マジンガー通信

多分500万人に1人くらいの割合でしか役に立たないシトロエンC4にまつわるお話など。

2010 F1 outwit GP(R.2オーストラリア編)

2010年04月01日 | モータースポーツ
バトン、束の間のロッシ体験・・・

トップに立つともれなくTVに映らない、
まるでMoto GPを見ている様なレースでした。
面白いレースでしたが、内容もその様な印象。
唯一、アロンソの無線と、その後の展開が
F1がただ速く走るだけのレースではなく
情報戦であるという事を垣間見せたと思います。
F1界の絶対神、浜島さん(ブリヂストンのリーダー)の
ソフトタイヤでもタイヤ交換無しに走り切れる
とのお告げを素直に聞いた4人が上位フィニッシュ。
不確定要素が多い時ほど、基本動作に立ち返る、
上司から説教をされている様なレースでした。

マクラーレン・メルセデス
#1バトン:9点 #2ハミルトン:1点
バトンは”まぁ、運が良かったね”程度の評価ですが、
(本人も、当分勝てそうにないと自虐的なコメント)
ハミルトンが酷過ぎたグランプリでした。
暴走で逮捕をネタとするか少し考えましたが、
新人かと思わせる様な土日のレース運びに大幅減点。
因みに、車の免許とF1の免許は連動してないので
免停になってもレースに出る事は出来ます。

メルセデスGP
#3シューマッハ:4点 #4ロズベルグ:6点
シューマッハが余りにも遅いという扱いで
メディアの嘲笑を受けているそうです。
オープニングラップで誰とぶつかったのか、
トロロッソが今回どれだけ速かったのか、
記者は見ていなかったのでしょうか。
とはいえウイリアムズ仕込みの
粘り強い走りを披露したニコの圧勝。

レッドブル・ルノー
#5ベッテル:8点 #6ウェバー:2点
昨年のブラウンを再現してもおかしくない
ポテンシャルを持っている車ですが、
恐らく生涯唯一の母国優勝のチャンスを逃した
ウェバーと不運が続くベッテル。
まぁ、チャンピオンシップ延命には丁度良いですね。

フェラーリ
#7マッサ:4点 #8アロンソ:6点
調子が悪くても3位になる力を付けたマッサですが、
無線1本でハミルトンとウェバーを料理する
明晰さを披露したアロンソが私的MVPです。
何でアロンソを先に行かせないと議論になっていますが、
アロンソがクビサを抜いて2位になる可能性よりも
マッサが後続を抑えきれない公算の方が高かったので
チームとしてはこれで正解だと思います。

ウイリアムズ・コスワース
#9バリチェロ:8点 #10ヒュルケンベルグ:2点
2戦続けて大人の渋みを発揮したバリチェロ。
ヒュルケンベルグは貰い事故だったので
可哀想ではありますが
オッサンの方が明らかに目立っていました。

ルノー
#11クビサ:8点 #12ペトロフ:2点
クビサの好きなカードに例えるならば、
低めのスリーカードでコールだけしていたら、
後ろのレイズ合戦は高めのツーペアだったという感じでしょうか。
彼のベストレースと言っても良いと思います。
ペトロフも非凡の片鱗くらいは見せたので2点。

フォースインディア・メルセデス
#14スーティル:3点 #15リウッツィ:7点
リウッツィの2戦連続ポイントは立派ですが
車なりに走っている結果とも言えます。
スーティルのスロースターターは今年も盤石な様です。

トロロッソ・フェラーリ
#16ブエミ:4点 #17アルグエルスアリ:6点
予選までのブエミには、力強さを感じました。特にQ1。
とはいえアルグエルスアリは今回頑張っていたので
(相手も相手だし)少しだけ高得点にしました。
とはいえ、今年のトロロッソ(STR05)は結構速い様なので、
もうちょっと頑張れと言いたいところです。

ロータス・コスワース
#18トゥルーリ:2点 #19コバライネン:8点
どんな環境にいてもアピールのし様はあるという事、
コバライネンはまるでスーパーアグリの佐藤琢磨の様に
怪しい光を放っています。
出遅れトゥルーリがスネ夫にならないか少々心配。

HRT・コスワース
#20チャンドック:8点 #21セナ:2点
新チームが使っているギアボックス(の油圧システム)は、
基本、レースを走りきれる耐久性が無いので
ゴールまで車を運んだチャンドックは拍手です。
彼は昨年まで走っていたGP2でも
状況を上手く使って上位に入る事が多かったので、
その粘りが好結果をもたらしていると言えます。
セナは走っている姿よりもピットウォールに座っている
時間の方が長い気がするのですが・・

BMWザウバー・フェラーリ
#22デ・ラ・ロサ:7点 #23小林:3点
実は車が思ったより速くなかったショックに
チームが浮き足立っている様です。
割りを食うのは経験に乏しいカムイ君。
聡明な彼の事、色々トライはしているんでしょうが、
この流れに流されてしまうと危ないです。

ヴァージン・コスワース
#24グロック:5点 #25ディ・グラッシ:5点
マシンに完走出来るだけの燃料が積めない問題発覚も、
タンクを空にするまで走り続けられない信頼性で帳消し。
それでも2人とも丁寧に走っていると思います。
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2010 F1 outwit GP(R.1バーレーン編)

2010年03月20日 | モータースポーツ
実際のリザルトはこちらでどうぞ

という事でチームメイト間の優劣にスポットを当てた
世知辛いジャッジを付けてみようと思います。
ルールは簡単。10点を2人に割り振って優劣をつけます。
イーブンだと思えば5点/5点という訳です。
絶対評価ではないのでチームメイトに負けた2位よりも
チームメイトに勝った10位の方が高得点になる
というのがこの採点のポイントです。
極力点差をつける様に採点しようと思うので
4.5:5.5といった小数点以下は適宜導入します。
ちなみに根拠は私の主観ですので
寝落ち時の活躍は考慮されない場合があります。

マクラーレン・メルセデス
#1バトン:2点 #2ハミルトン:8点
結果以上に目立っている度合いで
ハミルトンに惨敗の昨年チャンピオン・・・

メルセデスGP
#3シューマッハ:3点 #4ロズベルグ:7点
週末一貫してチームメイトより0.5秒遅かった皇帝。
きっと今回はウォームアップだったに違いありません。

レッドブル・ルノー
#5ベッテル:7点 #6ウェバー:3点
エンジントラブルにもメゲなかったベッテルと
予選の失敗を挽回出来なかったウェバー・・・

フェラーリ
#7マッサ:4点 #8アロンソ:6点
結果とTVで目立っていた度ほどの差は無かったと思います。
移籍初戦で勝つ、アロンソが政治家っぷりを発揮して
1歩リードといった感じでしょうか。

ウイリアムズ・コスワース
#9バリチェロ:7点 #10ヒュルケンベルグ:3点
3日間の過ごし方含めベテランの渋みが光るレースでした。
ルーキーだろうが全くもって容赦しなさそうな
ナチュラルドライバー・バリチェロ、
ヒュルケンベルグは潰されない様に要注意ですね。

ルノー
#11クビサ:5点 #12ペトロフ:5点
クビサ絶対を不確実にさせたペトロフの速さに注目。
完走していてばエースを出し抜けたのですが。

フォースインディア・メルセデス
#14スーティル:5点 #15リウッツィ:5点
レースは4:6ですが、予選Q3まで行った事を含みで。

トロロッソ・フェラーリ
#16ブエミ:5点 #17アルグエルスアリ:5点
積極的に点を分けるポイントが見当たらず。
若いんだからもっと弾けろと言いたい2人です。
(弾けた結果が昨年の日本GPという事なんでしょうが)

ロータス・コスワース
#18トゥルーリ:4点 #19コバライネン:6点
粘り強さと慎重さを見せたコバライネンが一歩リード。
新規チーム唯一の完走は賞賛に値します。

HRT・コスワース
#20チャンドック:5点 #21セナ:5点
チャンドックは予選でシェイクダウンながら良くやりました。
セナはデフォで7点付けても良い程の高待遇を活かせず。

BMWザウバー・フェラーリ
#22デ・ラ・ロサ:7点 #23小林:3点
デ・ラ・ロサは久々の復帰戦で新鋭を終始圧倒。
カムイ君は悪いサイクルの成り行きに任せてしまった
印象があるので減点です。

ヴァージン・コスワース
#24グロック:6点 #25ディ・グラッシ:4点
VRF1はバーレーンを実践テストと割り切ったので、
3日間の周回数が10周ほど多かったグロックの勝利。
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もっとも近いライバル

2010年03月20日 | モータースポーツ
流石というかターニングポイントをきっちりと押えるアロンソが優勝

先日取り上げた通り先週末、バーレーンでF1が開幕しました。
(ちなみに来週はオーストラリアグランプリ)
開幕の期待感の裏返しか、あまり評判の良く無いレース展開で、
コースのせいだ、タイヤだ、作戦が保守的過ぎるだ等々
原因の探求が進んでいる様です。
ちなみに私は映像関係の質が悪かったために
余計にそう見えていただけだと思うのと、
(ひたすら工夫の無い画角でトップ争いを映すのみでした)
まだ何がベストなのか分からずに走っている様に見えるので、
一発勝負をかけようにも、掛け方が分からないのではと思います。
少し様子を見しながら追っていくというのが、
今シーズンの良い見方だと思います。

ちなみにF1は1チーム2人が走ります。

今シーズン、幾つかある注目点の中でも
チームメイト間の争いが熱いと言われています。
当たり前の話ですが優勝は1人しか出来ないので、
より確実な方をエース待遇とにして、
セカンドドライバーをサポートとして付ける
のがレースチームの基本的な作り方なのですが、
どうも今年は序列を付けないジョイントナンバーワン
という体制を取るチームが多い様です。
ただしジョイントナンバーワン、上手くいった例がありません。
イコールコンディションとは聞こえはいいのですが、
それぞれにベストな2種類の車を作る訳ではなく
どちらかの好みに合った全く同じ車が出来上がるので
貧乏クジを引いた方(政治力が無かった方)
好みではない車に乗せられた上に
毎戦シビアな目線に晒されるストレスを受けるので
何処かで爆発してしまうのです。

とはいえ見ている我々には白黒がはっきりつく
とても面白い要素だと思うので、
今シーズンチームメイト対決で少し遊んでみようと思います。
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週末はF1開幕

2010年03月10日 | モータースポーツ
セーフティーカーも新調されます。

今週末からF1の2010年シーズンが始まります。
開幕はバーレーンのサクヒールサーキット。
日本列島は冬に逆戻りですが
熱風吹き荒れる開幕戦になるでしょうね。
シューマッハが復活したり、シューマッハが復活したり、
シューマッハが復活したり、シューマッハが復活したり・・・
今シーズンのF1は話題が山盛りなのですが、
展望その他は情報豊富だと思うので
私は小ネタの紹介です。

それにしても何ちゅう格好悪さ・・・

開幕前に一番驚いたのはシューマッハの・・・ではなく
昨年終盤の大活躍でトヨタが去ってもF1参戦にこぎ着けた
小林カムイ君・・・が所属するチームの名前です。
その名もBMWザウバー・フェラーリ
エンジンフェチの方はヨダレが止まらない様な名前ですね。
(そういえばシトロエンC4・BMW・・・止めておきましょう。)
屋号の様な物はSauber Motorsportsというのですが、
F1には既存チームを新オーナーが引き継ぐ場合、
前チームの名前を残してエントリーする決まりがあって、
(転売ビジネスを防ぐ為です)
載せているエンジンを明記するという決まりもあるので
こんなヘンテコな名前になっています。
まぁ、幸い車は結構速い様ですので、カムイ君の活躍に期待です。
レースの世界は力こそ正義です。

こういうのをお洒落と言うと思います。

C4を買ったお店で整備をお願いしている時、
とても格好良いMINIと遭遇しました。
正確には格好良いホイールを履いたMINI。
ご覧の通り鉄っちんを履いたMINI Oneなんですが、
センターキャップが付いてますし、コンチのタイヤですし、
結構お金がかかっていると思います。
こういう着崩し感はMINIらしくていいですね。

ルール違反なんじゃないかという話があるそうで

突然鉄っちん談義を挟んでしまいましたが、
そんな鉄っちんフリークな私が
不思議な踊りを踊ってしまいそうなアイテムを
フェラーリが持ち込むかもしれないそうです。
実際はマグネシウムホイールにカーボン製のカバーと
F1らしく高級素材で出来ていて、
良く見ればとても精緻な作りをしているんですが、
良く見なければ鉄っちんにしか見えません。
フェラーリに鉄っちん・・甘美な香りがしてきます。
冗談抜きに単純にスパルタンで格好良いですね。
ちなみに今年のF1、燃料補給が禁止になったので
タイヤ交換は2秒くらいで終わってしまうそうです。
このホイールをじっくり見る余裕は無さそうですね。
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F1は振り返っていない(その3)

2010年03月01日 | モータースポーツ
アブダビ(UAE)ではF1の為に島まで作ってしまった始末

F1には先進国での開催を取り止めて
新興国での開催を積極的に行なう傾向があります。
マレーシア、中国、バーレーン、シンガポール・・・
間もなくインドとロシアも加わるそうです。
これは新興国はF1開催を国起こしと捉えていて
国を挙げた大イベントとして運営しているからで、
例えばシンガポールは観光スポットである
ベイエリアを封鎖してサーキットを作ったので
マーライオンの横をF1が走り抜けるという
絵に描いた様なシーンが世界中に配信されました。
フランスグランプリがエトワール広場を封鎖して
凱旋門を回る様な事は多分出来ないので
(そもそも、フランスGPが無くなってしまいましたが)
よりインパクトの大きいレースが運営出来ます。

こんな様な事を世界中でやっている訳です。

F1には他のメジャースポーツとは違う特徴があります。
開催中のバンクーバーオリンピックもそうですが、
普通、大きなスポーツイベントは会場を何処かに設定して、
そこへ世界中の選手と観衆が集まる仕組みになっていますが、
F1はご存知の通り世界中を転戦して回ります。
そして、新興国では大イベントとして注目されます。
ここが非メーカー系チームが参戦する1つの動機になっています。
彼らはレースを本業としている訳ではなく、
車を作っている訳でもありません。
彼らの目的は会社の知名度を上げる事、広報です。
この先、世界経済は新興国が引っ張って行くと言われています。
当然、企業もかの地で一刻も早く成功して
ライバルを出し抜きたいと考えるでしょうが、
1からマーケティングしていくのは至難の業といえます。
そこで役に立つのが国を挙げて盛り上げているF1。
実際にその国で走るので注目度は満点。
何処かのチームにロゴを貼るスポンサーではなく
チームオーナですからPR活動の自由度も高くなります。
注目がある程度約束された場所で自由に企業をアピール出来る、
非メーカー系のオーナーは、そこに魅力を感じている様です。

彼らが演じるのは、ドン・キホーテかゴトーか・・・

もう1つは彼らが参加出来そうな程に
F1参戦にかかる予算が下がりそうだという動きです。
恐らくトップチームでも150億円程度で落ち着くだろう
という年間予算に対する指針が出ている様で、
慎ましく活動していれば100億円以下でも運営出来るでしょう。
清貧チームとして名高かったスーパーアグリですら
年間予算は250億円かかったと言われていますから
(その殆どをホンダが出していたとも言われていますが)
かなり現実的な線まで下がったと言えそうです。
これに出走する事で得られる放映権料と成績によって貰える賞金、
スポンサーを募って予算の足しにすれば、
十分に割に合う事業に成り得るという事の様です。
当然、知名度を得るのに5年も10年も時間は要らないので
この手のチームの寿命は短いでしょうが、
同じ目的を持った企業がチームを買うというサイクルが出来れば
F1にとっても良い刺激になるのではないかと思います。

F1は自動車メーカーが去る事で純粋なレースに先祖帰りする、
その様な夢想家の世界に戻る気は、やはり毛頭無い様で
鵜の目鷹の目が凌ぎを削る世界は相変わらずな様です。
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F1は振り返っていない(その2)

2010年02月21日 | モータースポーツ
時代に逆行するベンツとシューマッハも注目です。

そもそも自動車メーカーは、何を目的にF1を走っていたのか、
宣伝になるから・・・というのは不正解です。
全くならない訳ではありませんが、とても非効率です。
ベンツがCクラスを売りたいのであれば、
CクラスのCMを流した方が遥かに売れます。
実際、レースの参戦資金が宣伝部持ちというメーカーは
聞いた事が無いですし、多分ありません。
理由は技術力の高さを世に示す為で
メーカーは勝つためにレースに参加しています。
ホンダやトヨタ、BMWが撤退をしたのは経済情勢や
他にやりたい事が出来たという理由は副次的なもので
勝てなかったから止めた。のが真相だと思います。
逆に勝てたベンツは今年からより深く足を突っ込んでいます。
そしてメーカー系チームがF1を止める時、
普通、撤退すると言います。
メーカー系とレースとの関わり方は参戦か、撤退です。

プライベーターの雄、ウイリアムズ

続いてプライベーターと呼ばれるチームです。
昨年チャンピオンを取ったブラウンGP、
ウイリアムズなどがそれに該当します。
レース屋と言い換える事が出来ると思いますが
彼らはレースに参加する事を生業としているので、
勝つ事ではなく、レースに参加する事で得られる
スポンサーフィーやら賞金で食っていく事が彼らの目的です。
なので彼らは利益を上げられる限りレースに参加します。
そして出来ない時は解散なり資産を売却して、
チームは無くなってしまいます。

写真は全てGP Updateからの転載です。
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F1は振り返っていない(その1)

2010年02月21日 | モータースポーツ
今年一番のトピックはシューマッハ・・・ではなくロータス復活な私

今回のお話は前振りっぱなしなWRCではなく、やはりF1です。
今、F1は一通りのチームが新車の発表を終わらせて
連日のテストで走り込んでいる状況です。
F1は開幕すると走行テストが出来なくなるルール、
つまり車が完成する2月頭から3月中旬の
1ヶ月半しかテストをする時間が無いので
本番までは手の内は見せずに走る事も出来ない様で
近年はテストで速かった車がシーズンも速かった
というパターンが多い様です。
という事で、小林君は期待出来そうな感じです。

非メーカー系の雄、レッドブルF1チーム

2010年シーズンの展望を雑誌などを見ていると
今年のF1は原点回帰の年だと言われています。
理由は自動車メーカー直営のチームがごっそりと抜けて
代わりに非自動車メーカーチームが主流になるからです。
普通、彼らはメーカーに対してプライベーターと呼ばれ、
そもそもF1は生粋のレース屋であるプライベーターの場であって、
メーカーはル・マンで凌ぎを削るものという
古風な考え方を照らし合わせるとF1は原点回帰した
という事になるそうなんですが、私の考え方は違います。
それはプライベーターと言うには規模が大きく、
レースをする為に存在しているとも言い切れない
F1チームやオーナーが増えてきているからです。
自動車メーカーのハイエンドな社交の場だった今までよりも
彼らはもっとビジネスライクにF1を活用しようと
考えているのではないかと思います。

写真は全てGP Updateからの転載です。
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視点が変われば事実も変わる

2009年11月19日 | モータースポーツ
確かに遠くを見る目はセナっぽいですね(私はセナが嫌いでしたが)

私の好きなF1ドライバーで、ヤルノ・トゥルーリという選手がいます。
好きな理由の半分くらいは同い年だからなのですが、
現代F1はスーパーコンピューターでシュミレートをした最適な走り方を
ドライバーがトレースするだけと言っても過言ではなく
走りにドライバーの感情が投影されない事が多いのですが
そんな中でも数少ない、魂の走りが出来るドライバーだと思います。
今年までトヨタを走らせていたドライバーなので、
案の定というか今現在再就職先無し。
来年復活するロータスに移籍との話もありますが、
どうなんでしょうね。

こんな~じだいも~ああったねと~♪(JASRAC非公認引用)

トヨタは今シーズン、優勝出来なければ撤退する意気込みで参戦していました。
結果は2位が最高位で残念ながら優勝する事が出来ず、
公約として掲げた訳ではありませんが義理堅く撤退してしまいました。
公約を守る事とオーディエンスの幸せが必ずしも同期しないのは
何処かと同じ気がしなくもないですが。
話は逸れましたがポールポジションなども取っているので
リザルトだけを見ると勝ってもおかしくないレースが幾つかありました。
ただ、実際にTVで見る限りは勝てそうな気配が全くしなかったのも事実。
2008年シーズンに見られたチームワークの勝利というのも数える程度、
チームが良いとも悪いとも言い切れない中途半端な戦力の中、
ナンバー1ドライバーのトゥルーリは鋭さが戻り
2年目のグロックもF1でやっていけるだけの実力を示したと
何だか妙にドライバーが目立つシーズンだったと思ったのですが・・・

え、そうだったの・・・

尋常ではないF1好きな方が尋常ではないクオリティでやっている
エフワンの巣窟2というF1を扱ったPodcast番組の
11月15日に配信された最新号、31秒過ぎのお話によると
リザルトから見ても印象度合いでも恐らくF1好きの誰もが
ナンバー1待遇と思われていたトゥルーリが実はナンバー2で
トヨタは今年、グロックを主戦力と考えて戦っていたそうです。
予選後の重量と、どちらが1回目のピットインを先にしたのか辺りの
データをひっくり返して検証してみれば一目瞭然なんでしょうが、
恐らくそうなんでしょうね。
前途の通りで現代F1は綿密にシュミレーションをして
はじき出された最適な作戦に則ってレースをします。
それが必ずしも計算通りの展開にならない所が
F1をスポーツたらしめる訳ですが、
それでも大体は当たります。
そして、当たり前の話ですが最適は1つしかなく
ピットへ同時に2台を入れる事は出来ないので
優先順位がつく事になります。
具体的にナンバー2は燃料を予め多く入れておいて
ピットインは後回し、又は生き残り作戦を強いられます。
つまりトゥルーリは、実は物凄いパフォーマンスを示していて
高待遇を受けていたグロックは大した結果を残さなかった
という評価に変わるという事です。(短絡的ですが)
そして、エフワンの巣窟でも指摘されていましたが、
ナンバー1の選定を間違えていなければトゥルーリが勝っていたかもしれない、
つまり、トヨタはF1を撤退していなかったかもしれない
という下らない連想をしてしまいます。

返す返すもトヨタの撤退は残念です。
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ジャーナリストはカートに乗れ ~後編・大人のイジメはみっともないver.1.5~

2009年09月09日 | モータースポーツ
バドエルの全盛時代は・・・これか?

バドエルは1971年生まれの38歳。20歳前後でのデビューが
当たり前になってきている昨今のF1では、突出して高齢といえます。
彼は国際F3000のチャンピオンを最年少で獲得した肩書きを持つドライバーで
93年のF1デビュー当時は新進気鋭と期待されていたのですが、
チームに恵まれずパッとした戦績を挙げる事もなく数年で引退してしまい、
それから現在に至るまでフェラーリのテストドライバーを努めてきました。
その後の彼はフェラーリ史上最高の黄金時代を支えた功労者である事はもちろん、
トリノオリンピックの開会式ではドーナツターンで五輪を描く大役を任されたり
(実はそういう”余りにイタリアらしい”演出だったんですが、気が利かないカメラワークで台無し)
それなりに充実したテストドライバー人生を過ごしてきたと思います。

恐らくはバドエル最後の勇姿になるでしょう

そんな10年以上レースをしていない割には経験豊富なF1ドライバー、
バドエルがフェラーリの名に恥じない走りが出来たのかというと、
2戦を戦って全セッション”突出して”ビリ、ペナルティ5回、クラッシュ2回。
この複雑な時代に分かり易いまでの散々な成績と言えそうです。
(ちなみに相方のライコネンは3位と優勝)
図らずもF1は誰が乗っても同じなのかという長年の議論に
フェラーリが大枚を叩いて結論を出したのが、一番の成果でしょうか。
恐らく今回の件を見てシューマッハは二度と復職すると言わないと思います。
ただし、バドエルの参戦は失敗だけだったと片付けられるのかといえば
私はそんな事はないと思います。
先ずは彼が全セッションビリだったという事が大きなポイントです。
ビリという事は完走しているという事ですから、
これだけでバドエルが並外れた超人である事が証明されます。
分かり易い実例を挙げると、F1のブレーキング時の減速力は
30km/h程度の追突事故相当の衝撃が加わるそうです。
鞭打ちには十分な速度と言えますし、基本、現代の車では廃車になる速度です。
そしてF1で良く言われるコーナリング時の旋回Gの高さも尋常ではありません。
私もささやかながらレーシングカートに乗ってみて思ったのは、
レーシングカーを走らせるという事は苦行だという事です。
どういう事かというと、スピードが上がるにつれて体力的な限界もあるのですが、
骨が折れそうなくらいに(実際、肋にヒビが入りましたが)体が軋み始めるのです。
コンマ何秒を縮めるという作業は、腕も気合いも腕力も必要ですが、
自分の体を虐める覚悟があるのか、という事なのではないかと思いました。
当然ながらその何兆段も上の段階で突然猛者の中に放り込まれたバドエルが、
ちゃんと300キロを走り切ったという事実だけで、
実は超人的な偉業を成し遂げていたのではないかと言えるかもしれません。
そしてテストドライバーらしくラップタイムの粒が揃っていた事も特筆出来ます。
今シーズンは実走テスト禁止という厳しいルールがあるので、
データ収集にはとても役立ったと思います。
(もしかして、バドエル車には通常の倍以上のセンサーが付いていたりして)

彼にとってこの挑戦は失敗だったのか・・・

結果が結果だったので、言われても仕方ない部分はあるのですが、
それにしても今回のバドエル出走に対して、
メディアの弱い者虐めの様な論調は如何なものなのかと思いました。
しかも内容がいつもに増して余りに稚拙。
プロなら見たままではなくて伏線を踏まえて欲しいものです。
F1は分析と仮説を積み重ねて理詰めで進める、至って欧州的なスポーツなので
何故散々な結果で終わってしまったのか、本当に良い事は無かったのかであったり、
一人ぐらいはバドエルの挑戦をバドエル目線で書けなかったのかと思います。
折角、滅多に起こらない機会を迎えたのに、見たままの事しか表現出来なかった
大多数のジャーナリストの方々、残念でした。
最後にバドエルは今回の挑戦は満足だったかという(不躾な)質問に対して
”フェラーリで戦った2レースを、子供たちに語り続ける事が出来るだろう”と、
素晴らしいコメントで締めくくっていました。
(実は、コメントには続きがあるのですが・・・まぁ、止めておきましょう)
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ジャーナリストはカートに乗れ ~前編・捲土重来まつりver.1.5~

2009年09月09日 | モータースポーツ
万年最下位チームが突然の2位(そして速攻で移籍)

F1フェラーリチームのレースシートがゴタゴタしています。
ようやく今週末に行われるイタリアグランプリから
前戦のベルギーグランプリで奇跡的な大活躍を遂げたばかりの、
フォースインディアチーム所属だったジャンカルロ・フィジケラが
急遽ぶん取る移籍する事になり、一件落着とはなりましたが。

私も復活を待ち望んでいます。

事の発端はフェラーリの実質エースと言われていたフェリペ・マッサが
ハンガリーGPの予選中に前走車から外れたスプリングが頭に直撃する、
大怪我をしてしまった事から始まります。
冗談の様な話ですが、スプリングは正にボヨヨーンと跳ねていたいたそうで、
直後にやって来た跳ね馬を駆るマッサを奇跡的な確率の不運でヘッドショット。
脳震盪と頭蓋骨骨折の重傷を負ってしまい、今シーズンの欠場が確定と言われています。
F1ではこういう時の為にサードドライバーとよばれる代打役を
予めエントリーする決まりになっていて、フェラーリにも当然いるのですが、
現代F1で負傷退場というケースは非常に稀である事と、
フェラーリはそもそも実績十分なドライバーとしか契約しないので
パフォーマンス不足で途中交代という事も殆ど起こりません。
これは資金潤沢なトップチーム一般に言える傾向なのですが、
有事になったとしても選り取りみどりに選べる立場にあるので、
サードドライバーは決まりだから置いているだけというケースが目立ちます。
その中でもフェラーリは傾向が顕著なので、こういう時に困ってしまいます。
そして代わりは誰なんだと、パドック雀は一斉にさえずり始めるのです。

皇帝復活!・・・ならず!!

案の定、突如空位になった至高の玉座を巡って現役・浪人を問わずに
多くのF1ドライバーからのラブコールが届いたそうですが、
(佐藤琢磨も電話してみたそうです)
代役として発表されたのは新聞でも報じられた通りのシューマッハ。
真意は分かりませんが、彼はチームの危機を黙って見逃せなかったそうです。
(下世話ながら1レースあたりのギャラ4億円+成功報酬とも・・)
そんな男気優るシューマッハでしたが、後に彼も体調不十分という事が分かり、
フェラーリはマッサの代役のシューマッハの、更に代役を探す事に。
まるで童話の様な転覆ストーリーを呈していきます。
ここでお鉢が回ってきたのが、今回の主役であるルカ・バドエル。
バドエル、実はフェラーリがサードドライバーとしてエントリーしてた人、
如何にフェラーリがサードドライバーを適当に選んでいるのかが分かります。
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F1の楽しみ方 ~今日はヨーロッパグランプリ編~

2009年08月23日 | モータースポーツ
スターティンググリッド/ドライバー/チーム/マシン重量/予想されるピットインラップ/予選タイム
1.L・ハミルトン/マクラーレン/ 653kg/ 15laps/1,39,,498
2.H・コバライネン/マクラーレン/655kg/ 16laps/1,39,,532
3.R・バリチェロ/ブラウンGP/  662.5kg/19laps/1,39,,563
4.S・ベッテル/レッドブル/   654kg/ 15laps/1,39,,789
5.J・バトン/ブラウンGP/    661.5kg/18laps/1,39,,821
6.K・ライコネン/フェラーリ/  661.5kg/18laps/1,40,,144
7.N・ロズベルグ/ウィリアムズ/ 665kg/ 20laps/1,40,,185
8.F・アロンソ/ルノー/     656.5kg/16laps/1,40,,236
9.M・ウェバー/レッドブル/   664.5kg/19laps/1,40,,239
10.R・クビサ/BMWザウバー/   657.5kg/17laps/1,40,,512

突然何かの順位から始まりましたが、今日行われるF1ヨーロッパGP(スペイン)の
上位10位の予選結果と諸々の情報です。
F1好きは、これを見てレース前にああだこうだと展開を予想する
格好の材料になるので、今シーズンからレース後に公開される事になりました。


F1ではスタート順を決める予選に、他のレースとは違う特徴があります。
レース系のエクストリームスポーツに良く見られる
経過とともに下位が脱落していくノックダウン方式を取る事です。
予選は3回に分かれていて、1回目、2回目それぞれ5台ずつが脱落して
最後に残った10台で最終予選が行われるのですが、
最後の予選も少し変わっていて、翌日の決勝分も燃料を積んで走るルールになっています。
純粋に速さを競うだけだと、やる前から大体の結果が予想出来てしまうので、
ある程度のギャンブル性を持たせようという趣旨です。
レースの世界では燃料をリットルではなくて重さで計算するのですが、
(余計な単位が増えると計算がややこしくなるからです)
F1の場合、大体、1kgあたり0.2~0.4秒ラップタイムが落ちると言われています。
最終予選に残っている面々は、大抵1秒以内の実力差なので、
燃料が多ければ決勝では有利ですが重たくなるので予選は不利、
少ないと逆の事が起こるので、
本当は一番速い車でも欲張って燃料を積み過ぎると予選の結果が悪くなり、
決勝での追い抜きも簡単ではないので、レースが台無しという事もある訳です。
そんな予選の結果が表された物が冒頭の順位です。

通称”ゲーセンスタート”と呼ばれているKERS搭載車のロケットスタート
猛烈な勢いで順位を上げているシルバーのマクラーレンと赤のフェラーリの例

最近、この表を読み解くのに新たに加わった要素があります。
今年から導入されたはいいものの、全く流行っていないKERSです。
KERSは電気モーターを介して一時的にパワーアップする装置なのですが、
システムの総量が30kgにもなってしまう装置なのと、開発に莫大な費用がかかるので
殆どのチームが開発を諦め、今年いっぱいで使用されなくなると言われています。
そんな中、今更外せないという事情もあって開発を進めたマクラーレンとフェラーリが
最近、KERSをモノにしたのか特にスタートで大暴れするシーンが増えてきました。
Youtubeの動画の様に、運が良いと5番手程度スタートで順位を稼いでいます。
逆にKERSを積んでいないチームは、両チームより3番手程度予選が良くても
スタートで抜き返されしまう事がほぼ確定となってしまう訳です。

今日はこれで決まりでしょう。

搭載燃料と順位の関係、KERSを積んでいるか否かという事を踏まえて
改めて表を見直してみると、色々な事が浮き上がってきます。
先ず、KERSを積んでいて比較的軽量なマクラーレンは、
スタートで他を大きく引き離した挙げ句、軽量を活かして逃げて行く
という展開が予想出来ます。ヨーロッパGPを制する可能性大と言えます。
続いてチャンピオン争いをしているブラウンGPとレッドブル、
ウェバーが9位に沈みましたが、残り3人のスタート位置は拮抗しています。
そうなると燃料を多く積んでいる3位のバリチェロは優位という事になります。
ただし、ここで注目しないといけないのは6位のフェラーリ/ライコネン。
彼はKERSを積んでいるのでバリチェロの前まで来てしまう事が濃厚で、
更に燃料も多く積んでいるので、チャンピオン争いをする3人の前に
蓋をする様に居座ってしまう可能性があります。
これが今日はマクラーレンで決まりだろうと予想される理由の1つでもあります。
更には地元のアロンソは車が軽いのにこの順位だと、今日は期待出来ないなとか、
ウイリアムズ/ロズベルグは今日もダークホース的走りが期待出来るとか
色々な事が見えてきます。これもF1を楽しむ上での1つの要素になります。

F1ヨーロッパGPは間もなくスタート(珍しく速報性がある記事)

まだ正式に発表されてはいませんが、これらレースを面白くするかもしれない
2つの要素は今シーズンいっぱいで姿を消す事になる予定です。
エンターテイメントを強調するあまり、余りに作為的なルールはご免ですが、
かといってF1はオリンピック競技の様な物でもないので
殴り合いの喧嘩と足の引っ張り合いをしながら混濁が雪だるまの様に膨張しながら
ノンストップアクションの様に進んで行くのが、私はらしいのではなかと思います。
来年は来年でまた別の要素が出てくると思いますが、
計算機片手に算数をしながら見るF1も、あと6レースです。
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