昭和50年以来、約48年間に亘り東急電鉄や東京メトロ、東武鉄道にて親しまれてきた東急8500系。
ついに、去る1月25日を最後に8631Fが引退。これで形式消滅となりますね。
8500系はワンハンドルマスコン、電気指令式ブレーキ、界磁チョッパ制御、ステンレス車体、側面方向幕の完備など当時の名鉄にとっては夢のような未来志向の純通勤型電車で、今なお古さを感じさせない仕様でした。
当時の名鉄と言えば、まだまだAL車やHL車の全盛時代。まだ6000系なんかなく、これから初代800、830、850形を種車にして、取り敢えず4両組成☓4本の戦後初の3扉ロングシートの冷房車の新造が決まったばつかり。
しかしながら、第一次石油危機による財政難で、東急からあのデハ3700形を購入。名鉄では3880系と命名されて約10年間活躍したのは今更、言うまでもない。
今は名古屋本線全区間を堂々と快速特急にも使えるような9500、9100系の天下になり、間もなくあれから半世紀近くにはなりますね。
名鉄では59年2月に同じく界磁チョッパ制御の6500系を開発しましたが、在来の6000系や初代SR車との併結のためか、ブレーキは電気指令式までには至らず、車体のステンレス化さえ見送られたようですね。