今日は近くの小学校に読み聞かせに行く当番の日やったんよ~
朝、次男君が学校に出る前に、まさちゃん、バタバタと紙芝居を抱えて、玄関に出た
「あぁ~、そうや、帰りに神社寄ってこう、ロビンちゃんのことお願いしてこなアカン・・・」そう思って、お賽銭を取りに家に戻った
一日も早くきいてもらわなくちゃ、、、って思って、神社に行く百円だけ持って、また学校に急いで向かったよ
読み聞かせの時間は、朝なので、十分しかない。。。
この十分で、全部読めるだけの本って、なかなか難しく、今日は五年生だったけど、ちょっとお話っぽい紙芝居を選んできた
教室に着いたら、なんだか一人の男の子が廊下で、先生に怒られていた~ 先生も一所懸命に子供と向き合ってる感じだったわ
まさちゃんが待ってるのに気が付いた先生、まさちゃんを呼んで教室のみんなに紹介してくれた。。。
今日の紙芝居はね『おばあさんの馬』 瀬戸内寂聴さんが、インドの話をもとに書かれた文で、絵は「小林 豊」 出版社は講談社から出てる紙芝居だったよ
せっかくだから、みんなにも、かいつまんで、紹介するね~
さぁ、はじまり、はじまり。。。。
むかし、むかし、インドのハラナという、みやこの近くの町に、おばあさんがひとり住んでいました。
おばあさんには、はたらきものの夫と、かわいいかしこいむすこが二人いて、とても幸せにくらしていました。
ところが、ある年、夫が事故でなくなり、二人のむすこも、つぎつぎ、病気でしんでしましました。
愛する家族をなくしてしまって、おばあさんはひとりぼっちになり、さびしく泣いていました。
おばあさんは、ある日、なみだをふいて立ちあがりました。
「そうだわ、泣いてばかりいては、仏さまにもうしわけない。仏さまはいつでも、自分よりかなしい人や不幸なひとに、やさしくして、なぐさめるように、教えてくださってるのだもの。」
おばあさんは、困った人たちをみると、なんでもおしげもなくあげました。そのうち、お金もすっかりなくなってしまい、おばあさんが着ている着物だけになりました。
それでも大きな家だけがのこりました。
あるとき、ひとりの男がたくさんの馬をつれて、おばあさんの家をたずねてきました。
「こんにちは、おばあさん、わたしは、北の国から来た馬商人です。しばらくこちらに馬をとめさせてください。もちろん宿代は、うんとはらいますよ。」
「いいですとも。どうぞ、どうぞ、納屋をお使いなさい。」
馬商人は宿がきまったので、安心して商売にでかけました。
そのうち、一頭が子馬をうみました。
おばあさんはこの子馬を見て、かわいくてたまらなくなりました。
新しいわらを、しいてやったり、やわらかな草を食べさせてたり、それはそれは、よく世話をしました。
子馬もすっかりおばあさんになついて、顔をすりつけてあまえました。
その目の、すんできれいなこと。
おばあさんは、死んだむすこたちの子どものころを思いだし、まるでむすこのように、子馬をかわいがりました。
ある日、馬商人がもどってきて、いいました。
「すっかり馬が売れました。ほとんど王さまが買ってくれました。
これもおばあさんのおかげです。
ところで宿代は、いくらおはらいしましょう。」
おばあさんは、心配そうに聞きました。
「この子馬も売ってしまったのかい?」
「いいえ、こいつだけは小さいので、役にたたないから売れません。
国へつれて帰ります。」
「それなら、わたしにくださいな。
わたしは、この子馬が大好きだから。そのかわり宿代なんていりませんよ。」
商人は子馬をお礼に残して、帰っていきました。
さあ、おばあさんは、おおよろこびです。
「よかったね。今日からおまえは、わたしの子馬だよ。」
おばあさんは、「リタ」というむすこの名前をつけました。
「かわいいリタよ、りっぱな馬にそだつのだよ。
毎日、広い草原をかけまわって、からだをきたえておいで。
どの馬より早く走れる馬におなり。」
おばあさんは、リタのからだを洗ってやったり、食べ物を作ってやったり、いそがしくなりました。
それでも毎日楽しくてなりません。
夫や息子に話していたように、なんでもリタに話しかけました。
リタは、ことばがわかるのか、大きな目で、おばあさんの顔を見ては、話にいちいち、うなずくのでした。
それから三年たちました。
~②に続くよ~