きゃああ!!!!!」
「ううーんう、う、う、うー」
「うーん、う、う、うーあー」
「バーモント行き発射しまーす…」
「う、う、うー」
「サミーなの?」
「どなた?」
「こちら、友人のデヴィッドよ。デヴィッド?こちらはイングリッド、ヒューの友人よ」
「いったい、なにしに来た!」
「滞在中で、寄ってくれたの」
「腑に落ちないね。親父の事故、誰に聞いた?」
「キース、話しがある。親友だったろ?」
「そんなこと、今は関係ないだろ、あとにしてくれないか。だいたいおまえは親父を嫌ってたはずだ!」
「それは違う。君のお父さんは命の恩人だ」
「どうせ目当ては妹だろ?ジェイドは会いたくないそうだ」
「やめて、キース!」
「おまえを憎んでる!だからいいかげん付き纏うのはやめろ!おまえは捨てられたんだ!」
「デヴィッド?シカゴにはもどらないで、ホテルで待ってて。ジェイドには話しておく…」
「急に飛び出すなんて変よ」
「また、その話し!あの人の気性を知ってるでしょう?」
「カッとなったら、赤信号でも飛び出す愚か者よ!ごめん、ちょっと言い過ぎた。でも、これは事実なのよ」
「納得できないわ。わたしは、ほんとの原因を知りたいの」
「またその話?ウンザリよ」
「こめんなさい、あの人と話すとついイライラしちゃって」
「これをジェイドに渡して…」
「いたの?」
「いなかった。どこにもいない…」
「メモには日曜には戻ると書いてあったのよ。心配だわ、トラブルにでも巻き込まれたに違いないわ」
「そうだな…」
「すぐに来るよ。僕に話したことをそのままジェイドにも話すんだ」
「でも確信はないのよ。こんなのイヤ」
「待てよ。つじつまが合うんだ、あいつに決まってる」
「わたしだって真実は知りたいけど、騙すのはイヤなのよ!」
「イングリッド?」
「彼だわ、現場にいた」
「あそこで、あなたに触ったわ」
「ジェイド、偶然だと思うか?」
「いったい何の話なの?」
「奴が町にいて親父が死んだ」
「そうだけど」
「それが偶然だと思うか?」
「ジェイド、この人は事故現場にいたの」
「イングリッドが証人だ!親父はおまえをみつけて、逆上して飛び出した!」
「違うわ!」
「デヴィッド?」
「本当なんだ…」
次回
『エンドレス・ラブ』エンドレス⑯