C4という車は、そのシトロエンが2004年に発表した車です。
当時の記事によると”シトロエンの変革を具現化した、渾身の一台”だったそうで、
実際、発表会場になったパリオートサロンでは、喝采をもって迎えられたそうです。
”往年のシトロエンがようやく帰って来た”と。
シトロエンは変な車を作るというのが定説の会社なので、
絶賛に値する程、ヘンテコな車だったって事です。様するに。
蛇足ですが、同じフランスのライバル会社であるルノー(日産の親会社です)が
つい最近まで”退屈へのレジスタンス”というキャッチコピーを使っていましたし、
フランス人って、本当に改革と革命とか自由って言葉が好きなんですね。
私も大好きです。
格好のヘンテコ加減は説明するより見てもらった方が早いと思うので、
こちらを見てみて下さい。(シトロエンC4の公式サイトです)
外見に輪をかけてヘンテコなのは中身。
最大のトピックは”回らないハンドル”と”透けるメーター”です。
実際乗ってみると、何故か一点豪華主義にピカピカのシフトレバーもかなり変です。
(というか、素で変なんで止めて欲しいです。ほんと。)
”回らないハンドル”というのは真っ直ぐにしか走れないのではなくて、
クラクションとかエアバッグとかが入っている真ん中(センターパッドといいます)が
固定されていて、ハンドルの部分だけがグルグル回ります。
回らないには立派な訳があるとシトロエンは語っていて、
”センターパッドにスイッチを集中させる事で、ドライバーは目視する事なく操作が出来る”
という事と、”回転しないので、エアバッグを常に望ましい格好で開く事が出来る”
という利点があるんだそうです。
2つ目は頭で何となく素晴らしい事の様に想像出来ますし、体感もしたくないんですが、
1つ目は試乗した限りで言うと、ボリュームスイッチを触る程度が精一杯で
実際に納車されて馴れてからでないと評価が出来ません。
オーディオのボリュームもエアコンのベンチレーション(換気の切り替えスイッチ)も
ハンドルにしか付いていない徹底ぶりなので、乗り換え当初はかなりの混乱が予想出来ます。
今から気が重いです。
逆に、一部の記事ではハンドルをどれだけ切っているのか分からないという評論がありますが、
何の問題も無いです。というか、運転中にハンドルなんか見てたら危ないです。
”透けるメーター”は次回の話で。