昨年末、妻が電動付き自転車を買って快適だと喜んでいます。
妻が言うには、これに乗るときっと自分の運動にはならないのかな~と思っていたら
私の幼い頃の自転車の想い出
終戦の頃、私の家族は外地(韓国ソウル)から日本に引き揚げて、あっちこっちを彷徨いながら父がやっと職が決り、山口県の防府の鐘紡紡績工場の社宅に落ち着いた。
社宅にもAランク(一軒家)のような家からCランク(集合住宅)まであり、外地で所長級の公務員だった父も、この時40も半ばで家族が何とか食べていければと守衛長職で採用された。
しかし、当然給料も安く住宅も狭く快適とは言えなかった。
AランクやBランクの家には自転車があり、そこの子供達は自転車で遠くまで遊びに行き、私はいつも駆け足でついて行き、ちょっと借りた事はあったが羨ましかった。
(だから走るのが速くなって良かったじゃない!と妻は笑う)
五月のこどもの日、会社から帰宅した父が中古の大きい自転車をもらってきた。
父は子供の日のプレゼントだと言って「勝義、この自転車は絶対にパンクしないノーパンクの自転車だ!」私はすごく大喜びして嬉しくて嬉しくて友達皆に自慢した。
その頃の時代は道路もデコボコで自転車のパンクが非常に多かった。
しかしノーパンクの自転車は絶対にパンクしない。
なぜならタイヤの中に空気ではなくぼろぎれがつめてあったのだ。
ペダルは重く進みは悪く、乗り心地は最悪だった。
でも当初私は自分の自転車が持てただけで満足で、汗をかきながら三角乗りで乗り回していた事を思い出す。
空気のタイヤの自転車の方が軽く軽快で絶対にいいのに、ノーパンクの自転車を得意げに自慢していた7歳の頃の事を懐かしく思い出します。