ファイトまさちゃん!

今日も一日、笑顔でガンバ!

おばあさんの馬。。。その①

2008-05-13 22:59:21 | Weblog



今日は近くの小学校に読み聞かせに行く当番の日やったんよ~

朝、次男君が学校に出る前に、まさちゃん、バタバタと紙芝居を抱えて、玄関に出た

「あぁ~、そうや、帰りに神社寄ってこう、ロビンちゃんのことお願いしてこなアカン・・・」そう思って、お賽銭を取りに家に戻った

一日も早くきいてもらわなくちゃ、、、って思って、神社に行く百円だけ持って、また学校に急いで向かったよ

読み聞かせの時間は、朝なので、十分しかない。。。
この十分で、全部読めるだけの本って、なかなか難しく、今日は五年生だったけど、ちょっとお話っぽい紙芝居を選んできた

教室に着いたら、なんだか一人の男の子が廊下で、先生に怒られていた~ 先生も一所懸命に子供と向き合ってる感じだったわ

まさちゃんが待ってるのに気が付いた先生、まさちゃんを呼んで教室のみんなに紹介してくれた。。。

今日の紙芝居はね『おばあさんの馬』 瀬戸内寂聴さんが、インドの話をもとに書かれた文で、絵は「小林 豊」 出版社は講談社から出てる紙芝居だったよ

せっかくだから、みんなにも、かいつまんで、紹介するね~

さぁ、はじまり、はじまり。。。。

むかし、むかし、インドのハラナという、みやこの近くの町に、おばあさんがひとり住んでいました。

おばあさんには、はたらきものの夫と、かわいいかしこいむすこが二人いて、とても幸せにくらしていました。

ところが、ある年、夫が事故でなくなり、二人のむすこも、つぎつぎ、病気でしんでしましました。

愛する家族をなくしてしまって、おばあさんはひとりぼっちになり、さびしく泣いていました。





おばあさんは、ある日、なみだをふいて立ちあがりました。

「そうだわ、泣いてばかりいては、仏さまにもうしわけない。仏さまはいつでも、自分よりかなしい人や不幸なひとに、やさしくして、なぐさめるように、教えてくださってるのだもの。」


おばあさんは、困った人たちをみると、なんでもおしげもなくあげました。そのうち、お金もすっかりなくなってしまい、おばあさんが着ている着物だけになりました。

それでも大きな家だけがのこりました。






あるとき、ひとりの男がたくさんの馬をつれて、おばあさんの家をたずねてきました。

「こんにちは、おばあさん、わたしは、北の国から来た馬商人です。しばらくこちらに馬をとめさせてください。もちろん宿代は、うんとはらいますよ。」

「いいですとも。どうぞ、どうぞ、納屋をお使いなさい。」

馬商人は宿がきまったので、安心して商売にでかけました。





そのうち、一頭が子馬をうみました。
おばあさんはこの子馬を見て、かわいくてたまらなくなりました。
新しいわらを、しいてやったり、やわらかな草を食べさせてたり、それはそれは、よく世話をしました。

子馬もすっかりおばあさんになついて、顔をすりつけてあまえました。
その目の、すんできれいなこと。

おばあさんは、死んだむすこたちの子どものころを思いだし、まるでむすこのように、子馬をかわいがりました。






ある日、馬商人がもどってきて、いいました。

「すっかり馬が売れました。ほとんど王さまが買ってくれました。
これもおばあさんのおかげです。
ところで宿代は、いくらおはらいしましょう。」

おばあさんは、心配そうに聞きました。

「この子馬も売ってしまったのかい?」

「いいえ、こいつだけは小さいので、役にたたないから売れません。
国へつれて帰ります。」

「それなら、わたしにくださいな。
わたしは、この子馬が大好きだから。そのかわり宿代なんていりませんよ。」

商人は子馬をお礼に残して、帰っていきました。





さあ、おばあさんは、おおよろこびです。

「よかったね。今日からおまえは、わたしの子馬だよ。」
おばあさんは、「リタ」というむすこの名前をつけました。

「かわいいリタよ、りっぱな馬にそだつのだよ。
毎日、広い草原をかけまわって、からだをきたえておいで。
どの馬より早く走れる馬におなり。」

おばあさんは、リタのからだを洗ってやったり、食べ物を作ってやったり、いそがしくなりました。

それでも毎日楽しくてなりません。
夫や息子に話していたように、なんでもリタに話しかけました。

リタは、ことばがわかるのか、大きな目で、おばあさんの顔を見ては、話にいちいち、うなずくのでした。


それから三年たちました。


~②に続くよ~

おばあさんの馬。。。その②

2008-05-13 22:33:16 | Weblog




ある日、あの馬商人が、また、たくさんの馬をつれて、おばあさんの家にやってきました。

「おや、まぁ、おひさしぶりだね。」

そこへ、ヒヒーンと鳴き声をあげて、リタがかけもどってきました。
商人は腰をぬかしそうに、びっくりしました。

「こんなりっぱな馬は、見たことがない。毛なみが美しく、堂々としている。
これはきっとすばらしいねだんで売れますよ。
ね、おばあさん、わたしに売らしてください。」

「売るなんて、とんでもない。
リタはわたしの子ども、わたしの命だからね。」
おばあさんはきっぱりいいました。

馬商人は、あきらめきれないで、王さまにリタの話をしました。

馬の大好きな王さまは、リタを見たくてたまりません。

それで一日だけ、リタをかりてくるように命じました。





おばあさんはしかたなく、リタを王さまのお城へやることにしました。

おばあさんは、リタのくびをだいて、こっそり、いいました。

「きっと帰ってくるんだよ。きっとだよ。」





お城につれてこられたリタを見て、王さまは思わず拍手しました。

「こんなりっぱな馬は見たことがない。走らせてみよう。」

たくさんの人々の前で、リタは走りました。
あんまり速いので、みんなの目には、馬のすがたは見えず、一本の、くり色の線が、とおりすぎたようでした。

広いハス池をとびこえても、ひづめの先もぬれていません。

王さまはすっかり興奮して、さけびました。

「この馬をぜひ買いたい。どんな宝物でも出していい。」


馬商人はたくさんの宝物をあずかって、おばあさんの家へいきました。
すると、





あぁ、どうでしょう!

リタがもうちゃんと先に帰っていて、くびをだかれて、さもうれしそうに、おばあさんの話を聞いているではありませんか。

馬商人は、ぶるぶるふるえだしました。

リタはお城の、りっぱな馬小屋に入れられ、しっかりかぎをかけられ、見はりが何十人も、その外を囲んでいたのです。


あの中からどうやってぬけだし、だれにも見つからない速さで、帰ってきたのでしょう。
馬商人は、お城にすっとんで帰り、王さまにすべてを話しました。





「とてもだめです。
リタは、おばあさんに、かわいがられてそだった恩をわすれないで、どこへつれていっても、かならず、おばあさんのところへ帰るでしょう。
おばあさんからリタをはなすことはできません。」

馬商人は、王さまからあずかった宝物を返しました。
王さまは、いいました。

「なんという美しい話だろう。
そうだ、いっそ、おばあさんも、リタといっしょにお城にきてもらおう。」





「わたしは、早くお母さんに死なれて、さびしかった。
身よりのないおばあさんを、お母さんのかわりに 大切にしてくらしたい。」

おばあさんとリタは、王さまのお城にむかえられ、
それは、それは、幸せにくらしました。


              ( おしまい )


絵本や紙芝居ってね、子どもの心に戻れるんだよ~

子ども達は、みんなどんな子も、お話が大好きで、いつも目を輝かせて聞いてくれるんよね

今日は、ここに紹介したのは、紙芝居だったけど、今度図書館に行ったら絵本を一冊のぞいてみてね

絵本の絵が素晴らしかったり、お話読んでると、きっと、こころがほんわかしてくるよ

今日は長いお話を静かに聞いてくれて、ありがとうね

さぁ、明日も、みんなガンバだよ