-写真の部屋-

奥野和彦

ラジオの人

2023-04-03 19:26:28 | 写真


RADIO SAKAMOTO最終回として
大貫妙子さんが代役となって放送したこととか
最近の書店の平台に
ユキヒロさんのはもちろん
坂本龍一本が偉い勢いで増えていたこととか
その日は近いのだな、と感じていたけれど
もう少し生きていて欲しかった。

ユキヒロさんの時にも書いた通り
私の思春期はYMOと共にあった。
若かったYMOの3人が言った言葉も若いなりに、
解散してのちの難解な時期に3人が言った言葉も、
その時その時に自分の指標となり
特に教授は
911や東日本大震災、コロナ禍など
社会全体が困難な時にも
何が大切な事なのか
どう考えるのが良いのか
をマスコミや世論を気にする事なく述べていた。

こんな時、あの人ならどう考えるだろうか

そんな時のあの人が何人かいるのだけれど
教授はその筆頭だ。
これからは自分で考えるしかないな。
音楽家であったけれど
ラジオ番組も長くしていたので
そのお喋りを聞く機会はふんだんにあった。
アカデミックな教授とは違う
ラジオの教授の魅力を僕は知っている。
実際に話をしたことは無いけれど
ラジオから語りかけてくる教授は
まるでそこにいて話しかけてくるようであって
時にYMOのメンバーと、時に清志郎さんと
ゲストも一緒に自分がそこにいるかのような時間であった。
滑舌の悪い少しこもったような声が夜の自分の部屋を
スタジオのようにした。
音楽で最早発明に近い数々の試みをしてきた人だから
天国からのDJをその内に届けてくれるかも知れない。
待ってますね。教授。
リクエストは… 名曲があり過ぎて決められないや。