F1は今が新車発表の季節です。
F1 2011年シーズンの先陣を切って週末、
フェラーリが新車の発表を行いました。
発表会が今風にストリーミング中継されていたので、
私も仕事の手を止めて、暫し見ていました。
新車発表が続くこの時期、
ファンはリリースされる写真を見ながら
色々と推理して楽しむ事になります。
今回のフェラーリでいうと、
全体(昨年チャンピオンマシンの)レッドブルに似たね。とか、
あんだけリアエンドを落とし込んで、
放熱は大丈夫なんだろうか。とか、
リアウイングの切り欠きは何なんだろうね。とか、
ディフューザーはダミーだね。とかとか・・・
で、早速テストが始まります。
今回のお題はフェラーリの新マシーンは
出来が良さそうなのか、ではなくて
そのネーミングです。
2011年のフェラーリF1、名前をF150といいます。
F150はイタリアが統治されて150周年を記念してとか。
イタリア観光局の告知なんかを見ると載っていますが、
本国はもちろんイタリア大好きな日本でも
周年記念祭の様なイベントが、これから多数あるんでしょう。
ちなみに近年のフェラーリF1の名前を辿っていくと
2010年:F10(前年のポリシーを踏襲、10は西暦の下2桁)
2009年:F60(グランプリ60周年=フェラーリ参戦60周年記念)
2008年:F2008(西暦)
2007年:F2007(西暦)
2006年:248 F1(エンジンレギュレーションが2.4リッターV8に変わったため)
2005年:F2005(西暦)
フェラーリ(というかイタリア車)のネーミングポリシーが
適当というのはかなり有名な話。
現行フェラーリのラインナップを見てみても
458 Italia(4.5リッターV8エンジンが起想点)
599 Fiorano(1気筒あたりの容積。フェラーリの伝統的ポリシー)
612 Scaglietti(6リッターV12)
Carifornia(アメリカで売りたいんでしょう、きっと)
かの(あらゆる意味で)名車、テスタロッサも最後はF512M
とかいう名前で終わりましたね。
F1でも何となく考えている風でありながら
一貫性が無いところは踏襲されています。
ところでフェラーリF1にある数字を入れてみると
遊び人に見えて実は実直なイタリア人の気質が感じられます。
2010年:F10(661)
2009年:F60(660)
2008年:F2008(659)
2007年:F2007(658)
2006年:248 F1(657)
2005年:F2005(656)
カッコはマシーンのコードネーム。
関係者もマシーンの名前は
”F○○”とかではなくてこっちを使っています。
適当そうに見えて、ちゃんと番号管理してるんですね。
F150も662と呼ばれているんだと思います。
9.11直後のイタリアGPにて
ライバルチームにも裏番号というのはあるんでしょうが、
2つの名前が流通しているのはフェラーリだけです。
この表番号とも言える一貫性の無い名前に
実はフェラーリのF1に対する一貫した考えがあります。
例えば上の9.11事件直後に行われた
イタリアGPで走らせた喪章バージョン。
アメリカはフェラーリ一番のお得意先なので
喪章を付けるまでは理解出来るのですが
何とスポンサーロゴを全部外しての出走。
ボディーカラーの赤も普段はマルボロの
蛍光色な明るい赤が塗られているのですが、
この時は伝統のロッソコルサが塗られていて
崇高という言葉が相応しい出立ちでした。
(普段バージョンはこんな感じ)
このイタリアGPは事件翌週の開催だったので、
安全を見て延期すべきではないかと
長々と議論をされた上での開催だったのですが、
コックピット脇のキャバリーノ・ランパンテをも外した
喪章カラーにフェラーリが込めた思いは
会社としてのお悔やみという事ではなく、
F1とイタリアを代表しての哀悼の意だった訳です。
車の名前がコロコロ変わるのも、
そういう意図があってという事なんですね。
F1といえばフェラーリ、ル・マンといえばポルシェ
といった関係に昇華している例は中々ありませんが、
自動車メーカーがモータースポーツに参戦する意義、
参戦し続ける意義というのは
マーケティング側面以外にも大いにあると思う訳です。
F1 2011年シーズンの先陣を切って週末、
フェラーリが新車の発表を行いました。
発表会が今風にストリーミング中継されていたので、
私も仕事の手を止めて、暫し見ていました。
新車発表が続くこの時期、
ファンはリリースされる写真を見ながら
色々と推理して楽しむ事になります。
今回のフェラーリでいうと、
全体(昨年チャンピオンマシンの)レッドブルに似たね。とか、
あんだけリアエンドを落とし込んで、
放熱は大丈夫なんだろうか。とか、
リアウイングの切り欠きは何なんだろうね。とか、
ディフューザーはダミーだね。とかとか・・・
で、早速テストが始まります。
今回のお題はフェラーリの新マシーンは
出来が良さそうなのか、ではなくて
そのネーミングです。
2011年のフェラーリF1、名前をF150といいます。
F150はイタリアが統治されて150周年を記念してとか。
イタリア観光局の告知なんかを見ると載っていますが、
本国はもちろんイタリア大好きな日本でも
周年記念祭の様なイベントが、これから多数あるんでしょう。
ちなみに近年のフェラーリF1の名前を辿っていくと
2010年:F10(前年のポリシーを踏襲、10は西暦の下2桁)
2009年:F60(グランプリ60周年=フェラーリ参戦60周年記念)
2008年:F2008(西暦)
2007年:F2007(西暦)
2006年:248 F1(エンジンレギュレーションが2.4リッターV8に変わったため)
2005年:F2005(西暦)
フェラーリ(というかイタリア車)のネーミングポリシーが
適当というのはかなり有名な話。
現行フェラーリのラインナップを見てみても
458 Italia(4.5リッターV8エンジンが起想点)
599 Fiorano(1気筒あたりの容積。フェラーリの伝統的ポリシー)
612 Scaglietti(6リッターV12)
Carifornia(アメリカで売りたいんでしょう、きっと)
かの(あらゆる意味で)名車、テスタロッサも最後はF512M
とかいう名前で終わりましたね。
F1でも何となく考えている風でありながら
一貫性が無いところは踏襲されています。
ところでフェラーリF1にある数字を入れてみると
遊び人に見えて実は実直なイタリア人の気質が感じられます。
2010年:F10(661)
2009年:F60(660)
2008年:F2008(659)
2007年:F2007(658)
2006年:248 F1(657)
2005年:F2005(656)
カッコはマシーンのコードネーム。
関係者もマシーンの名前は
”F○○”とかではなくてこっちを使っています。
適当そうに見えて、ちゃんと番号管理してるんですね。
F150も662と呼ばれているんだと思います。
9.11直後のイタリアGPにて
ライバルチームにも裏番号というのはあるんでしょうが、
2つの名前が流通しているのはフェラーリだけです。
この表番号とも言える一貫性の無い名前に
実はフェラーリのF1に対する一貫した考えがあります。
例えば上の9.11事件直後に行われた
イタリアGPで走らせた喪章バージョン。
アメリカはフェラーリ一番のお得意先なので
喪章を付けるまでは理解出来るのですが
何とスポンサーロゴを全部外しての出走。
ボディーカラーの赤も普段はマルボロの
蛍光色な明るい赤が塗られているのですが、
この時は伝統のロッソコルサが塗られていて
崇高という言葉が相応しい出立ちでした。
(普段バージョンはこんな感じ)
このイタリアGPは事件翌週の開催だったので、
安全を見て延期すべきではないかと
長々と議論をされた上での開催だったのですが、
コックピット脇のキャバリーノ・ランパンテをも外した
喪章カラーにフェラーリが込めた思いは
会社としてのお悔やみという事ではなく、
F1とイタリアを代表しての哀悼の意だった訳です。
車の名前がコロコロ変わるのも、
そういう意図があってという事なんですね。
F1といえばフェラーリ、ル・マンといえばポルシェ
といった関係に昇華している例は中々ありませんが、
自動車メーカーがモータースポーツに参戦する意義、
参戦し続ける意義というのは
マーケティング側面以外にも大いにあると思う訳です。