『DQXエンドレス・ラブ』①
前回
『エンドレス・ラブ』判決⑧
<療養所⑨>
「治療は順調だそうよ」
「はやく出たいよ」
「私も父さんもそう願ってるわ。そのうち退院の許可がでるわ。それまでの辛抱よ」
「ここはイヤだ。家に帰りたい…」
「ね?もしかして母さんたち、あまりうまくいってないんじゃないの?」
「アーサーと私が?」
「このまえ先生にも話した」
「いやだなにも、そんなことまでわざわざ話さなくてもいいじゃないの」
「それしか話題がないから。よくある話だ、子供が病院に送られ家庭も崩壊…で、いがみ合いばかり」
「私たちのことは、あなたと関係ないわ」
「結婚してから25年よ。つらいこともあったけど、苦楽を共にしながら一緒にやってきた…」
「この子ったら…心配することないわ。今は自分のことだけ考えて…」
「診察の時間だっちゃ。デヴィッドは今日10時にドクターミラーのテストだっちゃ」
「まだ勉強中と伝えてください」
「いいだっちゃ。だが4週間サボることになるだっちゃ」
”デヴィット?”
「・・・・!!」
”デヴィッド?もし私が死んだら?”
「僕も死ぬよ…キミと一緒に…ずっと一緒にいるんだ」
”これはもう決まっことだ”二度と娘に会うな”
”僕らの仲を裂こうとしている”
”わたしの家に近づくんじゃない!”
「ジェイド!ジェイド!」
「やめろ!いくな!」
「ジェイドまって!」
デヴィッドは毎晩のようにジェイドの夢をみました。
そして幾度もジェイドに手紙を書く日々をおくりました。
「切手は1枚でいい?」
「これで足りるわ」
「僕に手紙来てない?」
「来てないわ」
「ありがとう」
「手紙来てる?」
「ないわ」
「・・・・」
「ジョン?この手紙、ミラー先生に渡してちょうだい」
次回
『エンドレス・ラブ』ミラー⑩