『DQXエンドレス・ラブ』①
前回
『エンドレス・ラブ』接触⑬
幻影⑭
「ジェイド・・・・」
「デヴィッド、ちょっとまって」
「ジェイドはバーモント州のバーリントンにいるの。そこから学校に通ってるわ」
「これをジェイドに渡して」
「なんなの?」
「もう会えないかもしれないから」
「どういう意味?」
「必ず渡してください」
「これ、病院が留めてた」
「デヴィッド!…」
その後、デヴィッドはホテルに泊まり、翌日は街を歩きました。
オープンテラスで朝食を食べていると、鐘の音が響いていました。
デヴィッドは誘われるままに街を歩き、その周辺を見てまわりました。
1件1件、お店を覗いて見ると、そこには、ジェイドの面影と似ている人物がいました。
デヴィッドはその都度、ジェイドとの思い出を浮かべ、街を歩いていました。
やがて、あるショップに飾ってあった肖像に目が留まりました。
デヴィッドは肖像を見て、吸い込まれるようにショップの中へ入って行きました。
中に入ると、さらに引き付けられるような思いを感じました。
それはデヴィッドにとって幻影でした。
そして、ためらうことなく、恥じらうことなく、その目で見つめ返していました。
次回
『エンドレス・ラブ』衝突⑮