現在、高齢者ですが週四回アルバイトの契約社員としてバスの運転士をさせて頂いています。
危険予測、注意力の配分、運転マナーを守りながら責任ある運転をしています。
以前のブログ「俺はプロだ!」を再掲載しました。
平成10年3月、当社の株主総会があり、社長以下役員が変わった。
この一週間、新社長と新副社長の挨拶廻りで社長ドライバーである私も途端に忙しくなった。
東京都心、千葉、茨城,埼玉副都心、神奈川横浜と走行は一日1000kmを越えた。
23日は筑波山に行った。ケーブルの駐車場に車を止め180段の階段を徒歩で登らないと目的地の事務所には行けない。
時間の余裕がないので裏の道路を車で行く事ができないか、副社長が電話で聞いた。
山道で非常に道が狭くカーブが幾つもあり急勾配で難しいとの返事だった。
最後に余程運転に長けていれば不可能ではない、と付け加え答えが来た。
副社長は当方のドライバーはプロの中のプロだから車で行くと返事した。
私は30年間自動車学校の教官していたプライドがあり、覚悟を決め、出来る!と自分に言い聞かせた。
前日の雨で地盤が緩んでいる。
車は高級車1千400万円の新車マジェスター4千で車幅もあり車長も5メートルで、道にいっぱいいっぱいである。かなりの急な曲がり角で急勾配の登り坂であり、おまけに木が道路にはみ出し岩が飛び出し車の底が擦りそうな悪路である。
私は何度も角度を考えて切り返しを繰り返して無事目的地に着いた。
教官時代東京都公安委員会で行われた都内指導員運転技能競技大会に出場した頃を思い出した。
帰りの下りも充分注意して無事に麓に着いた。
地元の方が来てよくこの大きい車で、とビックリしていた。
今まで何台も事故があり、タイヤやボディの破損があったらしい。
社長はさすがと感心してたが仕事でなければ絶対に行きたくないと思った。
秋の風景 「想い出の箱根登山鉄道&読者様からお借りした美景」